9月議会に上程された平成23年度決算の審査は、議会閉会中も継続して進んでいます。現在は各分科会で精査している段階で、私は病院特別会計審査会に所属しています。
鳥取県には鳥取市にある県立中央病院、倉吉市にある県立厚生病院と2つの県立病院があり、今回報告された決算では、病院事業の収入総額は175億円。医業収支は4億9300万円の赤字で、一般会計から16億1800万円余を繰り入れ。その結果、純損益は6億1600万円の黒字となっています。
救急医療や高度医療等の収益は悪いものの、県民の皆さんには欠かせない医療を担う責任がありますが、欠損部分を穴埋めするのは県民の皆さんの大切な税金ですから、抑えるべきところはしっかり無駄を省き、健全経営をしなければなりませんから、決算審査は重要になってきます。
先月の24日には両病院を訪れ、院長先生や看護師長さんらから現場の声を聞き、施設整備の状況も確かめさせていただきました。特に3.11以降、災害対策は大きな課題となっており、緊急時の電源確保の状況などを詳しく調べさせていただきました。
厚生病院では屋上に緊急時の発電機を設置する予定です。
自動運転されるそうですが、機械へ行く通路が確保されていない点が気になりましたので、指摘させていただいたところ、「確かに故障等もあるので、早急に検討したい」とのことでした。「万が一の故障の備えだから、窓から出入りしてもいい。予算を使わずに考えてください」とお願いしました。
院長先生(前列左から2人目)らから、様々な要望を聴かせていただきましたが、一番大きな要望は医療スタッフの充実。若いお医者さんの都会志向は強く、苦労されているとのこと。私は福祉生活病院常任委員会のメンバーでもあるので、ここでも議論したいと思いました。
中央病院の緊急時の発電施設です。
地下にあり、洪水や津波が襲って水に浸かると動かなくなるそうです。3.11以降、災害対策が課題となりましたが、大きな機械を移動させるには大きな経費がかかりますし、建物もそうした設計になってないため、その補修等の費用もかかります。大きな問題です。
今年8月に導入した64列の最新鋭CTの画像です。X線を照射して断層撮影した画像をコンピューター処理することで、3次元映像として診断することができます。画像はさすが64列だけあって細部にわたって鮮明でした。
ここでは看護師さんの処遇について議論がありました。3交代性がいいか、2交代性がいいかの問題です。3交代だと1回の勤務時間は短くなりますが、休みが取りにくくなり、2交代だとその逆になります。看護師さんたちの中でも、意見が分かれているそうですが、スタッフの拡充と合わせ、勤務シフトなど細かな配慮が必要になってくる問題です。若い看護師さんが多いことから、産休育休も多く、その手当も課題とお聞きしました。、いい医療をするには、医療スタッフが疲れていてはできません。出来る限りの配慮をするように考えていきたいと思います。
明日から熊本へ県外調査に出ます。継続審査中の地下水条例を勉強しに行って来ますが、熊本県は先進県なので、鳥取県条例に参考になる話がたくさん聞けるのではないかと期待しています。
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