全日本柔道連盟は一月三十日、講道館で記者会見(会見冒頭で頭を下げる全日本柔道連盟の小野沢専務理事と村上事務局長の写真は、1月31日付『釧路新聞』第15面から転写)を行い、暴力や暴言を受けたとして、柔道女子トップ選手十五名が日本オリンピック委員会(JOC)に集団告発した(12月4日)全日本女子柔道監督の園田隆二監督とコーチに対し、戒告処分を科した(1月19日)と発表した。
全柔連では昨年九月下旬に園田監督やコーチの暴力行為を認識していながら、園田監督を留任(11月5日)させ、その後、始末書・厳重注意処分(11月10日)・監督が選手に謝罪(11月28日)という軽微な対応しか行わなかったことへの不満が、今回の女子選手十五名によるJOCへの告発の原因となった。
一連の事態を早期に公表しなかったことには、内部収束によって若い監督を守り育てる意図があったのかもしれないが、昨年六月末に、釧路管内釧路町で行われた女子日本代表合宿を見学した柔道関係者が、園田監督の「選手に対する高圧的態度に不快感を持ち」「五輪直前にもかかわらず、技や対戦相手の研究に時間を割くのではなく、体力的に追い込むだけの過酷な練習内容にも疑問を持った」(1月31日付『北海道新聞』第18面。ロンドン五輪強化合宿=写真上段は同紙から転写)というから、園田監督は、人間として監督に適任かどうか疑問の余地がある。事の成り行きは、身内に甘い「戒告処分」では済まないのではないか。JOC強化本部長を務める上村春樹・全柔連会長にも責任なしとはならない。
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