本日、午後6時30分頃、我が家の愛犬「メリー」があの世へ旅立ちました。
以前、このコメントで、彼女は17歳と書いた記憶が有りますが、あれは計算間違いで、本当は2年足りない年齢です。
彼女は11月の下旬から飼っていて、その時の仔犬だった状態から推測すると、少なくとも10月には誕生して居たと思われ、早ければ8月終わり頃には生まれていたと思います。
ですので、正確な享年は16歳。
間違えたとは言え、それでも凄い長寿の犬には変わりません。
我が家では、祖父がこの土地に開墾しに来た時から、代々絶えず犬を飼って来ました。
その中で、今まで一番長寿だったのが、柴犬チビの13歳だったので、それを3歳も更新する、大長寿犬と言う事に成ります。
そして一番長く居るだけに、思いでも一番多い犬と成りました。
初め彼女は、近くの霊園墓地で、ダンボールに入れられて捨てられていました。
それを、会社の従業員が鳴き声を聞きつけて、拾って来たのです。
この時筆者は、まだ高校生です。
初め拾っても、一時的に保護をした、的な意味合いだったので、普通だったら飼うまでは行かなかったと思います。
しかし、巡り合わせなのだろうか?実は二年前に、同じ様な黒い仔犬を、中学時代からの友人”イズミ”と下校している時に、首輪の無い犬を見付けた事が切っ掛けで飼っていて、その犬は可愛いからと、近所のおばさんが、自分の近くで紐を結んで置いたら、おばさんがちょっと目を離された隙に、何者かに盗まれてしまった。と言う事件が有り、我が家ではちょっとしたトラウマと成って居ました。
メリーとその犬は、何処と無く面影が似ていて、その犬の残像を懐かしんで、飼う事にしよう。と言う話に成った。
メリーは垂れ耳で、正直それまでの筆者は、垂れ耳の犬は好きでは無く、きっとその盗まれてしまった犬が居なければ、メリーを飼うと言う事には成らなかったと思います。
それも、不思議な縁を感じます。
そして、妹がその犬を気に入り、妹の犬。と言う事に成った。名前も、もう直ぐクリスマスだから、クリスマス前に我が家に来た。と言う事で、メリークリスマスから、メリーと言う名前に成った。
彼女が前の犬に似ていると書きましたが、それは見た目だけで無く、性格もそっくりで、非常に気性が荒い所もそっくりでした。
散歩に行けば、自分はチビなのに、平気で大きい犬(凄い時にはセントバーナード)に喧嘩をしかけ(威嚇吠えでは無い)、それと彼女は人間の女性が大嫌いで(多少人により好き嫌いは有るが)、嫌いな女性が居ると、本気で噛み付きに行きます。
(実際に4人程知らないおばさんを襲ってしまい、ヤバかった時が有るし、前にも、友人の娘さん姉妹を襲おうとして焦った)そんなこんなで、飼い主を困らせたりする所もそっくりです。
筆者は、以前飼っていた犬は、自分の犬(自分が飼い主)として責任も持つ代わりに、その犬にも凄く厳しい飼い主で、言う事を聞かないと、かなり激しい怒り方をしたので、怖がられて居たと思うのですが、このメリーに関しては、妹の犬。と言う筋を通す為にも、筆者的に気に入らない行動が有っても、怒る事は有りませんでした。
そう言う感じなので、怖い人。と言うイメージが、メリーには俺に対して無かったと思われ、そんな中、表情豊かなメリーが無茶苦茶可愛いので、よく”怪獣メリゴン”とか言って、立たせて怪獣ゴッコをしたり(困った顔をする)、時には頬擦りとかをしてデレデレしたりもした(しつこい位に)。
それで、流石にウザイと思ったのか、その頬擦りの時に、思いっきり「ガルルルル」と唸りながらの彼女に、顔を噛まれた(苦笑)
でもこれも、彼女の気性の荒さと、筆者の溺愛振りを表すエピソードなので、今では良い思い出に成っている。
そんな彼女は、母親にも成っている。
彼女がある日、初めて女の子の日に成った時、筆者の中で悪魔の企みが頭を過ぎった。
その時一緒に飼っていた、筆者の飼い犬”ケン”の子供がどうしても欲しく成ってしまった。
