Fantasy Football(ファンタジーフットボール)戦記

NFLのFantasy Football(ファンタジーフットボール)のほかMLBやNBAについて語ります

Fantasy Football(ファンタジーフットボール)についてありがちな誤解を解消する---Fantasy講座その1

2016年11月27日 09時10分00秒 | Fantasy講座
そろそろこのブログの本来の記事を書こうと思い立ちました。題してFantasy Football(ファンタジーフットボール)講座です。
現時点ではこんな構成を考えています。こういった話をシーズン終了までに書き上げられればと思いますが、ちょっと時間がかかってしまうかもしれません。
ただし、これは筆者がいつもやっている一般的なFantasy Footballに限ります(使っているサイトはNFL.comです)。ドラフトはネットライブで(Skypeでグループ通話をしながら開催してます)オークションではないスタンダードタイプです。違うルールについて詳しいかたは、別にお話を書いていただけると嬉しいです。


これからの大まかな構成はこんなイメージです。
  1. Fantasy Football(ファンタジーフットボール)を理解する
    1. Fantasy Football(ファンタジーフットボール)についてありがちな誤解を解消する←今ここ
    2. Fantasy Football(ファンタジーフットボール)のチーム編成とポイントの換算
    3. Fantasy Football(ファンタジーフットボール)で変わった観戦スタイル
  2. Fantasy Football(ファンタジーフットボール) の実際
    1. ドラフト(シーズン前)
    2. レギュラーシーズンの各週
    3. FAとトレード
    4. プレイオフ
    5. おまけの楽しみ方
  3. Fantasy Football(ファンタジーフットボール)で勝利するために必要なこと
    1. 筆者の作戦(ドラフト、シーズン中、FA) 
    2. ベテランのノウハ
では、今回は一番難しいFantasy Football(ファンタジーフットボール)の定義を書きながら、やったことがない皆さんの誤解を解くところから説明します。

Fantasy Football(ファンタジーフットボール) について、一般的な表現はこうですね。日経ビジネスオンラインに載っていた表現をちゃんと出典を明記して引用します。

ファンタジー・スポーツとは、自分がプロスポーツ球団のGM(ゼネラルマネージャー=選手獲得の最高責任者)になったつもりで好きな選手を集めて“空想(fantasy)の最強チーム”を作り、相手チームと“対戦”するというものです。
 
鈴木友也の「米国スポーツビジネス最前線」
グーグルも投資するファンタジー・スポーツとは

うーん。一言で説明するとこうなるかもしれないけど、なんか違う。引用させてもらったのに申し訳ないんですが、多分、「好きな選手」「 空想(fantasy)の最強チーム 」って表現がよくないんです。

実際、筆者もFantasy Footballを始めるまでは、「Fantasy」という言葉を誤解していました。自分が好きな往年の名選手と現役選手を混在させた「空想のチーム」を作って、ほかのチームと得点を競い合うみたいなイメージでした。例えばかつての名選手であるJerry Riceとこの間引退したPeyton Manningと現役最高峰のRBと言われるAdrian Petersonがいるチームを作って、Tom BradyとEmitt Smithが連合を結成したほかのチームと戦うと思っていたんです。もちろん、こんなゲームじゃあありません。

「好きな選手」「 空想(fantasy)の最強チーム 」ってそんな誤解を招くんです。

Fantasy Footballでは、レギュラーシーズンの試合で選手が挙げた成績をポイント化して、そのポイントの多い少ないでその週の勝ち負けを競います。つまり現役ではない選手は使えませんし、勝つためには試合に出場しない選手は使いません

まず現役でない選手は、自分のチームに加えらえません。何せ選択肢としてゲームに入っていないんだから選べないんです。どれだけPeyton ManningやDan Marinoが好きでも、そういう選択ができないんです。筆者は「空想(fantasy)の」という言葉にこうした誤解を生む要素があるのではないかと、常日頃から感じていました。そういう意味では「simulation」の方が意味合いとしては近いと思います。

