終戦後11年、岩波写真文庫は8月15日をテーマに写真を公募した。
日本列島の隅々から総数千六百余枚の応募があり、編集部は厳選した172枚を掲載して一冊の写真文庫が発刊された~No209【日本~一九五六年八月十五日】
【グラフィックレポート/二つの日本・8月15日】
本書では前半に【日本~一九五六年八月十五日】を復刻、30年を隔てた1986年8月15日の列島模様を後半に収めている。いずれの日本も8月15日は焼けつくように暑く蝉の声が耳の奥に響いている。そして最後の頁には読者も参加せよと写真を1枚貼るセレモニーが用意されていた。読者自身が貼ることで写真集は封印され平和の祈りを込めたタイムカプセルとなる。