あなたとお花と猫とエコと健康

日々思ったこと、見たことなどを書いています。

「戦える国」に変質 言わねばならないこと きたやま おさむ(北山修)

2016-02-24 02:21:47 | 平和について
「熟考せず決断 危うい」 東京新聞 2016年2月19日 朝刊

 特定秘密保護法や安全保障関連法の成立をめぐる
慌ただしさを見ていると、安倍政権はぱっと決断しないと
物事が解決しないという強迫観念を抱いているように感じる。
潔さを尊ぶ日本の精神を表すかのようだが、どっちつかずのまま
決断しない中途半端こそが大事だと強調したい。

 私たちは戦後七十年間、さまざまに評価が分かれる
憲法九条の線上で、日本的な平和を築いてきた。
それを象徴する存在が自衛隊だ。
「戦力」と位置付けなかったのは、私たちに戦争中の反省や
罪悪感が記憶として残っているからだ。

 湾岸戦争後には「カネだけ出して何もしない」と
他国に批判された。だが、日本は同じ立場を貫いてきた。
そんなに「未熟な状態」なのか。弱い者ほど外部の目で
自分を評価する。共同体から外されても、内なる孤独に
強くならないといけない。

 安倍晋三首相は今、国際的な脅威を訴え
「大変だぞ、どうするんだ」という問いを突きつけてきている。
問題は山積みしているし、片付けていかねばならない。
だが、良いアイデアが浮かぶまでには時間がかかるし、
一生懸命考えても答えが出ないこともある。

 熟考せず、決断ばかり優先すれば、その場の空気に流されかねない。
東京電力福島第一原発事故にしても、何もなかったかのように
他の原発は再稼働している。本当に正しいのか。
国がとる態度は、国民一人一人の意思の総和であるべきだ。
国の意思を優先させるような論理には反対だ。

 かつて「戦争を知らない子供たち」という曲の作詞を手掛け
「私に残っているのは涙をこらえて歌うことだけさ」と書いた。
有事になれば「歌っている場合か」という声にかき消されるだろう。
それでも、小さな声で歌い続けていたい。



精神科医・作詞家 きたやま おさむさん
1946年生まれ。 60年代後半に人気を博した
ザ・フォーククルセダーズの元メンバー。
解散後は医師として活動。
-------------------------------
以上が新聞記事からです

「戦争を知らない子供たち」Wikより


「戦争を知らない子供たち」 歌詞

 戦争が終わって 僕等は生れた
 戦争を知らずに 僕等は育った
 おとなになって 歩き始める
 平和の歌を くちずさみながら
 僕等の名前を 覚えてほしい
 戦争を知らない 子供たちさ

 若すぎるからと 許されないなら
 髪の毛が長いと 許されないなら
 今の私に 残っているのは
 涙をこらえて 歌うことだけさ
 僕等の名前を 覚えてほしい
 戦争を知らない 子供たちさ

 青空が好きで 花びらが好きで
 いつでも笑顔の すてきな人なら
 誰でも一緒に 歩いてゆこうよ
 きれいな夕日が 輝く小道を
 僕等の名前を 覚えてほしい
 戦争を知らない 子供たちさ
 戦争を知らない 子供たちさ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

仏教と掃除 について

2016-02-15 12:47:12 | 宗教関係
有馬頼底住職の「原発を誤ったら・・・」
その2の中に書かれていた以下の言葉には驚きました

^^^^^^^^^^^^^^^^^^
 修行ではぞうきんがけが大切でした。
一 掃除
二 信心 というて。
掃除ができないとだめ。
今でもしますよ。
朝の四時半か五時に起きてね。
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
1,が掃除で、2,が信心
普通は、1が信心で2が掃除ではないかと訝(いぶか)りますが
仏教の信心よりも、何故に掃除が優先するかという疑問を私は抱きます

以前も永平寺のことを書いたことがありましたが
その他にも、やたら坊さんの修行が「掃除」なのが気になって
しかも、その「過激な掃除法」には、本当に疑問が生じて
何であんなに「命がけ」みたいな掃除をするのだろうと・・
NHKで昔放送した永平寺の修行僧達のドキュメンタリー
あれが私は大変好きで、心に残る映像の数々

http://cgi2.nhk.or.jp/archives/tv60bin/detail/index.cgi?das_id=D0009010214_00000
これ↑なんですが
1977年放送のドキュメンタリー 私の大好きなものです

静かな雪の中の厳しい修行・・
やたらめったらの無茶苦茶激しい掃除風景が出てくるわけで

ずっと気になっているのが、
「何でお坊さんの修行は掃除ばかりなの???」
ということです
ここで有馬頼底住職の口から出た言葉

一に掃除で、二に信心

つまり、信心よりも掃除が先に来るということ
ここでそれを断言されましたので妙に納得したりして
そうなんだ、信心よりも掃除が大事なのだ
だから、あんなに修行僧は掃除ばかりするのか・・

