車ではいつも通り過ぎるだけで出会えなかった異空間に、歩くと出会えます。
いつも車で通っている公道のすぐ傍でも、横道に入って行くことなく、知らなかった世界。
昭和を舞台にした映画が撮れそうな、面白い横町がありました。タイムスリップした感じだけど、
現役の商店街です。洋服関係が多い。廃墟ではないけど廃墟カテゴリが一番合うのでそうしました。
銀行のような建物。アール状の出入り口、いいですね…
中を覗くと、モザイクタイルで曲線を描いた浅い仕切りが床を這っていて、銭湯を想わせるような構造でした。浴場にしては浅すぎて、何の用途だったのかわかりません。今の大工仕事ではこんなことしません。昔の建築は、今と比べてとても手が込んで造られています。
丹念に装飾が施された窓廻り。瓦の和建築に洋風の彫り飾りで面白い。
昭和時代の露出した電気配線。
こういう仕上がりの天井。梁剥き出し。梁は建造当時どこからか持ってきた柱などを再利用したものだったりするので、100年以上経っていたりします。うちの2階はそうですから。
ここは廃墟でした。
地震や道路の揺れなどで、窓や戸などの建具のサッシに隙間ができてしまう、あるある。
サッシの右側、鋭角三角形になってるでしょう。
鍵はちゃんと閉めていても、隙間が…
4を忌み嫌って飛ばしてある。1,2,3,5,6,7,8。逆に怖い
ちょうど黄色に錆びているシェードの内側。電気を灯すといい感じだと思います。
このスピーカーから何が流れていたと思いますか?モーツァルトのピアノとヴァイオリンのソナタ集が流れていました。この上なく美しく感じられたモーツァルトは忘れらない想い出に。
気づけばスピーカーは町中のお店や民家の軒下に点在して設置されていた。横丁の住民たちが、日々同じ音楽を共有して暮らすっていいなぁ。うるさい商業音楽ではなくて伝統的なクラシックなのがとてもいい。
昭和の建物と言ったらタイルですね。
照明器具といい、すべて昭和…
やっぱり昔の照明器具って今のより堅牢に造られていると思う。分厚いんですよね…
コロナで休みますと貼り紙をしたスナック。コロナじゃなかったら今でも現役なんだと逆に驚いた。
粗くどっぷり塗った白い塗り壁。このお店は今風でした。
オーシャンの要素は外からは全く感じないスナック。
水やりしていたおじちゃんが大輪のあじさいをたくさんくれました。剣道の師範らしいです。家の女性に
私達のことを「剣道の生徒」だと言ったと目配せして言ったから。「知らん人」じゃいかんのか
夾竹桃が咲いていたので、子どもに猛毒だと教えました。 拾ってきた椅子の脚裏の掃除
町名のちいさなルーテル福音教会。青い光が幻想的。
ステンドグラスを外から見たら、こうなっていた。
なんか燃えた倉庫。
もし昭和を舞台にした映画のロケ地を探している人は、この商店街なんかいいと思いますよ。
不思議なくらいに昭和のままです。
やっぱり車じゃなくて歩かないと、こういう異空間と出会うことはできないですね…