金魚cafe

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茂山狂言笑いの収穫祭2013そして恒例の酒粕

2013-12-01 22:18:13 | 狂言
この日は暖かくていいお天気だった京都、電車も大勢の方で混雑していました。

この日が紅葉の最後に見ごろだったかもしれません。

私は金剛能楽堂に向かう前に新酒の季節に京都に来たらまずこちらへ。



新酒ができましたよ~というお知らせの杉玉まだ緑色でした。


佐々木酒造さんの方にお断りしてから写真を撮らせていただいたポスター。
はじめて観ました。



酒粕を買うのがここ最近恒例行事となっております。


これで粕汁、甘酒を作ると最高に美味しいです。^^

そして金剛能楽堂に。


今回は古典じゃなく新作狂言で京極夏彦先生がお書きになった豆腐小僧、帆足正規さんのふろしき(この方は森田流笛方だそうです。存じ上げませんでした^^;)木下順二先生の彦市ばなしの3作です。

まず豆腐小僧、京極先生の小説に豆腐小僧という作品があります。
妖怪なのだけれど人に怖がられたことがないという臆病な妖怪です。

豆腐小僧役の童司さんが可愛らしく演じてらして、狂言では人ではない者を演じるときの動きがコミカルでそこが面白く、太郎冠者とのやりとりも妖怪なのにほのぼのした笑いがおこりました。

結局妖怪よりも人間の方が恐ろしいというオチがついたお話でした。


ふろしきというのは落語の「風呂敷」をもとにしたお話で夫の留守の間に男の人を家に上げた妻が運悪く帰ってきた夫にばれないように四苦八苦する話で現代でコントでやっても面白いのではないかという絶妙の間が笑いを誘いました。

そして彦市ばなし、これは子供の時に読んだ彦市が天狗から隠れ蓑をだまし取っていたずらをしてというお話がもとになっています。
いつもの狂言とちがい熊本の方言で行うのでまた違う面白さがありました。
ここでも妖怪ではありませんが天狗の子が彦市がただの竹筒を千里も先まで見通せる遠眼鏡だとだまされて大事な隠れ蓑を交換してしまいます。
このときの天狗の子が人を疑うことを知らぬ良い子でありその可愛らしさがこのお話を盛り上げます。

彦市は天狗からの仕返しを恐れて殿様をだまして貴重な鯨の肉をもらいそれで天狗をなんとかいいくるめようと算段しますが~というので彦市の嘘に嘘を重ねるところと疑うことを知らない殿様とのやりとりがいつもと違いのんびりしておおらかなお話でした。

彦市を演じられた逸平さんがかなりの運動量で結構大変だったのではと思います。

古典も良いですが必ず新作もかけられる茂山さんの狂言会。

さりげにアドリブも入れたりして観たあとにいつもほのぼのした気持ちになって会場を出れます。^^

舞台関係は今年はこれで見納めですがまた来年も足を運べるときは観に行きたいと思っております。


茂山狂言会行ってきました。

2013-11-10 23:25:28 | 狂言
今日はあいにくの雨。

地元に茂山さんの狂言会が行われました。



毎年この季節にいつも来られるので熱心なファンの方もいらっしゃってかなり並んでらっしゃいました。

一度観るとまた行きたくなる、それぐらい茂山さんの狂言は楽しいのです。

半数ぐらいが初めて見に来られた方なので、狂言とはと解説から始まります。

狂言とは室町時代の今でいうところの新喜劇ともいわれております。

昔は外で演じていたので舞台のセットなどなく、小道具も扇などごくわずか、でもそこにあるように見せる「つもり」なのだと。

ユーモアたっぷりにわかりやすく解説してくださるのも茂山家ならでは。

曲目は「縄綯」と「御茶の水」

どんな曲目かといいますと「縄綯」は博打に大負けした主が借金のかたに太郎冠者(自分の家の家来といいますか)を取られてしまいます。

何も知らず借金をした相手の家に向かい自分が借金のかたになったのだと知った太郎冠者は怒ってお使いに行ってくれと言われると脚気だから歩けないと言い、縄を綯えと言われると縄など綯えないと仕事をせずストライキをおこします。

