寅の子文庫の、とらのこ日記

本が読みたいけど本が読めない備忘録

大晦日の晩に・・・

2007年12月31日 23時55分11秒 | オンライン古書店
遣り残すことの多い一年だったが
無事平穏に新しい年を迎えられるというれしさもある。
禍福門なし、只人の招く所
明年も大誠実にコツコツと歩むのみ。

この一年お世話になりました。
年賀状は1月3日に出します。

どうか温かな新年でありますように。


風林火山、山本勘助の待ち受け画面は当分の間使うつもり・・・

不思議なレストラン~松浦幸子さんとクッキングハウス

2007年12月29日 09時00分09秒 | 生活手帳


何かと暗い話題の多かった2007年もあと3日で終わる。
そんな中、昨日(12/28)の朝日新聞『人』の松浦幸子さんの記事に安堵する。精神科ソーシャルワーカーとして1987年、調布市に『クッキングハウス』を設立、食事づくりを通して心病む人たちの社会復帰を支援、5年後にはレストランへと発展した。人は誰でもその人にしかない居場所を持ってこの社会に生きている。自立を試みながら社会に貢献できる喜びは大きい。世間の枠に囚われないクッキングハウスは『不思議なレストラン』と呼ばれ今や評判の店になった。次に上京の折りあらば是非一度、立ち寄ってみたい。




手帳(セールスダイアリー)をひっくり返すと1998年1月19日付けでNHKラジオ、朝の談話室で聞いた松浦さんの話のメモがあった。取り寄せた著書『不思議なレストラン~心病む人たちとこの街で暮らしたい・クッキングハウス物語/教育史料出版会1997年』は寅の子文庫の本棚に出してしまったが、もしやと思えば一緒に送ってもらった資料が捨てずに仕舞ってあった。殺伐とした福祉介護の現場が多いなかでクッキングハウスの存在は光る。

《クッキングハウスの理念》
1)安心して自分らしさを取り戻せる居場所
2)いつも開かれた市民交流の場
3)弱い人の立場に添った新しい福祉文化を創造する場
4)メンバー一人一人が、必ず誰かの役に立っていることを確信できる活動

《紹介したいサイト》
「おいしいね」から、元気になる場~クッキングハウスのホームページ

良いモノは薦める~デロンギオイルヒーター1台放出。

2007年12月24日 16時34分15秒 | 生活手帳
良いと思うモノは人にも薦めたい。
友人にオイルヒーターの使い心地を訊かれ、ならばと1台お譲りした。室温は上がらないのにポカポカと陽だまりの暖かさがうれしい。オイルヒーターの良さは実際に使ってみないと分からない。


左側は1996年購入の1200W、フィンの形状がX字になっていて触れても熱くない。右側は2001年に購入した兼価モデルで、15分刻みの24時間電子タイマーの代わりに12時間メカニカルオンタイマーが付いている。フィンは従来型だが間隔が狭くなり全長も短縮され場所を取らない。さて、どちらにしようと迷ったが、友人のお母上が使うというのでタイマー操作が簡単な(我が家では)新しいほう(右)を嫁がせた。



左側のゴツイのは我が家で一番長く使っているクラシックモデル9枚フィン1200Wでバアバの部屋専用。フィンの間隔が広く5cmもあるので手のひらが入り楽に掃除ができる。


小さい2台は1999年購入、朝日コーポレーションが『コージーベビー』の名前で販売しているが製造はポルトガル。ウチでは『ミニデロンギ』と呼んでいる。消費電力は左側が8枚フィン540W、右は6枚で360W。どちらも机の下、トイレや脱衣場など狭いスペースの暖房に便利だが、8畳の寝室に置いても就寝時(22:00)と目覚めた時(4:00/日の出前)では室温がほぼ横ばいなので少なからず暖房効果はあり電気代の節約にもなる。


目下、デロンギ最大のライバルがコレ。昨年買った石油ストーブ『トヨトミRB-25レインボー』。一冬通しで光熱費を比べてみると石油ストーブに軍配が上がる。

《ブログ内デロンギ関連記事》
デロンギお疲れさま(06/05/16)
デロンギを出した→ネコの条件反射。(06/11/21)
デロンギ1台で月5,000円の電気代(寅の子文庫しらべ)(06/11/28)
石油ストーブを買って電気代を減らそう~トヨトミRB-25(06/12/28)
冬場の電気代下がる~石油ストーブの効用(07/04/18)

