埼玉のかあちゃん社長奮闘記_サステナブルな毎日

起業して20年超。藍染めを傍らに太陽や風、星や花の声を聴きつつ埼玉とみなかみを行き来する埼玉のかあちゃん社長奮闘記です。

障害があるということ

2006-02-21 18:17:21 | ライフ&ワーク
この間、10歳の娘と6歳の姪っ子と3人でテレビを見ていた時のこと。クイズ番組に『五体不満足』の著者乙武さんが出演されていた。何だかステキな大人になっていて、すばらしいなーと思った。そんな乙武さんを見た姪っ子「あの人、手も足もない。どうして?」と驚いた様子。「生まれた時からなのかなー」と私。「えー、かわいそう」。すると娘が怒り出した。

「何言ってんの!」
「何が?」
「なに、その『かわいそう』って!」
「だって、かわいそうじゃない。」
「なんで!手や足が無くたって、それがなに?!」
「何って、かわいそうじゃない。」
「かわいそう?ばっかじゃないの。生きてるんだよ。みんな。あんたと同じように生きてるんだよ!手や足があればかわいそうじゃないって言うのかよー。人のことをかわいそうなんて言うあんたのほうがよっぽどかわいそうだ!」
子どもたちの過激な言い合いがしばらく続いた。

そんなやり取りを聞きながら、子どもってすごい、と思った。その素直さ。その自然な問題意識。彼女たち、かなり高度なテーマで言い合いをしている。

私は、なぜ娘がそんな物の考え方をするのだろうと、このやり取りを聞きながら考えた。そうしていくつか思ったことがある。ひとつには、娘が小さな頃のこと。私が仕事を始めたために娘を保育園に入れたのが1歳半。それから彼女はたくさんの人と関わりながら育った。毎朝私たちは家を出てから駅までの道のりを15分歩く。娘が小さな頃はやっと歩いていた感じだったので駅まで20分以上かかったなー。駅に着くとそこからひと駅電車に乗る。電車に5分乗り、またそこから20分歩く。そうして3年間、雨の日も暑い日もこうして保育園に通った。この「不便な時間」は彼女の心にたくさんのことを残しているのだろうと思う。

よちよち歩く彼女にいつも声をかけてくれた駅前駐輪場のおじいちゃん。ある時大好きだったおじいちゃんがいなくなる。「○○さん、亡くなったんだよ」とお仲間のおじいちゃん。娘は、どうしたの?ときょとんとして聞き返した。「おじいちゃん、死んじゃったんだって。天国から見てるかな」などと話す。「死んじゃうって?」そんなことを聞かれて、私は小さな娘にどう説明しようかと迷い「もうずーっと会えないんだって」などと言葉を探して話した。娘の心には何が残ったのだろう。

娘の通う保育園の近くに障害者の人が働く施設があった。そこに通う人たちと毎朝顔を合わせるので、時々会話をしたりした。「どうして大人なのにちゃんとしゃべれないの?」娘は聞いた。「ゆっくり話をしたら通じるよ。心で話すんだよ。ママとあなたも言葉で話せるようになったのは最近なんだからね!」。話しが広がった。

そんな娘が小学生になり、最近「障害者福祉」について学んでいる。
娘が選んだ調べ物は「義手・義足」について。義手や義足を使うようになった原因は何か、どのように作っていくものなのか、使うことでどう変るのか、などインターネットや本などを使い調べている。

子どもってすごいね~。
この素直な目。学ぶ姿勢。毎日毎日、いろいろなことを積み上げているんだなあと思う。私は、娘の言葉ひとことひとことを聞きながら、ちょっと嬉しかった。子どもたちはみんなこういう心を持っている。私たち大人は子どもたちのこういうすばらしいところを見守って、伸ばしていってあげたいですねー!

【写真】カルタ取り。

有限会社E-スタヂオ

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2 コメント

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子供って凄いですね。 (光一郎)
2006-02-22 01:27:41
発想が素直というか鋭いというか、色々考えさせられますね。私は独身で子供もいませんが姉の子供と話をしているとこんなに小さいのに凄い子というなって思ったりします。
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子どもの発想 (とん)
2006-02-22 08:45:53
ほんとほんと。

子どもの発想って、すごいと思う。私は子どもと話すことから仕事につながっていくことが多いんです。彼らが持っている情報は、かなり面白い。



今どきの家族のあり方や、この子らの世代の常識みたいなものが感じられてすごく参考になります。何より、彼らの生命力に励まされます。



子どもの友達がいることは私にとって、ちょっと自慢かな~!その感性に負けないぞ!と子どもたちにライバル心メラメラのとんでしたー。
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