主に文句を言いに行った貸した相手に一度自分のところに戻して太郎冠者の働きぶりを観てほしいといいます。

家に帰れた太郎冠者は喜んでせっせと縄を綯います。

縄を綯いながら連れて行かれたお金を借りた相手の家の悪口を言います。

それを面白おかしく語るところが面白いのです。

それを借りた相手が聞いてしまい怒られるという。

その話の間が面白いのです。

太郎冠者役の茂山千五郎さんが今年の流行の、じぇ、じぇ、じぇ!!!と倍返しだ~~!!とアドリブ入れて場内爆笑。

古典だけれど堅苦しくないところがいいところなのです。

「御茶の水」は寺の住持(住職)に新発意(小僧さん)に山にお茶会につかうお水を汲んでくるように命じますがあ~だこ~だと理由をつけて行きません。

代わりに門前の娘(いちゃ)に汲みに行かせたらよいと言います。

住持はいちゃに水汲みを頼みますが、水くみに暗い山の奥に入っていくので心細いのか小謡を謡いながら歩いていきます。

それがいちゃに好意をもっていて二人っきりになりたい新発意の計略だったのです。

お互いの思いを謡にのせて楽しんでいるところに住持がやってきて怒ります。

新発意も怒られっぱなしではなく、やりかえして取っ組み合いになります。

どちらの味方をすればいいのかおろおろするいちゃ。

どちらの味方をしたのでしょうか。^^

謡いのところはマイクなど音響もなしでホールの端まで声が響きます。

これも毎日大変な稽古をするからこそできるものだと思います。

室町時代にできたものですが、テーマが家庭内のことや仕事の失敗談など今の時代でも通じる身近なものなのでセリフが昔の言葉づかいですが、なんとなくわかります。

もし皆様のお近くで狂言会などありましたら一度観て頂けたらいいなと思います。




狂言季期 慶和くん初舞台(2)

2013-08-05 23:41:02 | 狂言
昨日の続きです。

慶和くんの初舞台が大成功で終わった後、お父様の逸平さん、おじい様の七五三さん、正邦さん、島田さんで音曲聟です。

まだ初心者の私は勉強不足で、これは今まで演じられていなかったのをこの日演じられたそうです。

お父様の七五三さんが演じる舅どののところに今度婿入する聟役の逸平さんが挨拶にくるので出迎えよと太郎冠者の島田さんにいいつけます。

舅どのに挨拶に行く作法を知らない聟どのは先輩の聟どのの正邦さんに教えを乞いにいきますが、このポワ~~ンとした聟どのをからかってやれて正邦さん向こうでご挨拶をするときは謡うように挨拶せよと教えます。

知らずにそのとおりにご挨拶する聟どの、ところが舅どのもそうなんだと同じように謡ってやりとりをします。

ほのぼのとした笑いの起こる演目でした。

さっきの緊張がウソのようなのびのびした逸平さんでした。

途中から後見で宗彦さんとなんと慶和くんがちょこんと座っていて、お父様の演じられてるところをしっかりと見ています。

またちょっとお父様緊張したのではないでしょうか。^^

すべての公演が終わりご挨拶に出てきた逸平さんと慶和くん、舞台を降りると4歳の男の子に戻って観に来てくれたお友達と仲良くおしゃべり。

これから狂言を観る楽しみが増えました。


狂言季期 慶和くん初舞台

2013-08-05 00:11:10 | 狂言


季期とかいてきごと読む茂山さん主催の狂言に京都の金剛能楽堂まで行ってまいりました。

いつもなら何とかお席は取れるのに今回は発売日に即完売のプラチナチケット。

私もなんとか補助席GETできました。^^

なぜこんなに争奪戦が激しかったのか?

