先日ご来店のお客様が「バンドサイズ調整出来ますか」とのご依頼ありました。
お客様:「実は時計屋さん4軒回って全て断られているのですが」
私:「え~4軒、せっかくですから拝見します」見たところ、抜き差しするピンがあることはあるのですが、本来あるべきところでは無く中心からずれています。断られても仕方がない状態でした。しかしそのままだとあまりに大きくお客様が身につけることは、出来ません。
私:「お店で購入されたのであればそちらでサイズ調整ってことも依頼出来ますよ」
お客様:「ネットで購入し、自身でサイズ調整する道具も付いていたので、挑戦したのですが、サイズ調整出来ませんでした」
私:「そうなるとお客様も困ってしまいますね。出来る出来ないの問題もありますが、せっかくですのでお預かりします」と預かりました。
よくよく観察していると、数箇所キチンとピンが見えていて、抜き差し出来そうな箇所発見出来ました、但し本来の抜き差しする箇所と異なり、普段であれば抜き差ししないケースに近い箇所でした、全部で5駒外す算段でしたが、数えると丁度5駒分外せそうです、バンド自体も絞りのないまっすぐなタイプでしたので問題ないと判断し、作業開始し無事サイズ調整出来ました。
やはり「バンドの『つくり』自体にやや難あり」といった状態でこの方法しかなかったような気がします。
後日、お客様に抜き差しした箇所が本来すべき所では無い事もお伝えしお渡し出来ました。
自分でも「よく出来たなぁ」と思っていましたが、お客様から「4軒で断られた」ってお話なければお断りしていたかも知れません、「意地」みたいなものがあって「なんとかしなくては」と思ったのでしょうね。
お客様にも喜んで頂け良かったです。
全てがこのように上手くいくかわかりませんが「お客様の期待に応えられる」よう努めます。