金魚cafe

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月の獣

2019-12-30 00:32:29 | 芝居


久しぶりの投稿が今年もあと2日という長いことお留守にしてたなあと。

「月の獣」を観るため兵庫県立芸術文化センターに行ってまいりました。

公式のイントロダクションではどういうお話なのかわからず幕があがるのを待ちます。

舞台はシンプルにテーブルと椅子だけ。

出演者が4人なのでどうなのだろう。

眞島さん、姿勢がピンと伸びて歩く姿もキレイでした。

1921年のアメリカウイスコンシン州、アルメニア人でアメリカに渡ってきたアラムという青年がトルコから自分と同じアルメニア人のセタという女性を結婚するため呼び寄せます。

手紙のやり取りだけで会ったこともない2人、日本なら大正時代です。個人的には日本よりはアメリカの方が自由恋愛だろうと思っていたのでそこからえっ?となりアメリカに着いたばかりのセタを労ろうともせず僕たちは夫婦なのだから家族を作ろうとするアラムにいやいやそれは~。

その背景にはそのときトルコで多くのアルメニア人が虐殺されていたのです。
アラムもセタも家族を殺されました。
1人でアメリカに渡り生きてきたアラムの家族がほしいという思いは執念というか強いものでした。

トルコはあの和歌山で嵐で遭難して救助されたそして日本に対して好意的感情を持ってくれている、なのでそういう面もあったのかと知りました。
アメリカに渡ってきたセタはまだ15歳、アメリカで安心して暮らせる、自由もあると思っていたのにえっ?違うと感じた思いました。それでもアラムの家族がほしいという願いをなんとか理解し受け入れようとしますがすれ違ったまま年月だけ過ぎて行きます。

2幕目から孤児のヴィンセントが登場することで大きく動きます。

セタに対して威圧的な態度を取っていますが本当は優しいのに自分の気持ちを伝えるのが不器用なアラムを演じた眞島さんが素敵でした。

15歳の可憐な少女からアメリカに溶け込みたくましく生きていくセタを岸井ゆきのさん、素晴らしかったです。

終演後のカーテンコールでの出演者の笑顔がやり切った~とう感じで客席は総立ちの拍手でした。

今年最後にこの舞台が観れて良かったです。




来年の手帳も買いました。

来年はもう少し書けたらいいなと思っております。