メリーが母親に成ってくれないだろうか?と思ってしまった訳だ。
妹は頑強に此れを拒んだが、ある日筆者は、ケンが欲情して居る様子を見て、メリーが繋がれて居るのを良い事に、ケンの綱を放して自由にしてしまった。
案の定、ケンは一人の立派な雌に成ったメリーに襲い掛かり、一つに成ってしまった。
妹はこの場面を見てショックで大泣きしてしまったが、たしかにショックだろうなぁ~と思う。妹とメリーには悪い事をしたと思うが、しかしその結果、メリーは新しい命を宿す事に成った。
半年後、無事に三頭の子供を出産したが、この時、まだ仔犬に毛が生えた新米母なのに、メリーは誰に教わるでも無く、この三頭の子供の乳やりや、排泄物の処理等を的確にこなす立派な母親振りを見せ、家族皆で感心したのを覚えている。
その後、その三頭を立派に自立する程に育て上げた(しかし子供はどれも母親よりも早く命を閉じてしまったのだが…)
その後は、気性の荒い性格も、落ち着いて来て、人間(犬)も丸くなったが、相変わらずの愛嬌で、本当に可愛い犬だった。
自分が飼い主では無かったのに、ひょっとすると一番別れるのがツライのも、このメリーだったのではと思う。
病気の兆候は、今年の1月頃。
唇の所に、小さな小豆大の出来物が出来た。本当に小さいので、余り気にもしなかったのだが、妹がしきりに気にするので、では獣医さんに行こう。と言う事に成った。
この時、何処の獣医に行くか?と言う話に成るのだが、実は前から良く行って居た獣医さんが有り、そこは凄くしっかりと見てくれて安心なのだが、ペットは健康保険が無いので、病気の治療と言うのは、とにかくお金が掛かった。
それで、母親がそれに納得が出来ない様子で、犬にそんなにお金を掛けたくない。といい始めていた。
それで前回、メリーが変な咳をした時が有り、その時にお金が掛かるのが嫌だ。と言い始めて、近所のおばさんが、ノラ猫の世話をして居るので、その人が安い獣医を紹介してくれて、そこに行った事が有った。
その時も、「もしかして重病かも知れない」と言われたのだが、結局安い抗生物質だけで、その怪しい咳が直ってしまった。
と言う事が有った。
そして今回の出来物で、物も小さいし、あの安い獣医で今回も大丈夫だな。
と言う事で、そこにしようと言う判断を下した。
しかし、それが、彼女の寿命を決定付ける重要な選択に成ってしまって居たのだと言う事は、この時誰も予想は出来なかった…
その獣医さんでは、ただの出来物。と言う事で、レーザーメスでの切除と成り、無事に手術は成功。
皆も安く無事に済んで良かったね?と喜び合ったのだが… その2ヵ月後…
メリーの左顎の下が、変にモッコリと膨らんで居るのに気付く。でも本人は意に介さずピンピンしている。
少しなにかの腫れが出ているだけかな?と言う感じで様子見だったのだが、どうも段々その膨らみが大きく成って来ている気がする。
しかし本人は相変わらず元気で、食欲も運動もバリバリして居るのだが、さすがに膨らみが大きく成るのはヤバイと思い、ここで初めて行きつけの獣医さんへ行く事になった。
すると、ちゃんと精密検査をして、大学病院の研究室に細胞を送ります。と言う事にまで成ったのだが、その結果が、人間で言う肉腫系癌で有る。黒色肉腫だった。
それまでの思い当たるふしを問診された時、数ヶ月前の出来物の話。それの切除の事も話した。
すると、やはりその出来物が元凶で、切除した事により、細胞を刺激して、更に強力になった物が転移した可能性が高い。と言われた。
もう少早く見せてくれれば、まだ手術で何とか救えたかも知れないのですが…
いまは膨らみも大きいし、高齢で手術をしても助かる可能性は少ない。
もう、薬で延命治療をすると言う方法が最善です。と言う言葉が、胸に突き刺さる。
自分がお金をケチらずに、ちゃんと最初から此処二連れて来ていたら、と思うと、悔やんでも悔やみきれない…
