T.Shimada's Diary

日々の話題、過去の話題から。

福井鉄道鯖浦線があった時代

2009年01月21日 22時19分12秒 | 福鉄電車(懐古)
 ソニーの動画投稿サイト eyeVio にて、福井鉄道鯖浦線(せいほせん)の動画が投稿されていましたので、紹介したいと思います。

「昔と今 懐かしい鯖浦線 西田中-水落間」


 動画は、2008年(投稿時)から35年前の1973(昭和48)年、朝日町西田中(にしたなか、現:越前町朝日地区 西田中)から鯖江市水落町(みずおちちょう)の間(5.3km)を通っていた、福井鉄道鯖浦線について、当時の映像を伝えています。かつては、織田町~国鉄鯖江駅の間を結んでいましたが、部分廃線となり、残った西田中~水落間も1973年9月に廃線、鯖浦線はバス路線へと振り返られました。


 当時の映像は、廃線前に終端駅となっていた西田中駅から始まり、当時の車両モハ10型電車12号(※)の様子・沿線風景(田園地帯、日野川)を交え、最後に路線の終端となる水落駅を映しています。途中、当時の車掌さんのお話も入っています。
※動画ではモハ161型と紹介されています。


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 現在の鯖浦線跡は、鯖江市内についてはそのほとんどがサイクリングロードとなり、途中の駅である越前平井(えちぜんへい)、川去(かわさり)のホームが残されています。また、西田中駅跡も現在、バスターミナルとして利用されています。鯖浦線の名を引き継いだ福鉄バスの路線は、近年まで2系統(川去経由・小泉経由)ありましたが、線路跡に近い川去経由の路線が、利用客減少に伴い廃止されています。


 唯一残る福井鉄道福武線も今、利用者減少のために多額の負債を抱えてしまい、存続困難な状況にあります。昨年末には親会社の名古屋鉄道の増資を受け、また沿線3市(福井市・鯖江市・越前市)による財政支援も決定しました。が、電車の運行をこの先も続けていくには、少しでも多くの方が利用することが重要です。最初は「乗って残す運動」も必要とは思いますが、スローガン化した、半ば強制的・消極的な運動に止まるのでなく、自発的に乗ってもらえる、そんな電車(設備・サービス)、まちづくりを進めていく必要があるでしょう。何よりも、確かな「乗る動機」がなければ、利用しようとする気になれません。


 福武線の存続=福井のまちづくり、私はそう思っています。もはや電車が中心となる時代でないかもしれません。が、車とは違った形で、各地域を結ぶいわば「絆」として、電車が地域に支えられるものになる(あるいは、地域発展の一助としての電車となる)ことを願ってやまないのです。どのようにしてそうすべきか、真剣に考える時期はすでに来ていると思います。


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