中央図書館 外観姿現す
来年2月 オープンへ準備加速
─ 3月 28 日付『釧路新聞』第1面の記事の見出し ─
新聞の見出しには「中央図書館外観」とあるが、姿を現したのは新しい北海道銀行ビルの外観であって、図書館の外観ではない。
多くの市民の反対があったにもかかわらず、蝦名市長は、間借りして新ビルに中央図書館が入ることを強引に決めた。工事用の覆いが外され、最上階の壁面に「北海道銀行」と「釧路中央図書館」の文字が上下に並んでいるのを見て、私は、釧路市の学芸文化の象徴たる図書館が、民間ビルのテナントに成り下がったことを嘆かないではいられない。
利用者は、正面玄関からではなく、銀行のオフィスルームの脇に作られた狭いエントランスホールから、エレベータに乗って3階まで上ることになる。ビルの主役は金貸し業者であって、図書館はただの賃借人に過ぎない。市長とビル所有者との間にどのような遣り取りがあったか知らないが、市長は文化施設管理者としての矜持をどぶに捨てたのである。いや、元々 矜持など有していないか。