水落駅の歴史（CROSS FUKUI）

　福鉄電車などで入手できる、フリーペーパー"CROSS FUKUI"。毎回、鯖江市や越前市を中心とした様々な話題を取り上げている。自身も毎月の内容を見ているが、ある月ではくだけた内容が、またある月ではためになる話題、と実にバラエティに富んでいる。

　3月に発行されたVol.7は、これまでと異なり、ほぼ編集室の体験記「クロらぼ!!」と福鉄電車の話題「電車に乗ろう!」のみとなっている。内容は以下のとおり。
・クロらぼ特別編
　…青春18きっぷを使っての日帰り取材第2弾。今回はとある県の工場を取材するという内容。青春18きっぷでの普通電車のみの移動、しかも日帰りであるという厳しい条件のなか、移動の様子や工場見学の内容を8ページにわたって紹介している。工場見学は…、趣味にあうという人には、より楽しめる内容だろうか?
・クロらぼ
　…様々な疑問を検証する、という通常の形式で。ちょっとお遊び感覚で。
・電車に乗ろう（福鉄電車応援プロジェクト）
　…シリーズ5回目。今回は水落駅を2ページにわたって特集。


　ここで取り上げたいのは、3番目の「電車に乗ろう!」。Vol.3から始まったシリーズであるが、これまでは1ページ内に1～2駅の話題が紹介されていた（1回目は車両の概要について）。これに対し今回は、水落駅について2ページのスペースでこと細やかに紹介している。

　その理由としては、水落駅がかつて鯖浦線（せいほせん）とつながっていたという歴史からきているのだろう。かつては国鉄鯖江駅とも接続しており、水落駅はちょっとしたターミナル駅のような機能をもっていた。誌面には当時の駅の様子も写真や地図で紹介されており、歴史的にも興味深い。それだけにとどまらず、現在の水落駅周辺に残る遺構についても紹介されており、どうしてこのような道路、地形になっているのか、を知ることもできる。

　誌面では、鯖浦線の廃止で大きく変貌した水落駅と、現在の福井鉄道福武線の問題とを重ね合わせており、福武線存続を考える意味も込め、次回は鯖浦線を取り上げる予定だという。


　なお、CROSS FUKUIでは過去の福井鉄道の話題も紹介していく予定であるのか、現在、過去の水落駅、東鯖江駅、鯖江駅、神明駅など福武線・鯖浦線の写真を探しているとのこと。協力できるという方は、誌面の連絡先まで（または、CROSS+MEDIAの「お問い合わせ」からでも良いかもしれない）。

　インターネット上で個人的に調べたいという方は、以下を参照されたい。
・鯖江市のサイトにある
　・広報さばえのページ（最近では、お知らせ版の1面に過去の鯖江市写真がある）
　・鯖江のお宝～映像で綴る懐かしの鯖江～　のページ（お宝映像->鯖江市の変遷 にある動画ファイル。鯖浦線の映像が途中に入るものがある）
・本Weblogの記事（昔の福鉄電車を知る）にて取り上げている各サイト

　また、直に鯖浦線を見てみたい方は、現在、廃線跡のほとんどがサイクリングロードであるので、訪れてみるのも良いだろう。


（写真：水落駅（ホーム切り下げ前））