強靭とは何か 自己欺瞞はゴールポストをずらし続ける 自己欺瞞はネガティブ・ケイパビリティの反対
etc...の続き。
:::::::平成24年(2012)になされた佐藤健志氏、西部邁氏、藤井聡氏の対談より抜粋::::::::::::::::::::::::::::::::::
佐藤:そもそも強靭なシステムとはいかなるシステムか これは一言で要約してしまえば、変化とか衝撃に対する対応能力が高いシステムであると言えるのではないかと思う 具体的には 色んな変化や衝撃が当然起きる それはどんなシステムに対してもダメージを与える しかし強靭なシステムはそういう変化や衝撃を受けた時に 1.受けるダメージが少ない 2.ダメージからの回復が早い そして願わくば3.回復した後、ダメージを受ける前よりも効率的に機能するようになっている
超回復、医学的にはスーパーリカバリーって言うが、そういうことができれば理想的である 逆に言うと、いかなる状況においても可能な限り効率的に機能するシステムが、強靭なシステムだ。これと似ているが全然違うものがあって、特定の条件下においては非常に効率的だけど、一旦その条件が外れてしまうと対応できなくなって総崩れになるシステムというものがある。うまくいっている間は強靭に見えるが、一旦崩れ始めた時がすぐダメになるというので、強靭ではない。
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自己欺瞞は、強靭の反対で脆弱である。そしてキッチュである。
キッチュさは、強靭に見えることが多い。そう装い欺いているのだ。
詐欺師や詐欺体質の人、カルトやカルト体質の組織は、強靭を装うが実際には非常に脆い。
特定の条件下においては非常にうまくいっているように見えることがあるが、それはそう
見えるだけの紛い物で、その条件が外れるや否や、一気に総崩れになり、脆さを露呈する。
その条件の具体例:信者が教祖の欺瞞に騙され信奉している間、信者が教祖がひた隠しにしている重大な欺瞞(絶対に触れてはいけない箱、開けてはならない扉)に触れることなく教祖の見せる「強さ」にまんまと注意をリードされ、信じきっている間。信者が教祖の大きな矛盾に疑問をもたない間、詐欺体質の人が魅せる最大瞬間風力にまんまと「すごい」と信奉している間(関連:詐欺の特徴 出落ち)、カルト教祖や詐欺師のおかしさにモヤモヤしながらも我慢して、自分が頭が悪い凡人でその人が高尚なすごいことを言っているのだと処理している間(そう考えるように仕向けられ続けているから)…
Never touch.
sono tobira niwa huretewa dame 蓋を開けるやつは許さない
一気に総崩れになってその脆弱さが明らかになるのはどんな時か:上記に羅列したことが
通用しなくなった時。その時には、目も当てられない程の ちっぽけさが露呈される…
嘘が通用している間には意気揚々。
人を思い通りに操れていられる間は「強靭」風。
人の注意や自分への信用を自分の思い通りにミスリードできている間は堂々風。
↓
欺瞞に気づいてミスリードされず、必死の懐柔や丸め込みにも陥落しない人が現れ、
その人の声に周囲が共鳴し始め、嘘が通用しなくなると
一気に瓦解する。
そこにはちっぽけな正体が転がっている。無様。
※そうならないように、ミスリードされない人間が現れると、欺瞞のカルト教祖は全力でかれを潰す。信者の目が醒めてしまったら困るから、必死で指摘者を粛清・排除する。それには手段を選ばない。普段立派に語っている高尚な思想はどこへやら。極めて理不尽で暴力的な、理屈もなにもありはしない卑劣なやり方で、指摘者を排除する。
hollow inside
正体ばれた時に嘘つきがすることは、嘘つきの観察記録でも書いた。
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嘘や詭弁が通用せず、負けが確定した時に嘘つきがすること
逃亡。
逃亡の中身:本文参照
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anticlimactic: 竜頭蛇尾の 最初だけ勢い盛んな
自己欺瞞は、強靭の反対で非常に脆い。
特定の条件下(周囲が騙されてくれる、ミスリードされてくれる、操作されてくれる間)でだけ
強靭っぽく見せることに成功しているだけ。特定の条件下でさえ、本当に強靭かというと
違う。強靭っぽいだけで。だから、本当には、どこにも強靭さがない。気のせいなだけで…
自己欺瞞は、自分の心理的都合による願望、全力で向かう結論ありきで思考するだけだから。
キッチュである。その結論を補強しないものを受けつけず、合致するものだけを
集めている。 自己欺瞞はネガティブ・ケイパビリティの反対
キッチュな人は、鉄の仮面を被った人。自分に嘘を吐いていて、その欺瞞劇場に
周囲の人達を巻き込んでいる。そばにいて窒息感がある。
完璧な建前を整列させて、人の口を塞ぎ、自己の正当性を保持している。
非利己主義、利他、知性 を装っているが、甚だしく利己的だというのが本当のこと。
”見せかけの非利己主義のすぐ後ろには、かすかな、だが同じくらい強烈な自己中心主義が隠れている。”
「愛するということ」エリッヒ・フロム
自分の心理的な都合による欺瞞劇場に、周囲を巻き込むなんていう行為は、
どこまでも利己的でないとできない芸当だ。
またこの自己欺瞞は、それが攻撃であるとわかりにくい陰湿巧妙な形
(カバートアグレッション、受動攻撃、モラルハラスメント)で、
その欺瞞の蓋に触れようとする刺激者に対して攻撃を繰り返す。
(関連過去記事:自己欺瞞がもたらすもの)