ただ一応FA状態になっていて正式にリーグからの引退を公表していないFA選手、例えば「Tim Tebow」は自分のチームに加えられます。しかし現在はご存知の通りMLBのマイナーリーグで野球に挑戦しています。試合に出ない以上、ただのコレクションですね。Tebowをチームに持つことは、勝利を目指すことから外れています。

現役の選手なら、チーム内にキープできます。今期のAdorian Petersonのように長期離脱した選手を、自分のチームに置いておくことはできます。ただ試合に出場しない選手がその週にあげられるポイントは絶対に0点。得点が多いことを競い合うゲームですから、0点の選手をキープすることに意味は全くありませんね。そうまでして好みの選手にこだわるのなら、Fantasyを楽しむではなくカードコレクターになったほうがよいでしょう。

そしてもっとありがちな誤解は、Fantasyでは現実の選手はリーグ内のどこかの1チームだけにしか所属できないということ。Tom Bradyが好きなオーナーがリーグに数人いたとしても、Bradyをチームに保有できるのは一人なんです。つまり、自分が使いたい選手をほかのオーナーと奪い合うんですね。シーズン開始前にドラフトがあるのは、そのためなんです。

この部分の言い方をちょっと変えると、自分の「好きな選手」は数人ほどしか自分のチーム内に確保できません。好きな選手だけでチームを編成するのはほぼ不可能なんです。

なぜかというと10人で戦うリーグなら、ほかの9人のオーナーと選手を奪い合うからです。良い成績を残す選手=多くの人が好きな選手でですから、最初に選手の保有権を奪い合う「ドラフト」でほとんどの選手が自分以外のほかのオーナーに指名されてしまいます。もちろん何人かは「好きな選手」を確保できますが、全員はほとんど無理です。このあたりは話が進んでいくうちに見えると思います。

さらにもう一つ言うと、Fantasy Footballでは原則的に守備の選手は使いません(設定可能なリーグもないわけではないのですが、一般的なリーグでは使わないのです)。NFLの中でRichard ShermanやJJ.Wattが好きという人がいても、指名ができないんです。JJ.WattはTEとして出場したじゃないかとおっしゃる方がいるかもしれませんが、NFLの2016年リーグでは選べません。めったにない可能性で選手をラインアップに入れるのは、ゲームを不雑にするだけという判断なのでしょう。ただしDEFとして、SEAとかHOUとかチームは1チーム選べます

と、皆さんの想定をいろいろ打ち砕いてしまいました。つまり選手の選択について、これだけの制約があります。
・引退した選手は選べない
・怪我などで試合に出場しない選手は選んでも無駄
・1人選手はリーグ内で1チームにしか在籍できない(ので好きな選手だけでチームを編成するのはほぼ不可能)
・DEFの選手は選べない

そう考えると、「好きな選手」を使える可能性がだいぶ下がると思いませんか?

じゃあいったいFantasy Footballってなんだよというかたに、筆者なりに説明すると

Fantasy Footballとは、自分が確保した選手たちが、その週の試合に上げた成績をポイントに換算して、ほかのチームとポイントを競い合うシミュレーションゲーム

なんです。

もうちょっと言葉を足すと、

Fantasy Footballとは自分がチームオーナーとなり、最もパフォーマンスを上げられるであろうNFL選手をライバル(リーグのほかのオーナー)と奪い合って確保し、自分のチームがその週に上げた成績をポイントに換算して相手チームとポイントを競い合う、最先端の技術を利用したシミュレーションゲーム

なのです。

確保というのは、リーグに参加するほかのオーナーと選手を奪い合ってチームを編成するからです。なお、最先端の技術を利用したというあたりは追々説明します。
 
Fantasy Footballではレギュラーシーズンの17週を使って楽しみます。ここで毎週、自分のチームと相手チーム(毎週変わります)、その週の勝ち負けで順位を競います。プレイオフがWeek17以降にないのは、現実世界でプレイオフに参加できない選手の成績が軒並み0ポイントになってしまイ、これまでのルールでは運営できなくなるからですね。つまり、現実世界で全チームの選手がそろわないと、現在のFantasy Footballは成立しないんです。

