埼玉のかあちゃん社長奮闘記_サステナブルな毎日

起業して20年超。藍染めを傍らに太陽や風、星や花の声を聴きつつ埼玉とみなかみを行き来する埼玉のかあちゃん社長奮闘記です。

「伝える」ことの難しさ

2005-12-14 22:59:42 | ライフ&ワーク
2001年、毎日コミュニケーションズさんから『Wordをきっちり使う本』を出していただいた。それ以来私は「ライター」と呼ばれる仕事をしている。物書き屋だ。今でも思い出す。「とんさん、あなたの文章はできの悪いインストラクターのようだ」。

「あなたは、講習会であなたの説明を聞いた生徒さんに『理解できない』と言われたら、別の言い方で説明をする。インストラクターならその場で指導もできるでしょ。しかし、書籍はそうはいかない。一度で伝えたいことを読者に伝えなくてはいけない。言い直しはできないんだよ」
編集プロダクション「木馬社」の社長であり、編集者の平山さんが静かな口調で話された。私が尊敬しているモノ書きの恩師だ。
「私の文章が理解できない?!そんなことはない!わからないほうが悪いんだ!伝わるはず」
そのときの私は自分の伝えたいことが、伝わらないはずはないと思っていた。書き直しを求められる度、悔しくて泣けた。「じゃあ、どう書けばいいんですか!」と食ってかかったこともある。

そうして5ヶ月近くかけて、ようやく1冊の本が出来上がった。
「あ・・・。」
出来上がった自分の本を見て、愕然とした。
ページをめくるにつれ平山さんが私に伝えたかったことが手に取るようにわかったのだ。なるほど・・・。今まで悔しくて泣いたその倍くらいの涙が次から次へあふれてくる。できた本を抱きしめて、ありがたくってありがたくって涙が止まらなかった。

なぜ、書くのだろう?
私が伝えたいことをより多くの方々に「伝えたい」から。では、伝えるためにはどう書けばいいのか。

2000年に「文字」で伝えることを意識し始めてから、失敗しながらやっと気がついたことがある。読み手は読み手の経験や知識・環境etcでしか読まない。だから「暗黙の理解」で伝わる保障などどこにもない。「ね!」と言ったら相手が笑ったので伝わったと思った、そんな伝え方をしてはいけないんだ。だからこそ、いつ、誰が、何を、何のために、どのようにして、どうしたのか、という「5W1H」を意識して伝えることが大事。

メールを書く時も、話しをする時も意識せねばと思いながらも、思い込みで話している自分がいつまでもなくならない。
特に仕事の伝達事項は「書く頭」で話さないといけないんだよねー。反省する。
コメント (3)    この記事についてブログを書く
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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
わかる! (はま)
2005-12-15 21:48:38
わかります。



伝わるように話しているつもりなのに

「つもり」なことってある。



私もいつもいつも心がけたい。

伝わるように伝えることを。
返信する
ほんとむずかしいー (とん)
2005-12-16 01:02:18
「つもり」は怖いよね~。

「大丈夫?ほんとわかった?」

「はい」

で、結局仕事は進まない。そ、伝わっていない。以前の私は「何で分からないんだ!」と怒っていたよ。でも最近「伝え方を変えたほうがいいのか」って、思うことにした。ねーはまさん、うちのスタッフに「伝える」研修してよ~~~。
返信する
ほんと、ほんと、むずかしい! (mam)
2005-12-16 17:03:40
「はい」伝わっていなかったスタッフその2です。



仕事での伝達事項、

「同じ釜の飯」ならぬ「同じやかんのお湯でお茶を…」←よく分からない? の社長とスタッフの関係なら、何の遠慮もなく、詳細までキッチリ理解の一致を図ればいいんだけど、こちらも何となく「わかったつもり」になってしまう。  …反省



「伝える」研修と一緒に「聴く、そして理解する」ことが必要かも。

一つ聴いて、三つ理解はできなくても、

三つ聴いたら、もれなく三つ理解できるように…。 うん! そこからだ!
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