せにゃあいけん事は済ませたつもりで、
事務所のPCの前におったら女房殿から電話が入った。
『餅、取りに行ってくれにゃあ!』
おっと!そうじゃった。
今朝、頼まれとったのを忘れとった。
急いでお餅屋さんまで車を飛ばし、
正月用の餅を取りに行った。
子供らが小さい頃、家で餅がつけると
家電屋さんで餅つき機を買うて、
機械で餅を作った年があった。
出来た餅を丸めたりするのを
子供と一緒に楽しむにはエエが、食べたら
「こりゃあ餅には見えるが餅じゃあなぁで!」
餅じゃのに伸びんのよ。
プツンプツンと切れるのよ。
わが家の餅つき機は1年でお払い箱。
『子供らに餅つきを見せてやらにゃあ』
と翌年じゃったか、
倉庫から蒸篭や、杵やら探して、
石臼をきれーに洗い、
子供の頃に親父と母親で
ついて貰うたのを見よう見まねで思い出し、
あの頃は広かった庭に
餅つきセットを出してついた。
一臼ついたら息が切れた。
あの頃はまだ母親もマメなかったけぇ
女房殿に教えながら支度をしてくれた。
ひと臼で息が切れたのに、
もち米は前日から準備して水に、
かしとるんじゃけぇ、
つかん訳にいかんのよ。
鏡餅まで5臼くらいじゃったか、
ヘトヘトになるまでついた記憶がある。
この経験で懲りたんか、
翌年から餅屋さんに頼むことにした。