地方自治体の北海道の道債残高は、五兆六千億円もの巨額に上る。高橋はるみ知事就任以前に、既に五兆円に達していたというから、横道孝弘・堀達也両知事時代の放漫財政の責任は重いが、前者は衆議院議員として、後者は札幌大学理事長として、無責任にも知らぬ顔の半兵衛をきめこんでいる。ま、辞めた後で、責任の取りようもないが。
現知事は、一日当たり二億三千万円にも上る道債の金利を目の当たりにして、危機的な財政状況からの脱却を模索しながら、毎日、眠れぬ夜を送っていることだろう。
11月5日から7日にかけて、『北海道新聞』は、連続して、財政再建に向けた、知事の荒療治に対する批判記事を掲載している。見出しを羅列してみると、道の財政再建よりも道職員の生活を優先する姿勢が歴然としている。
5日(夕刊・第1面)「道職員給与削減」「9%で4年間延長」
6日(朝刊・第2面)「道職員給与9%削減組合に提案」「平均年収本来よ40万 円減に」「全道庁など『約束を破棄』撤回を求め声明」
7日(朝刊・第4面)「反発」「削減連鎖」「職員の士気低下懸念」
夕張市のように、赤字再生団体に転落するのが一番の薬である。財政破綻は目の前に迫っているのである。道民は、耐えがたきを耐え忍びがたきを忍ばざるを得ないが、さて、道職員がどのように対処するか見物(みもの)である。
<赤煉瓦の旧本庁の写真は、発想工房ジースタッフ(編)『にっぽんの旅北海道』 (昭文社)からの転載>
最近の「政治経済」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事