セイコーのお品物 電池交換のご依頼です
セイコー3923 VFA 私の記憶では初見、現在も動作しているお品物は、非常に珍しいと思います。使用者様が大切に扱ってきた証でもあると思います。
折角の機会、こちらの機械について調べた所
1973年前後に第二(亀戸)精工舎製造。「SEIKO」ロゴ下の「V.F.A.」とは(Very Fine Adjusted)「特別調製品」を意味します。
水晶腕時計検定基準 の最高グレード試験に合格した高級ムーブメントが搭載されています。
商品の大きな特徴は、文字板右上(1時棒字上辺り)の赤色発光ダイオードが1秒ごとに発光する「セコンドフラッシュ」機能です。毎秒光る機能、当時としては画期的かつ斬新な商品だったと感じました。
最初の画像は、ケースから取り出した後、電池を交換するためには、下ケースから取り出さないといけません。取り出すためには巻き芯を抜く必要がありますが、この抜き方で悩みました。
結論としては2時位置横の穴を使用します。穴からオシドリを押す事により巻き芯が抜ける仕組みを採用していました。
かなりの時間観察してやっと答えが出せました。
ケースの作りは、12時6時位置の板バネが効いて、留める方式 こちらも珍しい留め方です
見切れてしまいましたが1時上の発光ダイオードとカレンダーも日付・曜日が6時位置に縦配置です。
こちらもインパクトあるデザイン。文字板の色も素敵です
発光機能付きが影響していると考えますが
使用する電池は2個で、当店での通常在庫品では無い電池。現在は使用頻度が少なくなっている電池の為、必要時に都度注文しています。
また、一般品のようにケースに入ったまま電池交換出来ない仕様ですので、片手で持ちながらの作業。また裏側には針があるので、置くことも出来ず、宙に浮かせたまま電池交換実施します。
日頃の作業では中々ない環境なので、緊張感も増します
ネジを外し受板をスライドさせて、電池交換を行います
無事電池交換出来ました。
私と同年代の時計です。
私より元気かもしれません(笑)不思議と「頑張ろう」って気持ちになりました