金魚cafe

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書く女

2016-03-03 23:10:51 | 芝居
今日は三月三日、ひな祭りですがお雛様もださずで何もせず今年の桃の節句は終わりました。

この舞台は2月の蔵之介さんのトークショーの前々日に観に行ったのですが、書かずにほったらかしにしてしまって。^^;

実は松竹座のワンピースを観てきたのでやっぱり順番としてはこちらを先に書かなくちゃいけないだろうと。

なぜならば両方に出演されている方がいるからです。

樋口一葉を主役にしたこの二兎社さんの舞台。

主演は今や超有名になっちゃった黒木華さん古風な雰囲気が一葉っぽいです。

そして相手役というのか一葉の小説の師となる半井桃水を平岳大さん、テレビより舞台の方がいいかなあとかやっぱりお父様に似てらっしゃるなあと。

真田丸のお二人じゃないですか。

樋口一葉の「にごりえ」や「たけくらべ」題名だけ知っていてもお恥ずかしいですがちゃんと読んだことがなくてそれでも大丈夫だろうかとちょっと不安もありましたが公演中ずっと林正樹さんのピアノの演奏がが流れていて舞台のセットのように私たちを引きこんで行きました。

「鷗外の怪談」でもそうでしたが明治の話なのに今の日本ともシンクロしているのではないかという雰囲気があって歴史というのは繰り返されるのかと思わせます。

この公演の時期にいろんな出来事がニュースで報道されていてそれが舞台を余計に今を感じさせたので本を書く仕事というのはいろんなところにアンテナを張り巡らして敏感に感じ取ることのできないといけないのではないかと。

黒木さん演じる一葉(夏子)は最初は人見知りで私なんて~という内向的な人間でした。

元は士族の出であったのですが父が亡くなり、兄も音信不通で士族という誇りだけ高い母と、姉の作家活動を応援するため自分の着物を質にいれてお金を借りるなど生活を支える妹、一葉が戸主となり一家を支えるために書かなければならなかったのです。

そんな彼女に友人の幸子が自分の兄で作家の半井桃水を紹介するところから彼女の作家生活が始まります。

平さん演じる半井桃水は優しく彼女の才能を認めてくれる人で互いに惹かれあってるのではないかと思うのですがこの2人の関係ってなんだったのだろう?

桃水に恋をしたのではなくて恋を知らなければ小説が書けないから恋するということをしてみたかったのだろうかと。

その後「たけくらべ」、「にごりえ」などが世に出て名前を知られるようになり、彼女の周りにいろんな人が集まってくるようになりました。

その間も世の中は戦争があったりで今まで評価されていたものがダメだと変わって行くのですが彼女は昔と変わらずひたすら書き続けていく。

彼女が活躍した時期というのは短いものだったのですが今でも世に残りお札にまでなっちゃってる。

樋口一葉が何を主張しているというのではなく、一葉の机にむかって書く姿を見せて今の世を見せているそんな感じの舞台でした。


「こんばんは、父さん」で平さんのお父様を観て今度は岳大さん、永井愛さんの演出で両方観れるとは思いませんでした。



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