茂山一平さんのお子さんの4歳になる慶和くんの初舞台だったからです。





初めて金剛能楽堂に行きましたがステキなお庭、そしてお祝いのお花がいっぱい。

そして初舞台を観ようと大勢の方々。

まず慶和くんのお父様の茂山一平さんの三番三。

私はまだ狂言でわからないことが多く、調べてみますと、三番叟とは(大倉流は三番三と書く)すごく大事な時にされるものとしか理解していなくて、三番叟とは、室町時代初期以前の「式三番」が「父尉(ちちのじょう)」「翁」「三番猿楽」の順に演じられ、三番目の「三番猿楽」が「三番三(三番叟)」になったと言われている。

狂言方が演じるが、通常の狂言とは異なった特殊なもので、あくまでも神事のため、演者は精進潔斎をして臨むのが習わしである。だそうです。

そんな深い意味があるとは知らず観ておりますと、なにかすごく空気がピーンと張りつめてすごく厳かな感じがいたしました。

次の千鳥は太郎冠者がお酒を買いに行きますが、酒屋の払いがたまっているため売ってもらえません、ツケを払えと言われそれでも主の命令ならばとなんとかお酒をGETしようとあの手この手のコミカルなもので爆笑に包まれました。逸平さんのお兄様の宗彦さんのコミカルでパッと華やかな雰囲気が盛り上げます。

いよいよ今日の主役慶和くん登場です。

以呂波とは父が子にいろいろ教えるのですが、自分の真似をするようにと言うと子がなんでも真似をして父が怒って打ち据えると子も真似をして父を打ち据えるというクスッと笑えるものです。

父がおじい様の七五三さん、後見がお父様の逸平さん、堂々と登場する慶和くん。

非常にリラックスしておられます。

おじい様は孫と舞台に立てるということで非常に楽しそう、後ろのお父様は無事終わるようにと緊張気味。

セリフにつまることなく元気な声で最後まで立派に演じられました。

物怖じすることなく度胸のある慶和くん将来が楽しみです。

大きな拍手に包まれ初舞台終了いたしました。

続きはまた明日書かせて頂きます。


よね吉・正邦ふたり会笑えない会

2013-06-08 23:38:59 | 狂言
今日は忙しかったです。

京都まで落語と狂言のよね吉・正邦ふたり会に行き、帰宅してからお天気お姉さん最終回を観て、LIFE~夢のカタチ~を観ての一日でした。

なぜ忙しいのに観るかというと明日に観ようとのばすとなかなか観れなくなるからです。

いままで明日にしようと観ずにたまった録画があります。

これもその可能性があったので用事を片付けてみました。

京都へ行った話ですね。^^;

京都は暑かったです。

四条の駅から徒歩5分くらいです。



場所は昔小学校だったところを芸術センターとして活用しています。

京都には古いけどモダンな感じでステキな建物が残っていて上手く利用されていますね。



私も落語は聴きに行きますが、よね吉さんは初めてです。
たしか米朝一門の方と思ったら亡くなった吉朝さんのお弟子さんだったのですね。

正邦さんとよね吉さんよく似た雰囲気のかたでなんだろ兄弟っぽい感じがします。

お互い自分の周りに人間国宝の方がいてそれで結構苦労があるとか。^^

お互いがしりあったものおじい様の千作さんと米朝さんが同じ舞台に立ったからだそうです。

千作さんが先月お亡くなりになられたので思い出話もされました。

ニュースでは出てこない素顔はチャーミングな方だったみたいです。

笑えない会と題をうってるのですがここで皆さん笑わせて頂きました。

まず狂言は粟田口。

大名が太郎冠者に都に行って粟田口を求めてまいれと命じますが、粟田口とは刀のことなのですが知らずにペテン師を連れて帰ってしまいます。

大名も粟田口とは何のことかわからずのやり取りが面白く、すっぱ(詐欺師とかペテン師)の茂さんは太郎冠者と大名のやり取りの間ずっとビクッとも動かずこの姿勢のままは大変かもしれません。

オチはシュールな感じで大爆笑といかずクスっと笑うところが笑えない会というところでしょうか。

次は落語で帯久。

これは呉服問屋同士のお金の貸し借りからもめる話で、奉行所のお白洲でお奉行様が大岡越前ばりの名裁きをおこなう笑えないけれどスカッとするお話でした。

落語でお金の貸し借りでお奉行様が出てくる話って結構多いですね。

よね吉さんは初めて聴きましたが、上手い方だなあと。

また聴きに行きたくなりました。

たっぷり3時間以上の長丁場。

これだけ濃い内容でチケットのお値段を考えるともっと払ってもいいかなと思いました。

お互い板の上で笑わせることは同じ、こういう活動がもっと広がって行ってほしいです。



休憩でお魚のカタチをしたマフィンをいだだきました。