東京案内2007年12月15日~東京タワーに昇る。

2007年12月19日 07時26分31秒 | 岩波写真文庫
せっかく東京まで出てきたんだから・・・
30数年振りで東京タワーへ昇ってみた。建設から半世紀、さぞや閑古鳥が鳴いているかと思えば、押すな押すなの大盛況。土曜日の夕方だから混むのかもしれない、チケット購入からエレベーターに乗るまで40分を要した。
◎大展望台(150m)大人820円/こども310円(4歳~就学前)


小学校2年か3年の頃、初めての東京見物で東京タワーに昇った。出掛けに履いた真新しい靴でかかとの皮をむいてベソをかき、山手線の浜松町駅から父がオンブしてくれた・・・しかし展望台から見た景色は何も覚えていない。


◎大展望台より東側夕景~
老舗の、世界貿易センタービル(右端/1970年完成40階152m)も後から建った高層ビル群に吸収されて目立たない。東京はいつからこんなにニョキニョキと高層ビルが建ったんだろう。日本で初めて超高層の名を冠した霞ヶ関ビル(1968年完成36階147m)は尋ねなければ見つけることすらできない。


◎陽はつるべ落とし、大展望台より西側夜景~
左側のビルが六本木ヒルズ森タワー(2003年完成54階238m)で高さランク国内第8位。東京タワーの大展望台からも思わず見上げてしまう。戦後の焼け野原を歩いた人はこの復興ぶりを見て目をまるくするだろう。ネオンに輝く大都会は美しい。しかしこの夜景は幾多の問題を内に孕みながら一千万都民と一億国民の将来を背負っている。


帰りの都営バス停[東京タワー]から見た東京タワーの巨大な足。
高さ333m、重さ4000トンの鋼材を4本の脚で支え自立している。


都営バス[品川駅東口経由品川車庫行き/系統・浜95甲]で品川駅を目指す。
低床式のバスに乗るのは初めて。コテツの席は運転席すぐ後ろの小児用、父さんは後部の一般用席と離れて座る。都営バスは乗車時に運賃を払う。大人200円、小児(6才以上)100円で全区間均一。地元で乗り慣れている路線バスは降車時に乗った分だけの運賃を払うのでちょっと戸惑う。JR浜松町駅を過ぎれば辺りの景色は一変、人通りもまばらで急に寂しくなる。伊豆七島行き東海汽船が出る竹芝桟橋を過ぎベイエリアの倉庫街を抜ける。途中、降車ボタンが鳴るたびにコテツが心配そうにチラリチラリと振り返る。およそ40分ほどで品川駅東口に到着、ささやかなバスの旅を終えた。旅先でその街の生活空間に浸るのは楽しい・・・品川駅も見違えるほど立派になった。さあ、あとは新幹線に乗るだけ。1時間後、三島駅北口にかあさんが待っているよー。

◎本家本元、お薦めの「東京案内」はこちら~今日12月19日、岩波写真文庫が新たに東京シリーズで5冊復刻する。


《追伸》~12/20

復刻版岩波写真文庫が届いた。
東京生まれの川本三郎さんが5冊の東京を選んだ。

白山眞理さんの解説「写真文庫ひとくちばなし」が今回も冴えわたっている。

JCI Iフォトサロン、岩波写真文庫の展示見てきました。

2007年12月16日 10時44分31秒 | 岩波写真文庫
『にっぽん1950年代「岩波写真文庫」の世界』を見てきた。
写真文庫制作の裏舞台にはこれまで無関心だったが、そこにも当然のごとく人間ドラマが存在し、そのあたりのいきさつが新鮮で思わぬ収穫となった。1階では作品編として・名取洋之助が撮った「忘れられた島1955」・東松照明の「やきものの町1955」・熊谷元一の「一年生1955」・薗部澄(駅と周辺1953-55)のパネル展示、また地下1階には写真文庫全286冊の現物展示があり圧巻。モノクロームの情景に遠い日の記憶が総天然色で忽然と甦り重なったとき、人は郷里の山河を思い、生まれ育った町を愛していたことに気づくだろうか。私も亡き父を思い、八十を過ぎた母の背中を優しくさすらなくてはと思う。


◎作品編展示&資料編展示ともに12月24日(月)まで
場所:JCI Iフォトサロン(日本カメラ博物館)
東京都千代田区一番町25番地JCI Iビル1階&地下1階
TEL(03)3261-0300
アクセス:東京メトロ半蔵門線半蔵門駅5番出口より徒歩3分/駐車場なし



早起きさせられ、おノボリさんのコテツは、
でんしゃがどーしてじめんのしたをはしるの???

