埼玉のかあちゃん社長奮闘記_サステナブルな毎日

起業して20年超。藍染めを傍らに太陽や風、星や花の声を聴きつつ埼玉とみなかみを行き来する埼玉のかあちゃん社長奮闘記です。

清掃センターと般若心経

2006-09-23 22:49:41 | ライフ&ワーク
引越しで、考えてしまった。この世は「空(くう)」だ。つまり、すべてが移り変わっていくものであり幻なのだ。目の前にあるふとんは昨日までかけがえのない必需品だったのに、今この瞬間にはゴミになっている。生きることも死んでいくことも幻だし、それを苦悩し恐れることもまた幻なのだ。

とまあ、引越しで多くの「モノ」を処分した私。実にさっぱりしてしまった。ゴミを捨てながら、もともと少ない物品だもの、あらゆるものにそれを購入したときの思いが浮かんじゃった。台所の洗剤ひとつ、まな板ひとつ。食器類のひとつひとつ。洗濯機に冷蔵庫・・・。

明日、埼玉に通う交通費を残すにはお金がない。考えて考えて、それでも必要だった台所用洗剤。お気に入りの158円の商品が買えずに、一番安かった88円の詰め替え用を購入した。笑ってしまう。それだけのことをこれだけ覚えているのだから、その時はどうしても必要であり、相当迷ったのだ。その洗剤を半分残したまま処分した。15年前、新婚旅行に出かけたオーストラリアで買ったムートンのコート。20万円くらいしたかな。着る機会もないので、ただ持っていた。そのコートも処分した。冷蔵庫に、洗濯機、掃除機に、アイロン台からテントまで。すべて、処分した。

何の迷いもなかった。
迷うどころか、持ち歩くことの苦痛から開放された。

捨てたり売ったりしながら考えた。
世の中のものはすべて幻だ。自分が生きていることですら、永遠ではない。もともと幻であるものが消えてしまうことについて、心を痛めることなど何もない。自分が今こうしていることに、本当に必要なものなどそうたくさんはない。わずかな愛すべき必要なものに囲まれて過ごせたら、それでいいじゃないか。

引越ししながら気がついちゃった。
私が捨てられなかったのは、友人からの手紙と気に入って使っている質素なものたち。バカみたいだけれどどれも、買い手のつかないゴミみたいなものばかりだった。

そんなもんだ。人生なんて。
その不便であるところの豊かさ。それでいいと私は思う。

【今日の名言】
『金儲けのうまい人は、無一文になっても自分自身という財産を持っている。』
 アラン

【写真】大宮区役所。
19日に転入。1年ぶりにさいたま市民になりました。

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