18世紀欧米では、
市民階級のささやかな愛情によって結ばれた
慎ましい暮らしを賛美する風潮が高まっていました。
その一方で王族・貴族を頂点とする
上流社会の豪華ファッションや
高級感溢れる絵画、
装飾性の高いインテリア等の文化も
「最後にひと花咲かせるが如く」と
べルサイユを中心に栄えて行きます。
その二つの価値観が互いに影響を与え合ったり
反目し合ったりしながら未来の「大革命」へと
向かうのでした。
でも、この物語の頃の二つの世界は、
まだ穏やかに共存できていました。
ハリソンさんは
結婚の失敗で貴族界から排除され、
生まれと育ちから
今更ド平民の中にも溶け込めません。
女性陣の
「互いの愛さえあれば!」やら、
「シンデレラ・ドリーム」
「パミラ・アンドルーズ症候群」
(どちらも玉の輿願望の事)
には正直鼻白んでしまいます。
けれども、
口から出たのは
女性を最も怒らせ、
心中に残酷な復讐を思い立たせる、
男の「高尚な屁理屈から成る説得」
では無かったのですー。
ちなみに「トリストラム・シャンディ」の中で
トゥビー叔父さんがウォドマン夫人から
肘鉄食らったのは、トゥビーがこれを
やらかしちゃったからなのでした。
🍁 続きは出来次第。