「大荒れの婚礼」(続き)
宴会場の後かたずけをしていると「井手さん、上のラウンジから連絡があり、すぐ来てくれと言っていました。」すぐに17階へ行くと、ラウンジの入り口にある高さ140センチの花瓶は割れて倒れ、花が飛び散って凄いことになっていた。
何が起きたかわからないまま、横のソファーを見るとなんと、先ほどの新郎の父が数人の身内の人に押さえつけられていた。私も驚いてそばに行くと、私を見て「井手!この野郎!」と言っていきなり私の胸ぐらをもの凄い力で掴んだ。
その勢いでシャツは破れ蝶ネクタイは吹っ飛んだ。
そして、チョウパン(頭突き)をされそうになったとき、押さえていた若い人が手のひらを私の額に当てて、防いでくれた。
その時、私の胸ぐらをつかんでいた腕のシャツがまくりあがりそこには手首までの刺青がみえた。
何故、こんなことが起きたのか・・・新郎の父は着替えが済んだ後そのまま17階のラウンジへ直行され、入り口で予約の名前を言った所、対応に出た副支配人が「予約は受けておりません。」と簡単に断ったそうである。
確かにラウンジの前には順番を待っているお客様がかなりいた。
とても飛び込みの予約は取れない状態ではあったのだが・・・
(続く)
徳川おてんば姫(東京キララ社)
宴会場の後かたずけをしていると「井手さん、上のラウンジから連絡があり、すぐ来てくれと言っていました。」すぐに17階へ行くと、ラウンジの入り口にある高さ140センチの花瓶は割れて倒れ、花が飛び散って凄いことになっていた。
何が起きたかわからないまま、横のソファーを見るとなんと、先ほどの新郎の父が数人の身内の人に押さえつけられていた。私も驚いてそばに行くと、私を見て「井手!この野郎!」と言っていきなり私の胸ぐらをもの凄い力で掴んだ。
その勢いでシャツは破れ蝶ネクタイは吹っ飛んだ。
そして、チョウパン(頭突き)をされそうになったとき、押さえていた若い人が手のひらを私の額に当てて、防いでくれた。
その時、私の胸ぐらをつかんでいた腕のシャツがまくりあがりそこには手首までの刺青がみえた。
何故、こんなことが起きたのか・・・新郎の父は着替えが済んだ後そのまま17階のラウンジへ直行され、入り口で予約の名前を言った所、対応に出た副支配人が「予約は受けておりません。」と簡単に断ったそうである。
確かにラウンジの前には順番を待っているお客様がかなりいた。
とても飛び込みの予約は取れない状態ではあったのだが・・・
(続く)
徳川おてんば姫(東京キララ社)