永崎士道の建設業徒然なるままに、時々国防とグルメも

主に建設業の話題を書きたい。
私自身建設会社の社長だったので、
業者贔屓の発言も大目に見てください。

談合(カルテル)ブレーンストーミング(その21)

2012-07-10 | 談合

『 省益あって国益なし 』と言われる官僚組織だが、個人的に知っている多くの役人は、世間知らずではあるが基本的に真面目である。 実際、日本の公務員試験は真面目な人間でなければ合格できない。 自治体などではコネ入庁もあるようだが、そんなのは出世できない(ちなみに、友人の中国人から聞いたが、お隣の国ではコネで入ったやつが一番出世するそうだ)。 ところが、組織になると別の顔があらわれてくる。 

5、6年ほど前まで、業界の談合のほとんどが官製談合だった。 官製談合防止法施行後、国、県レベルではほとんどなくなったようだが、当時は談合破りをしたらとんでもない目にあった。

10年ほど前、県発注工事で談合破りをやった時のことだ。 土木事務所の所長からすぐ謝りに来るよう電話がかかってきた。 所長室に入るなり、『てめえ、何をやったのかわかってるのか』と罵声が飛んできて、そこに座ってまず謝れと、丸めた新聞紙で床を指した。 憮然として立っていると、新聞紙で机をたたきながら、『今度やったら業界で飯を食えないようにしてやるぞ』と恫喝されて帰ってきたことがある(まだ色々面白いのがあるが、おいおい書いていきます)。

ところが、談合が世間で騒がれると役所は被害者を演じる。 最近では、被害者のほかに鬼検察官と鬼裁判官までやりだした。 各自治体で談合をやった業者に損害賠償請求が起きているが、業者の人たちはよく黙って我慢していると思う。 アメリカだったら裁判ラッシュだろうが、『日の丸相手に裁判しても絶対勝てない』、なぜ?『裁判所もお役人だからさ』。 知り合いの弁護士が言ったセリフだ。 日本の上部組織の団結力、かばい合いは民間人の想像を絶している。 弊社も損害賠償請求されているが、本当に腹の虫がおさまらない。 

なぜ発注者はこれほど談合破りを嫌がったのか。 主な理由は二つあるが、今日はここまでにします。 

人間でも組織でも表裏、正負様々な側面を持っている。 ただ、一業者として付き合った機会が多いため、どうしても役人の裏、負の面を多く見すぎたきらいはあるが、ご寛恕いただきたい。 おやすみなさい。


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