腱鞘炎で通う医者に文句を言うて治療の途中で帰ってしもうた。
整形外科医なんじゃけど、東洋医学も取り入れた有名な先生じゃ。
診察室にはベッドが10台前後あり、カーテンで仕切られ
患者はベッドに横になり身体の下にお手玉のような物を敷いて
自分の体重で骨などを矯正するような治療方法じゃ。
ワシはもう何回も腰痛などの治療で通うたことがあるベテラン患者（？）じゃ。
今日はいつもと違いお尻の下にお手玉みたいなのを敷いて
ベッドに腰かけていた。お手玉がけっこう痛いのよ。
いつもは横になって左側面⇒右側面⇒仰向け⇒うつ伏せ⇒腰掛け
の順番じゃのに、今日はいきなり腰掛けからじゃ。
そしていつもは一つの姿勢で長うて10分じゃのに15分経っても
20分経っても先生がやって来ない。
30分が経過した時、すぐ近くに先生がおるのを確認して
「先生、ワシはまだこの姿勢でおらにゃあいけんのですか？｣と声をかけた。
じゃが先生は無視。
『ワシのする施術に文句を言うな』と言わんばかりで
小心者のワシは黙ってその姿勢でがまんした。
それから30分経った頃、先生が
「ありゃりゃ、忘れとった。すみませんうつ伏せになって｣ と言い
背中をあちこち触り、「ありゃ、これは緩み過ぎたわい、もう一度座って｣
と言うんで
「ふざけるな！ さっきワシが声を掛けたろう？ それを無視して忘れとった？｣
「もうワシは帰る。二度と来るか！｣ と呆然と立ち尽くす先生に捨て台詞じゃ。
帰って女房殿にそのことを言うと
「またケンカして帰ったの？ その内どこも診てくれる医者がなくなるよ｣
と言われた。このセリフは何回も聞いた。
銀行も２軒ケンカして行かれんところがあるし、取引先の会社も何軒かある。
じゃが、ワシのわがままとか自分が悪くてケンカしたことは１度もない。
長く待たせたり、不手際があった銀行に黙ってなかっただけじゃ、
商売は50対50（互角の取引）と思うとるのに、上から目線の会社や
下請け泣かせの会社には物申してきたワシなんじゃが、
女房殿は「そこをガマンしてみなさんお付き合いしているのに｣となじる。
じゃが、ここまでそれで何とか生きて来れた。
付き合うてくれる銀行はなんぼでもある、取引先もなんぼでもある。
友達も多い。文句ある？