蛇足ですが、Playoff期間中には、Playoff Charrangeという別の企画をNFL.comが用意しています。気になる方は過去の記事(こちらなど)をご覧ください。

戦う相手は、自分の所属するリーグのほかのチームオーナーです。ここも誤解しないように念のために言っておきますが、突然ほかのリーグのチームと戦うという事態にはなりません

リーグは原則、知り合い同士でリーグを作るのが一般的ですが、ネットでしか知らない人(Fantasyだけでつながっている人)とリーグを作ることも可能ですね。筆者の場合は、いつも参加しているNFL飲み会の有志で10人のリーグを作り、今期が2シーズン目です。いくつもリーグに参加する猛者もいるようですが、筆者はそれほど平日に時間が取れないので、あえて1リーグだけにしています。

リーグは原則8-14人程度の偶数人で作ります。偶数人で構成しないと、リーグ内で毎週誰かがBye Weekになりますね。ただでさえRSが短いのに、Bye Weekが毎週発生するのではもったいないですし、Byeが1回のチームと2回のチームが出現するなど、めんどくさい問題が発生します。だったら最初から偶数人でリーグを作ろう、ということになっています。

なお、リーグ参加者が多いと選手の確保で難儀するようです。筆者は8人と10人が参加するリーグしかやったことがありませんが、14人のリーグはいい選手がなかなか集まらず、面白さが半減するらしいです。

10人のリーグだとレギュラーシーズンはWeek1~15になります(プレイオフ進出チームの数はリーグの初期設定で変更できるようですがNFL.comは一般的にはこういう方式のようです)。そこでの結果でプレイオフ進出チーム(6チーム)と順位が決まり、プレイオフはWeek15~17で戦います。つまり、レギュラーシーズンのWeek17が優勝決定戦の週となります。
 
ということで、今回はここまで。次回はざっくりしたチーム編成と、それぞれの選手が獲得するポイントについて述べます。
 
本ページは、公開後も修正を加えてその履歴をページ上に残すようにします。ご質問や、正しくない標記に対するご指摘は、コメント欄にいただけると幸いです。
 

2015年シーズンからアメリカンフットボールのFANTASY FOOTBALL を楽しんでいるトーマスといいます。NFLだけでなく、MLBやNBAについても語りますのでよろしくお願いします。

AFC東BUF バッファロー・ビルズ NFC東DAL ダラス・カウボーイズ
 MIA マイアミ・ドルフィンズ  NYG ニューヨーク・ジャイアンツ
 NE ニューイングランド・ペイトリオッツ  PHI フィラデルフィア・イーグルス
 NYJ ニューヨーク・ジェッツ  WAS ワシントン・レッドスキンズ
AFC北BAL ボルティモア・レイブンズ NFC北CHI シカゴ・ベアーズ
 CIN シンシナティ・ベンガルズ  DET デトロイト・ライオンズ
 CLE クリーブランド・ブラウンズ  GB グリーンベイ・パッカーズ
 PIT ピッツバーグ・スティーラーズ  MIN ミネソタ・バイキングス
AFC南HOU ヒューストン・テキサンズ NFC南ATL アトランタ・ファルコンズ
 IND インディアナポリス・コルツ  CAR カロライナ・パンサーズ
 JAX ジャクソンビル・ジャガーズ  NO ニューオリンズ・セインツ
 TEN テネシー・タイタンズ  TB タンパベイ・バッカニアーズ
AFC西DEN デンバー・ブロンコス NFC西ARI アリゾナ・カーディナルス
 KC カンザスシティ・チーフス  LA ロサンゼルス・ラムズ
 OAK オークランド・レイダース  SF サンフランシスコ・49ers
 SD サンディエゴ・チャージャース  SEA シアトル・シーホークス

コメントを投稿