(つづく)
以前、このコメントで、彼女は17歳と書いた記憶が有りますが、あれは計算間違いで、本当は2年足りない年齢です。
彼女は11月の下旬から飼っていて、その時の仔犬だった状態から推測すると、少なくとも10月には誕生して居たと思われ、早ければ8月終わり頃には生まれていたと思います。
ですので、正確な享年は16歳。
間違えたとは言え、それでも凄い長寿の犬には変わりません。
我が家では、祖父がこの土地に開墾しに来た時から、代々絶えず犬を飼って来ました。
その中で、今まで一番長寿だったのが、柴犬チビの13歳だったので、それを3歳も更新する、大長寿犬と言う事に成ります。
そして一番長く居るだけに、思いでも一番多い犬と成りました。
初め彼女は、近くの霊園墓地で、ダンボールに入れられて捨てられていました。
それを、会社の従業員が鳴き声を聞きつけて、拾って来たのです。
この時筆者は、まだ高校生です。
初め拾っても、一時的に保護をした、的な意味合いだったので、普通だったら飼うまでは行かなかったと思います。
しかし、巡り合わせなのだろうか?実は二年前に、同じ様な黒い仔犬を、中学時代からの友人”イズミ”と下校している時に、首輪の無い犬を見付けた事が切っ掛けで飼っていて、その犬は可愛いからと、近所のおばさんが、自分の近くで紐を結んで置いたら、おばさんがちょっと目を離された隙に、何者かに盗まれてしまった。と言う事件が有り、我が家ではちょっとしたトラウマと成って居ました。
メリーとその犬は、何処と無く面影が似ていて、その犬の残像を懐かしんで、飼う事にしよう。と言う話に成った。
メリーは垂れ耳で、正直それまでの筆者は、垂れ耳の犬は好きでは無く、きっとその盗まれてしまった犬が居なければ、メリーを飼うと言う事には成らなかったと思います。
それも、不思議な縁を感じます。
そして、妹がその犬を気に入り、妹の犬。と言う事に成った。名前も、もう直ぐクリスマスだから、クリスマス前に我が家に来た。と言う事で、メリークリスマスから、メリーと言う名前に成った。
彼女が前の犬に似ていると書きましたが、それは見た目だけで無く、性格もそっくりで、非常に気性が荒い所もそっくりでした。
散歩に行けば、自分はチビなのに、平気で大きい犬(凄い時にはセントバーナード)に喧嘩をしかけ(威嚇吠えでは無い)、それと彼女は人間の女性が大嫌いで(多少人により好き嫌いは有るが)、嫌いな女性が居ると、本気で噛み付きに行きます。
(実際に4人程知らないおばさんを襲ってしまい、ヤバかった時が有るし、前にも、友人の娘さん姉妹を襲おうとして焦った)そんなこんなで、飼い主を困らせたりする所もそっくりです。
筆者は、以前飼っていた犬は、自分の犬(自分が飼い主)として責任も持つ代わりに、その犬にも凄く厳しい飼い主で、言う事を聞かないと、かなり激しい怒り方をしたので、怖がられて居たと思うのですが、このメリーに関しては、妹の犬。と言う筋を通す為にも、筆者的に気に入らない行動が有っても、怒る事は有りませんでした。
そう言う感じなので、怖い人。と言うイメージが、メリーには俺に対して無かったと思われ、そんな中、表情豊かなメリーが無茶苦茶可愛いので、よく”怪獣メリゴン”とか言って、立たせて怪獣ゴッコをしたり(困った顔をする)、時には頬擦りとかをしてデレデレしたりもした(しつこい位に)。
それで、流石にウザイと思ったのか、その頬擦りの時に、思いっきり「ガルルルル」と唸りながらの彼女に、顔を噛まれた(苦笑)
でもこれも、彼女の気性の荒さと、筆者の溺愛振りを表すエピソードなので、今では良い思い出に成っている。
そんな彼女は、母親にも成っている。
彼女がある日、初めて女の子の日に成った時、筆者の中で悪魔の企みが頭を過ぎった。
その時一緒に飼っていた、筆者の飼い犬”ケン”の子供がどうしても欲しく成ってしまった。
