T.Shimada's Diary

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ロンドン滞在記(12) - 大英博物館(3)

2008年12月18日 00時34分32秒 | 出張・旅行
 大英博物館の一番奥、アジアの展示エリア。その2階に、Japan、すなわち日本の展示室がある。ここには、浮世絵や水墨画、仏像などが展示されていた。日本人として、どのような展示品があり、どのような説明がされているか、非常に興味があった。

 展示室の真ん中には、江戸時代の櫓時計が置かれていた。解説では、当時の日本独自の時の刻み方(昼と夜とでそれぞれ6つに区切る(それぞれの時は干支で表す)方法と、したがって季節によって1区切りの時間の長さが異なってくるということ)についての説明がされていた。


弥生土器と丹波焼の壺(storage jar)


伝・狩野永徳「滝に竜図」


円山応挙「虎の子渡し図屏風」(一部)


隠居町人像。少し大きめであり、かつ精巧に作られている。解説には、一財を成した町人(townsman)は、剃髪して仏門に入るとの説明があった。


外国では人気の的、甲冑(鎧兜)と刀。写真に収めている人が多くいた。



 外国の博物館としては珍しく、アイヌや琉球の民族、および東アジア(朝鮮と中国)との関係についての展示もあった。


アイヌのアットゥシ(樹皮衣)と江戸時代のアイヌの様子(蝦夷風俗図巻)


朝鮮通信使を描いた絵巻(朝鮮通信使絵巻)


琉球からの特使の江戸城登城を描いた絵巻(琉球国両使登城之行列絵巻)


長崎の出島に関して、唐人屋敷の図(長崎唐人屋敷図)


浮世絵の展示室にて、富士山の情景を表すディスプレイ。日本語で「国道三百号線からみる本栖湖の富士山」とある。


根付


葛飾北斎「白梅図」、柴田是真「雪中鷲図」


日本の展示室の外、階段踊り場に置かれている、日本の有名陶芸家の作品。



 日本の展示室を抜けて近くの階段を下りると、インドの仏像類やストゥーパがあるスペースに出た。特に1つは2階まで届くほど大きく、どのようにして建物にいれたのだろうかと思うほどであった。


 中国の展示室。おなじみの唐三彩や陶磁器を中心に、様々な像や器が展示されていた。この時点で、すでに時間が押している状態であったので、それぞれの展示品を見つつ、少し急いで室内を見て周った。


 様々な石像を展示したエリア。これまでの展示エリアと異なり、図書館を思わせる造りになっている。


プトレマイオス1世(紀元前305-283年)の像。


 閉館時間が迫ってきたため、ここで再びグレートコートへ。2階からの展望窓は、下から見るとこのような感じになっている。



 午後5時半前、閉館前に博物館を出て、その正面部分を最後に写した。来た道は人通りが少なく暗いので、グレート・ラッセル・ストリート(Great Russell Street)を東へ、突き当りからサウサンプトン・ロー(Southampton Row)を北へ進み、ホテルに戻った。道路を見て気がついたが、ラッセルスクエア付近では、北方向について、バス専用レーンが公園脇を通るようになっており、その他の車はここで公園を迂回するようになっていた。他のヨーロッパ諸国もそうだが、公共交通がより使いやすいように考えられている。



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 ホテルに戻った以降は、午後8時ごろに夕食のサンドイッチを食べつつ、テレビでニュース(BBC 8ch)を見た。BBC Newsは1時間ごとに、3つほどの話題を繰り返し伝えていた。途中、天気予報やスポーツ情報(サッカー)が入ることも。この時は幼児虐待事件が問題となっており、国会では野党・保守党のキャメロン党首が、与党・労働党のブラウン首相に対し厳しく追及する場面があった。

 午前中のこともあったが、それに加え、地下鉄の空気のせいか胸の辺りが息苦しかったので、早々に風呂に入り、日本から持ってきた薬を飲んで、午後11時過ぎに就寝した。明日はいよいよ、国際会議が開催される。


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