<7月11日付『北海道新聞』第24面の記事の見出し参照>
<記事の概要> 釧路市北大通6丁目でかつて娯楽施設として賑わっていた釧路スガイビル(地上6階、地下3階)が来年3月までに解体されることが決まり、同ビルで営業中の大谷時計店と高橋肉店は他所へ移転することになった。
解体については、ビルの1階部分以外の所有権を有するゲオディノス(現SDエンターテイメント、札幌)と釧路の地権者との間で紆余曲折があったが、放置ビル化を懸念する地権者側が所有権を買い取り、正式に解体を決定した。
私が昭和45年4月にオホーツクの田舎町から27歳で転職してきたとき、釧路市は人口20万人を超す都市で、釧路駅から幣舞橋までの北大通りは活況を呈していた。当時は、遠洋漁業・石炭産業・製紙業が盛んで、昭和55年が人口のピーク(22万7千人余)だった。
市内にはデパートが4店(丸三ツルヤ、釧路デパート、オリエンタル・デパート、丸ト・北村)あり、その他の大型商業施設(パルコ、長崎屋、金市館、ショッピング菱光など)も繁盛していた。北大通6丁目十字街には、6丁目東側にスガイビル、西側に北海道拓殖銀行が、5丁目東側に丸三ツルヤ・デパート、西側にリビング・ヤスモトがあったが、今は旧拓銀ビルで北洋銀行が営業しているのみ。空き店舗が軒を連ねる北大通りでは閑古鳥が鳴いている。栄枯盛衰は世の習いと言うものの、寂しさを禁じ得ない。