メリーが母親に成ってくれないだろうか?と思ってしまった訳だ。
妹は頑強に此れを拒んだが、ある日筆者は、ケンが欲情して居る様子を見て、メリーが繋がれて居るのを良い事に、ケンの綱を放して自由にしてしまった。
案の定、ケンは一人の立派な雌に成ったメリーに襲い掛かり、一つに成ってしまった。
妹はこの場面を見てショックで大泣きしてしまったが、たしかにショックだろうなぁ~と思う。妹とメリーには悪い事をしたと思うが、しかしその結果、メリーは新しい命を宿す事に成った。
半年後、無事に三頭の子供を出産したが、この時、まだ仔犬に毛が生えた新米母なのに、メリーは誰に教わるでも無く、この三頭の子供の乳やりや、排泄物の処理等を的確にこなす立派な母親振りを見せ、家族皆で感心したのを覚えている。
その後、その三頭を立派に自立する程に育て上げた(しかし子供はどれも母親よりも早く命を閉じてしまったのだが…)
その後は、気性の荒い性格も、落ち着いて来て、人間(犬)も丸くなったが、相変わらずの愛嬌で、本当に可愛い犬だった。
自分が飼い主では無かったのに、ひょっとすると一番別れるのがツライのも、このメリーだったのではと思う。
病気の兆候は、今年の1月頃。
唇の所に、小さな小豆大の出来物が出来た。本当に小さいので、余り気にもしなかったのだが、妹がしきりに気にするので、では獣医さんに行こう。と言う事に成った。
この時、何処の獣医に行くか?と言う話に成るのだが、実は前から良く行って居た獣医さんが有り、そこは凄くしっかりと見てくれて安心なのだが、ペットは健康保険が無いので、病気の治療と言うのは、とにかくお金が掛かった。
それで、母親がそれに納得が出来ない様子で、犬にそんなにお金を掛けたくない。といい始めていた。
それで前回、メリーが変な咳をした時が有り、その時にお金が掛かるのが嫌だ。と言い始めて、近所のおばさんが、ノラ猫の世話をして居るので、その人が安い獣医を紹介してくれて、そこに行った事が有った。
その時も、「もしかして重病かも知れない」と言われたのだが、結局安い抗生物質だけで、その怪しい咳が直ってしまった。
と言う事が有った。
そして今回の出来物で、物も小さいし、あの安い獣医で今回も大丈夫だな。
と言う事で、そこにしようと言う判断を下した。
しかし、それが、彼女の寿命を決定付ける重要な選択に成ってしまって居たのだと言う事は、この時誰も予想は出来なかった…
その獣医さんでは、ただの出来物。と言う事で、レーザーメスでの切除と成り、無事に手術は成功。
皆も安く無事に済んで良かったね?と喜び合ったのだが… その2ヵ月後…
メリーの左顎の下が、変にモッコリと膨らんで居るのに気付く。でも本人は意に介さずピンピンしている。
少しなにかの腫れが出ているだけかな?と言う感じで様子見だったのだが、どうも段々その膨らみが大きく成って来ている気がする。
しかし本人は相変わらず元気で、食欲も運動もバリバリして居るのだが、さすがに膨らみが大きく成るのはヤバイと思い、ここで初めて行きつけの獣医さんへ行く事になった。
すると、ちゃんと精密検査をして、大学病院の研究室に細胞を送ります。と言う事にまで成ったのだが、その結果が、人間で言う肉腫系癌で有る。黒色肉腫だった。
それまでの思い当たるふしを問診された時、数ヶ月前の出来物の話。それの切除の事も話した。
すると、やはりその出来物が元凶で、切除した事により、細胞を刺激して、更に強力になった物が転移した可能性が高い。と言われた。
もう少早く見せてくれれば、まだ手術で何とか救えたかも知れないのですが…
いまは膨らみも大きいし、高齢で手術をしても助かる可能性は少ない。
もう、薬で延命治療をすると言う方法が最善です。と言う言葉が、胸に突き刺さる。
自分がお金をケチらずに、ちゃんと最初から此処二連れて来ていたら、と思うと、悔やんでも悔やみきれない…
(つづく)