1. 科学の仮説はいくらデータを集めても反証はできない、仮説を倒すことができるのは新たな仮説だけ。
一般には実験を繰り返し行ってデータを集めることが理論を発見し科学を発展させる基本である、というボトムアップ的な帰納法の世界です。ところが、ピエール・ヂュエムは理論を覆すことができるのは理論のみ、仮説を倒すのは仮説であるというのである。枠組みを覆すような新たな理論は同じ土俵でいくらデータを集めていても駄目という話。
2. ロボトミー手術で1949年のノーベル賞をとったのはエガス・モニス。
今では悪名高いロボトミー手術、1935年から受賞の年までにアメリカだけでも10000人以上に手術されたという。当時は戦争時代で鬱病が多く、良い薬や治療法がなかったというのが背景。その後の薬物療法の進歩で評価は急降下したという話。
3. 「科学」の定義は「反証できること」
理論に反証できる実験結果が出てきたらその理論を維持できるのは更なる反証実験を成功させるしかない。また、反証できない主張は科学ではない。例えば「素粒子を作ったのはアラーの神である」という主張は科学ではない、という話。
4. 科学はすべて近似にすぎない。
限りなく白い仮説であっても、それは近似的に多くの人が正しいと考えてくれているだけであって、真理にはなれないということ。
本には7つの科学クイズも入っていて飽きさせない。「頭の体操」科学理論編、という感じだろうか。
99・9%は仮説 思いこみで判断しないための考え方 (光文社新書)
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