笛の名人用光(もちみつ)は・・・、篠竹で笛を作る。

2007年12月14日 04時23分13秒 | 生活手帳
NHK教育テレビ、モリゾー・キッコロ森へ行こうよが面白かった。
木の葉や竹で笛を作って森の音楽会を楽しんだ。
コテツも父さんも吸い寄せられるように見入ってしまった。


で、さっそく黄瀬川の河川敷へ竹を取りに出発。


竹といっても「篠竹」で直径1~2cmくらいの太さ。


(1)ノコギリで節を跨いで、適当な長さに切り、
(2)一方の断面にナタで縦に、適当な長さの切り込みを入れる。
製作工程はたったこれだけ。コテツにナタを持たせるのは初めて。手元が危なっかしいが何事も経験、少しぐらいは怪我をして痛い思いをすると使い方も覚える。


笛の長さ、切り込みの長さをいろいろ変えてみる。


吹くと同時に、右手の親指と人差し指2本で音の出る位置を見当つけて軽く押さえてやる。吹いた息が切り込みの隙間から外へ出ていくとき、竹を振動させて音が出る。押さえる位置を変えてやると音程が高くなったり、低くなったり(ギターのフレットを押さえるようなつもり) 長い笛は低音色でブ~ブ~、短い笛は高音でプープー。テレビゲームのない頃の子供は自然の中で遊びながら五感を養い、生活の智慧を身につけた。

バアバが夜、尋常小学校で習ったという修身の話を聞かせてくれた。
~笛の名人用光(もちみつ)は、
船旅の途中、海賊に襲われ、
今まさに命を奪われんとするとき、
今生の別れに一曲笛を吹かせてくれと懇願、
面白いことを言う奴、それなら吹いてみろと海賊、
用光は一心不乱に笛を吹く、
その調べのあまりに美しく、
海賊らは心打たれて涙を流し、
ついには何も取らずに引き揚げていく~

鎌倉時代に書かれた十訓抄(じっきんしょう)という説話集の中にあるそうな(バアバ談)

《笛の名人用光は~、の物語を紹介しているサイト》
『小さな資料室』の、国民学校国語教科書「初等科國語三」のページ

復刻版岩波写真文庫、川本三郎セレクション5冊

2007年12月11日 07時45分31秒 | 岩波写真文庫
気が付けば寅の子文庫はこの12月8日で開店3周年を数えた。有り難いことにグーグル検索『岩波写真文庫』も依然首位をキープしている。先週、急遽かき集めで173冊をUPしたばかりだが既に30冊以上売れた。画面の向こう側でご覧くださるお一人お一人と繋がっているようで胸が温まる。いつも人気のナンバーは早々と売り切れてしまうが1冊だけご紹介。地形図を見るのが楽しいという方に是非お薦め。地味で目立たないナンバーだが「いぶし銀」の味わい。


■No114・地図の知識/1954年3月20日初版


地図の歴史から最新の測量方法(S29当時)や当時使用されていた地図の記号を多数紹介。ちなみに拡大ページでは[橋]の記号を写真で説明している。その当時にはこんな粗末な橋が1/25,000の地形図に掲載していて「歩いて渡る橋」とある。今の世には決して通用するはずもない危険な橋を朝な夕なに渡り、学び舎へ通うこどもが頼もしい。


◎岩波写真文庫は12月19日『川本三郎セレクション』として5冊復刻販売される。

・No019川~隅田川
・No047東京~大都会の顔
・No068東京案内
・No112東京湾~空からみた自然と人
・No201東京都~新風土記
・復刻版写真文庫・川本三郎セレクション5冊セット

詳細は、岩波書店の、新刊紹介~復刻版写真文庫、川本三郎セレクションのページ