Fantasy Football(ファンタジーフットボール)戦記

NFLのFantasy Football(ファンタジーフットボール)のほかMLBやNBAについて語ります

Alex SmithとAndrew Bogutはどちらが幸せなの?2005年ユタ大卒ドラフト全体1位を比べてみよう

2017年09月25日 00時10分00秒 | NBA
数回前に載せた記事に、NFLとNBAのドラフト全体1位をまとめた表がありました。作ったときは気が付かなかったのですが、この表に書いた情報に関連して2005年にちょっとした事件が起こっていましたね。
 
ご存知の方も多いと思いますが、この年はユタ大学からNFLとNBAの両方のドラフトで全体1位指名が出たのです。NFLではAlex SmithでNBAではAndrew Bogutですね。
 
Wikipediaの受け売りですが、「No college has had players as the No. 1 pick by both leagues in the same year.」とUSA Todayのサイトにいまだに記事が残っているくらいですから、めったにないことなんです。その後もこの事象は発生していません
 
2005年当時、いまほどNFLを熱心に見ていなかった筆者はこの逸話を、先日Los Angeles LakersにBogutが移籍したことをきっかけに知りました。ということで、今回はNFLのSmithとNBAのBogutという2005年ユタ大卒ドラフト全体1位のどっちが、今現在で幸せかを描いてみることにしました。
 
まずSmithについては、過去にこんな記事を書いています。2005年のドラフト同期のAaron Rodgesとの比較記事です。
 
今期のRodgersとSmithを比較すると、シーズン前は2016年シーズンの後半に鬼人のごとく活躍したRodgersの評価が再燃していました。2015年シーズンに成績を落とし、2016年シーズン前半も今一つだったRodgersでしたが、後半に盛り返し、パスによるタッチダウンはキャリア2度目の40の大台をクリアしたのはご存知の通りです。
 
RodgersはFantasyでも人気が高く、QBとしては最上位の全体19位の人気を得ていました。2016年シーズン全体で稼いだ380.02ポイントが効いていますね。それほど高くない評価を受けるSmithも、比較相手がRodgersでなければ、立派な成績を残していると言えるでしょう。
 
ただSmithは、2015年に比べて成績を落としています。以前触れたLindys Sportsのドラフト展望ではTIER5という低い評価でした。全体145位でFantasyでの人気度合いでは、QBとしてはEli ManningやCarson Wentzよりも下の評価です。このあたりどうかとも思いますが、じゃあなぜ筆者が獲らなかったかというと、爆発力がない印象が強いからですね。うちのリーグでもドラフト当日は指名されませんでした。
 
ご存知の通りSmithは2017年シーズンの開幕戦ではNE相手に31.02ポイントを稼ぎましたが、これはKareem HuntとTyreek Hillの爆発によるものというイメージでしたし、実際Week02はポイントが半減しました。ただ、この生きのいいRBとWR、さらにTEのTravis Kelceの存在を考えると、今シーズンは成績を伸ばしてくるかもしれません。
 
KCは開幕戦のNEとの勝利で、AFC西地区の優勝候補であることを示しました。昨シーズン惜しいところまで行ったOAKだけでなく、 Trevor Siemianが連続22ポイントを挙げ成長をうかがわせるDENもライバルとなりそうです。Rodgersが持っていてSmithにはない、Champion Ringに到達できるでしょうか。
 
NBAのBogutに話を移しましょう。この選手は2002年のYao Ming(姚明)に次ぐ、米国出身ではないドラフト全体1位指名選手としても名をはせました(クロアチア系オーストラリア人)。Milwaukee Bucksに入団後、Golden State Warriorsに移籍し、2014-2015年シーズンに念願のChampion Ringを獲得しています。
 
2015-2016年シーズンは70試合に出場しチームのシーズン最高勝率に貢献、チームのNBA Final連覇も確実視されていました。しかし、Bogut自身が第5戦に怪我を負い、残り2試合を欠場したことで一気に暗転します。
 
この後Warriorsは、3勝1敗からNBA Finalで敗れた初のチームになったわけですが、その戦犯の一人にBogutが数えられたのです。そしてBogutは翌シーズンに加入したKevin Durantのサラリーキャップを開けるという理由で、Dallas Mavericksにトレードされました。
 
さらに悪いことは続き、2016-17年シーズン途中でMavericksからPhiladelphia 76ersにトレードされ、76ersからもカット。そして流れ着いた前年のFinalの相手であるCleveland Cavaliersでのデビュー戦で、なんと脚を骨折してシーズン終了となります。この話は以前、このブログでも書きましたね。
 