では、仏教における掃除とは何なのでしょうか?
ネットで調べたところ、
「掃除をする事はチリや垢を取ること」
すなわち、掃除をすることは
「心のチリや垢を取ることに繋がる」
心のチリや垢とは「煩悩」のことであり
それが修行に繋がる・・というような事が書かれていました

こんな言葉もありました

一、作務(さむ) 二、勤行(ごんぎょう) 三、学門(がくもん)

面白いですねえ
私の家は掃除が行き届かなくて散らかっています
それには事情もあるのですが、それでも
全く掃除の時間がないというわけではありません
掃除がしてないと、物がきちんと処理できていないと
心が穏やかにはなりません
心の落ち着きを得るためにも掃除は必要なのですが

この間、Eテレの「団塊スタイル」という番組に
五木寛之さんが出演しました
このブログでも何度も取り上げている五木さんです
仏教とも密接な関係にある五木さんです
「親鸞」を小説にし、
人生の一期間休筆して龍谷大学に学んだ五木寛之さんですが
五木さんは髪の毛を滅多に洗わないのでも有名です
で、その番組で言ったこと
「長生きの秘訣はなんですか?」との問に
「部屋を散らかしておくことではないでしょうか?
下着やら何やら散らかり放題の部屋を人に見られたくない
何かあって人が入るようなことになったらみっともないから
だから、元気で生きていなければならない」
というような内容のことをおっしゃっていました
これは又違った視点からの掃除の話にはなりますが

ところで、話は少し変わりますが、以前から疑問に思っていた
「過激な仏教修行僧の修行」について、です
以前も何度も書いたのですが、
この記事にはコメントをくださった方がいました
「仏教の修行とは、体育会系なのだろうか?」
今回調べたところ、釈尊は「中庸」を唱え
行き過ぎた事はよくない、なにごとも程々がいい
と教えたそうです 
      
では、後世のこの激しい体育会系の修行は一体何なんだ?
という話になりますが、これは後世の人達が
自分達の思惑や方針を持って、釈尊の教えとは遊離した
勝手な定義付けをした宗教の形なのではないかということです
これは、イスラム教の「ジハード」ということにも繋がった話ですが
前から問題に思っていた「宗教の敵を殺せば天国にいける」
それが「ジハード」であり、マホメットの教えであるという
何とも納得の出来ない教義の話です
これも、やはり違うのですね
イスラムの人を戦争に駆り立てる為の
「大義名分」であるということです
マホメッドはそんな事を言ってはいないのです
ですが、戦争には大義が必要です

日本でも天皇陛下の為に、という大義名分をもって
多くの人達に戦死の大義を与え、納得させた
話が大分逸れてしまいましたが
このことも私は大変引っかかっている話なのです
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「原発を誤ったら何千の命が死ぬ」4 有馬頼底

2016-02-10 15:29:43 | 宗教関係
有馬住職の話 つづき 最終章です

      

ー 今は原子力発電所の再稼働や集団的自衛権に反対されてます。
 
殺生をしてはいけない、というのが仏教の原点。
これがなければ仏教の意味はないんです。
虫でも爬虫類でもみんな命の輝きがある。
皆成仏するんです。
原子力発電所は命を奪う結果になる。
だからだめなんです。
原子力発電所は一つ間違ったら何千の命が死ぬんです。

     ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
ー 有馬さんにとって悟りとはなんですか。

 (一度経験すれば煩悩がなくなるような)悟りなんてないんです。
自分は何ものか。
両親から生まれる前の人格は何か。
永遠の命なんです。
地球に生かされているんです。
そういうことにはっと気付く瞬間がある。
自覚する。
それが悟り。
自覚なんて何十回とある。一遍じゃない。
 私たちの宗派では、十二月一日から八日まで座禅をする。
不眠不休です。
耐え難いのが睡眠欲。
これを克服する。
三日目くらいが一番しんどい。
八日目にはすべてのものが新鮮に輝いて見える。
私は十三回したが、この体験は素晴らしいですよ。

     ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
  以上で記事は終わりです
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「原発を誤ったら何千の命が死ぬ」3 有馬頼底

2016-02-09 14:05:35 | 宗教関係
  有馬頼底(らいてい)住職の話 つづきです その3

    

