アメリカは車社会。
スタンドで、車に給油するガソリンの価格が値下がりしている。
約半年前1ガロン=4.039ドルだったのが、10月24日は3.199ドルだ。
*1ガロンは約3.8リットル
*日本の状況はどうであろうか?
値下がりは、消費者には大変ありがたい。
家計に直結する問題なのでー。
が、一体全体、石油業界に何が起こっているのか。
興味ある話題なので、ポイントをまとめてみた。
*アメリカは「シェール革命」によるエネルギーの新時代を迎えたー
シェール層と呼ばれる地層の開発が本格化したことで、天然ガスと石油の生産が急増している。
*つまり、アメリカ国内での供給が急増し、原油輸入が減少、価格が抑制されているー
どれくらい増えたかというと、EIA(アメリカエネルギー情報局)の資料によれば、2011年日量550万バレルだった原油生産量は、2014年7月段階で850万バレルを超えている。
更に、EIAは、2019年には961万バレルに達するという予想を出している。
ガソリン価格の値下がりは、勿論、「シェール革命」のみの原因ではない。
*世界全体(特に、ヨーロッパ)の経済減速に伴い原油への需要が減少している一方で、原油の供給は増えている、需給バランスの問題だ。
アメリカ国内の原油生産量の推移は既に上のグラフをあげた。
*サウジアラビアの原油生産量の推移
原油の需給バランスが崩れ、原油価格が下落したときには、これまで、OPEC(石油輸出国機構)のリーダーであり、石油生産量世界第2位(第1位でしたけ?)のサウジアラビアがその生産量を削減し、原油安を抑える役割を果たしてきた。
が、何故か、今回、彼の国は、減産をしていない。
果たして、原油価格の代表的な世界指標WTIと北海ブレントは、歴史的安値である。
*バレルとは: 国際的な原油・石油製品の取引に用いられる単位、「樽」の英名
*1バレル=42米ガロン=159リットル
(続く)