結局、Cavaliersでは1分だけ出場した記録を残し、Bogutはこれまた解雇。2017-18年シーズンを前にした9月19日に、Lakersと最低保証の 230万ドルで契約したのです。どうですこの転落の人生。
 
とはいえ、Lakersは期待のドラフト全体2位指名選手Lonzo Ballを擁し、BogutがWarriors在籍当時にコーチだったLuke Waltonが現在のヘッドコーチを務めます。Brook Lopezの控えセンターという役割ですが、これから伸びるチームですから悪い選択ではありません。
 
ではSmithと同様、同期の選手と比べてみましょう。Bogutが指名された2005年のNBAドラフトの出世頭は間違いなくChris Paulですが、Point GuardのPaulとCenterのBogutは比較するのは強引ですね。ということで当時のドラフト履歴を見ていましたら、ちょうどいい選手がいましたよ。Channing Fryeです
 
Fryeは2005年のNBAドラフトでは全体8位でNew York Knicksに指名され、Portland Trail BlazersからPhoenix SunsOrlando Magicを経て、現在はCavaliersの選手です。Blazers時代には、このブログでもおなじみのGreg Odenともチームメイトでしたね。そして、Bogutが戦犯となって敗れた2015-16年シーズンのシーズン途中からCavaliersにいるため、Champion Ringもゲットしています。
 
先発の出場の割合が高いBogutと、キャリアの半分強しか先発がない(つまりチーム内での存在感が大きく異なる)Fryeを比較するのはBogutに失礼かもしれません。しかしBogutにはそれを上回る「怪我がち体質」という問題があり、2005-06年シーズン以降の出場試合数は671(うち先発は651)しかありません。Fryeの出場数は801(うち先発は438)、出世頭のPaulが834(全試合先発)試合の出場だけに見劣りがしますね。
 
Dunk Shoot誌が毎年出している「NBA全30チーム完全ガイド&選手名鑑 2016-17年シーズン版」によると、Bogut は「ペイントゾーンでのディフェンスは極めて優秀。怪我の多さが泣き所」とはっきり書かれていますね。「悲願の優勝の一助となった」という評価のFryeとはイメージが違います。10月に発刊される2017-18年シーズン版にはどう描かれているでしょう?
 
Bogut部分が長くなってしまいましたが、ここまで長々と書いたようにSmithは今季優勝を狙えるチームでそこそこの評価の先発QB、Bogutは再建を図るチームの控えCenterです。両者の甲乙を付けるのは読者の皆様にお任せしますが、もうベテランの域に入った二人には、もう一花咲かせるチャンスがまだ残っていることも事実。その後年の全体1位の(そして全体1位ではないその他大勢の)選手には、もう現役を退いている選手がたくさんいるわけですから。

2015年シーズンからアメリカンフットボールのFANTASY FOOTBALL を楽しんでいるトーマスといいます。NFLだけでなく、MLBやNBAについても語ります。

AFC東BUF バッファロー・ビルズ NFC東DAL ダラス・カウボーイズ
MIA マイアミ・ドルフィンズ NYG ニューヨーク・ジャイアンツ
NE ニューイングランド・ペイトリオッツ PHI フィラデルフィア・イーグルス
NYJ ニューヨーク・ジェッツ WAS ワシントン・レッドスキンズ
AFC北BAL ボルティモア・レイブンズ NFC北CHI シカゴ・ベアーズ
CIN シンシナティ・ベンガルズ DET デトロイト・ライオンズ
CLE クリーブランド・ブラウンズ GB グリーンベイ・パッカーズ
PIT ピッツバーグ・スティーラーズ MIN ミネソタ・バイキングス
AFC南HOU ヒューストン・テキサンズ NFC南ATL アトランタ・ファルコンズ
IND インディアナポリス・コルツ CAR カロライナ・パンサーズ
JAX ジャクソンビル・ジャガーズ NO ニューオリンズ・セインツ
TEN テネシー・タイタンズ TB タンパベイ・バッカニアーズ
AFC西DEN デンバー・ブロンコス NFC西ARI アリゾナ・カーディナルス
KC カンザスシティ・チーフス LAR(旧STL) ロサンゼルス・ラムズ
OAK オークランド・レイダース SF サンフランシスコ・49ers
LAC(旧SD) ロサンゼルス・チャージャース SEA シアトル・シーホークス

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