日本の現行政府当局こそ、いじめっ子の典型だ(その4)！

強い厄介な相手を避け、弱い御しやすい相手だけを厳しく取り締まっているのは、外国の大物だけに限らない。　国内でも、10数年前までは謝罪ですむか、犯罪にもならなかった行為が、次々に違法化され、厳罰に処せられるようになった。

殺人、強姦、放火などの凶悪犯罪の検挙率は低下する一方、痴漢、自転車無灯火、駐車違反、シートベルトなどの軽犯罪、談合などの経済事犯の取り締まりは実に厳しく取り締まられる。

知り合いの刑事が言うには、『痴漢などの軽犯罪はだいたい現行犯で、被疑者も一般人だからすぐに自白する。　ところが、殺人、強姦などの凶悪犯罪はまず犯人探しから始まって、しかも素人じゃないからなかなか口を割らない。　取り調べも苦労するから、最近の若い連中は、軽犯罪ばかりやりたがる』そうだ。　殺人事件などの担当になると、まず奥さんや恋人がいやな顔をするようだが、さすがお役所仕事という感じではある。　これも公に対する感謝の意識がなくなったから、自分たちが税金で終身雇用されているのは、ただの特権だとしか考えていないのだろう。

私の祖父は、戦前、内務省の警察官だったが、こんなことを言っていた。　『窃盗、痴漢などの小物に厳しい巡査にかぎって、やくざの親分や連続警官殺しなどの大物凶悪犯罪者には、実に慇懃低姿勢だった』。やはり、戦前から臆病者と卑怯者は同一人物だが、問題はそのような行為も、格別軽蔑されなくなったことだ。　むしろ、臆病卑怯が戦略的だと考える風があることにはあきれるしかない。

だから反動として、軽犯罪者の罰則は厳しくなっているのだろう。　痴漢でも否認を続けて有罪になれば、数年は刑務所暮らしである。　一方、強姦殺人でも模範囚なら15年位で娑婆に出てこれる。　しかも、凶悪事件ほど人権派と称する弁護士が死刑回避の屁理屈をこねまわす。　どこかおかしくないか。　光市母子殺害事件でも、死刑のハードルがなぜあれほど高いのか、理解不可能である(ヨーロッパかぶれの法曹インテリが、ヨーロッパの死刑廃止を見習っているからだが)。

今日はここまでにします。　おやすみなさい。