優勝劣敗は、ルールが決める。 最近下火になった総合格闘技の試合が、証明してくれた。
私も小学生の時から空手(メイン)と柔道(サブ)をやっていたから、どの格闘技が最強か、ずっと興味があった。 総合格闘技がメジャーになる前は、空手、プロレス、相撲などいろいろな意見があり、理由もそれぞれにあった。
一般的に、寝技系(柔道、レスリングなど)は、打撃系(空手、キックボクシング)より、弱いと目されていた。 つかむより、殴る方が速いからだ。 寝技系は最初に相手をつかむ必要があるが、つかむ前に顔面にパンチをもらえば、それで勝負は決まりと考えられていた。
ところが、ふたを開けてみると、打撃系はタックルで倒され、馬乗りパンチで結構簡単に負ける試合が続出した。 『寝技系の方が強い』という評判が広まったが、しかしこれは間違っている。 実はルールに秘密があった。
後頭部及び背骨への打撃は、すべての総合格闘技で禁止されていた。 後頭部と脊椎への攻撃が出来ないから、タックルで抱きつかれると、打撃系の選手は攻撃できる個所がほとんどない。 攻めあぐねているうちに倒されてしまうだけだ。 仮に、攻撃がOKなら、タックルなどできないだろう。 また、完全な素手であれば、一本拳や抜き手、四拳で耳の穴を突くこともできる。 さらに、噛みつきと目つぶしもOKにすれば、関節技などの寝技はほとんど使えない。
結局、立って戦うしかないから、打撃系が圧倒的に有利になる。 柔道も柔術と呼ばれていた時代には、打撃技があった。 やはり、本当の殺し合いでは、打撃が必要不可欠だからだろう。
不健全、不公正な競争が蔓延するのは、密室性、閉鎖性が最大の原因である。 手の内が完全オープンの囲碁や将棋でイカサマができないように、透明性、公開性が有効である。 たとえば、上述の試合でも、リングを黒い幕で囲い、勝敗が決まってからオープンにするやり方では、反則が頻発するだろうし、反則をうまくやる奴が一番強いことになる(レフェリーも勝者に買収されるか、脅迫されているとする)。
現行の建設業界は、ルールに最大の問題があるのだ。 なぜなら、欧米のような猟官制がない日本では民業を経験する機会もなく、そして税金で生涯生活保障されている者たちが、経済法規を作り運用しているからである。
拙著『談合革命と日本維新』では、合法化すべき談合を新談合と書いたが、密室談合と対比させて『公開談合』と呼ぶ方が適切だな。 以下、私が合法化すべきと考える談合を、『公開談合』と呼ぶことにする。
今日も読了ありがとうございました。 おやすみなさい。
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