埼玉のかあちゃん社長奮闘記_サステナブルな毎日

起業して20年超。藍染めを傍らに太陽や風、星や花の声を聴きつつ埼玉とみなかみを行き来する埼玉のかあちゃん社長奮闘記です。

これからの保育のあり方

2006-01-18 09:36:38 | ライフ&ワーク
ただいま、電車内事務所。さいたまの事務所に行く日はたいがい8時20分渋川駅発の特急に乗る。大宮駅に着くまでの1時間20分ほど、私はここでパソコンを広げて仕事をするのだ。今日は午前中締め切りの原稿を書こうと思っていた。ところが、面白い話。保育関係者らしいお二人の女性が斜め前にいて、「いまどきの保育」について話している。

特急電車は面白い。まるで我が家のように皆が思い思いのスタイルでくつろいでいる。朝からビール片手に盛り上がる温泉帰りのグループもあれば、お友達同士この時とばかりに話に花を咲かせる方々もいる。今日もまた、そんなお二人の年配女性の話に耳を奪われる。

「仕事」についての話から。
「若い人たちがなんとなく仕事をしているんですよね。自分の仕事だという強い思いが足りないというか。」
「確かに。いつまでたっても成長しない人がとても多いよね。この先どうしていこう、という考えが足りないのかね。」
「今の時代は、なおさら、自分がしっかりやらないといけない時代なのに。」

なるほどー、このおばさんたちなかなか「新しい思考」だ!と嬉しくなる。そう、そう、と心の中で思いながらさらに耳を傾ける。

「保育園のあり方や保育についての考え方」の話から。
「若い保育士さんがね、『あのお母さんは家に電話をするといるのに、いつもお迎えが遅い。どうなんでしょうかね』と言うんですよ。延長保育についても、子どもがかわいそうだ、母親がいるなら母親が子どもを見るべきだ、という考え方がまだまだありますね。」
「そうですね。母親が働いていないなら保育園に入れる必要がないという時代ではないですよね。人には言えないような細かな事情もあるでしょうし、母親が育児について悩んでいる場合も多い。子どものことを考えたら、保育園に来た方がよい子どもも大勢いるんです。もう、こんなことを言っている時代じゃないんですけどね。」

そうだ、そうだ!地域コミュニティが崩壊し、核家族化が進み、学歴社会を生きてきた世代の親、まして母親だけで子どもを人間らしく育てられるわけがないんだ!

さらに、「子どもの教育と保育ということ」についての話へ。
「今、幼稚園でも5時を過ぎるまで延長保育をしているところがありますね。幼保一貫(幼稚園と保育園を一緒にする)の動きも。」
「そうそう。5歳から義務教育にしたらどうか、と言う議論もあります。それって、どうなんでしょうね。」
「幼児期から“教育”が必要だと思えないんですよ。お母さんたちは保育園より延長保育をしてくれる幼稚園に入れたがるでしょ。それは逆ではないでしょうか。その時間まで子どもを預けるのなら保育園がいいと思うんです。」
「そうだねー。今、子どもがおもいっきり走り回ったりいたずらしたりして遊ぶ場所だってない。大事なことを身をもって学べるそういう遊びの時間が減っているのに、子どもの時間を「勉強」させることにあてるってことでしょ。今どきの子どもたちは大学まで行くことを求められる。そんなに長い間学校へ行かせるのはかわいそうですね。」

ほんとだ。
だから教えられて学ぶことしかできない人間に育ってしまうんだ。教わっていないことは自信がなくてできない、そんな言い訳をする大人になるんだ。道徳心や公共心、自尊心などの心の柱が育たず大人になって力を持ったときに非人道的な冒険をしてしまう大人に育つんだ。あいさつもできない、脱いだ靴も揃えられない、心を傾けて人の話を聞けない、直感で決められないetc・・・、そんな情報化社会では通用しない使えない大人に育つんだ。車内、お二人の話しを聞きながら、子どもが冒険できるおおらかな環境、それが必要なのだとつくづく思った。
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