ー 古都税問題では妥協しなかった。

 あれはね人頭税なんですよ。お参りに来た人から税金を取る。
寺から取るんじゃないんです。寺は痛くもかゆくもない。
寺は税金の取り立て役なんです。
それはどうしてもできない。
門を閉めました。
金閣、銀閣、清水の三カ寺が閉めると、観光的には
京都の全部の寺が閉めたのと同じ。
観光客ががばっと落ちて、土産物屋さんもだめに。
そのとき、ある国会議員が来て言うんですよ。
「寺は門を閉めると収入が一銭もないでしょ。
銀行は一切お金を貸しませんよ」と。
私は「金目当てでしてるんじゃない。一銭もなくて結構だ。
いざとなればお布施を集めに托鉢をする」。
追い返しました。
政治家がこんなレベルなんですよ。
 古都税問題が収束し、門を開けたら観光客がいっぱい来た。
神社仏閣あっての京都なんです。古都税なんかすると、
例えば市バスの赤字分くらいは解消されるかしらんけど
京都へはだれも来なくなるよと。
           
     ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
ー 逆に揮毫(きごう)料を申告しなかったとして、
大阪国税局に申告漏れを指摘され、批判されました。

 文化財を守るために使った。
相国寺から流出したものを買い戻したり、
美術館に入れる作品を購入したりした。
個人的には一銭も使っていないよ。
ぜいたくするわけでもない。
(つづく
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「原発を誤ったら何千の命が死ぬ」2 有馬頼底 

2016-02-08 14:47:54 | 宗教関係
続きです  

ー 中国の臨済宗ゆかりの寺の再建にも力を注いできた。

 中国はね、八十回以上行っている。相国寺の名前をもらった
開封の大相国寺をお参りに行ったときのこと。
案内を願うと、「ここはお参りするところではない」と言うんですね。
「表の看板を見てこい」と。
それで看板をもう一度見ると、共産党の事務所になっていました。
まあ、中を見るのはかまわないということで、
でも、本心ではやっぱり寺として復興してもらいたいということで、
中国仏教協会の力添えを得て復興した。
このほかにも、寺の復興資金をつくるために、
臨済宗の各宗派管長と茶の湯の裏千家、表千家の家元に
書を書いてもらい、販売したりした。
それを北京に行って寄付した。
 そしたら「これは共産党に対する政治献金として受け取ります。
寺の復興は(日本からの寄付ではなく)わが政府が
責任を持ってやります」と。
「何でもええやないか、復興するなら」と思いましたけど。

      ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
 ー 八歳で寺に入った。きっかけを教えて下さい。

 母親の実家は徳川家康の生みの母に連なる家系でね、
絵ばかり描いていた。おやじは母を女として認めていない。
女のはしごをしていた。ろくなやつじゃないですよね。
小さいときは母親の実家の蔵に入って遊んでいた。
おもしろい絵とかがいっぱいあるんですよ。
大人たちが私を捜しても見つからない。
夕方になると蔵から出てきた。
「どこ行っとった」と聞かれると「蔵へ」と。
骨董が好きな、変わった子どもでした。
両親が離婚するとき、私をどうするかが問題でね。
私にどうしたいと聞かれた。
私は「一休さんのようになりたい」と言うてしもうたんです。
で、寺に入れられたんです。
 修行では、若いころはずいぶん仕込まれました。
師匠なんて殴る蹴るは当たり前。
ぬれぞうきんで殴られると、本当に痛い。
箒(ほうき)の柄のほうで殴りよるんです。
たまったものではないですよね。
でもそれがなかったら今の私はない。
武家の子どもは常に一人で何でもできるように仕込まれるんです。
師匠もね、一人前にしてやらないかんと。
おかげで私は貧弱な子から強く、頑丈になった。
虐待とは違いますよ。
虐待やったら、私は逃げ出していた。
師匠は涙を流しながら殴るんです。
弟子は分かるんです。
山門の柱にも何度もくくられました。
道行く人がね「小僧がくくられちょる」と見ていく。
「助けてやろうか」と言う人もいたが、連れの人が
「ほっておきなさい」と。
一時間ごとに師匠が見に来ていました。
で、変な話ですが、時間がたつとくくられたところが
自然とだんだんほどけてくるんです。
でも師匠が出てきたら、くくられたふうに装う。
そういう知恵も出てきましたね。
 修行ではぞうきんがけが大切でした。
一 掃除
二 信心 というて。
掃除ができないとだめ。
今でもしますよ。
朝の四時半か五時に起きてね。
 (つづく
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「原発を誤ったら何千の命が死ぬ」 金閣寺・銀閣寺住職 有馬頼底 

2016-02-04 14:53:00 | 宗教関係
「あの人に迫る」 東京新聞 2015年4月5日付 朝刊

ありま・らいてい
1933年東京都生まれ。久留米藩主有馬家の子孫。父は男爵。
学習院の幼稚園では、現在の天皇陛下の遊び相手の一人に選ばれる。
両親の離婚のため8歳で大分県の禅寺に入る。
55年に臨済宗相国寺僧堂に入門。
布教活動を担う教学部長に38歳で抜てきされ、
その後承天閣美術館長などを歴任。
88年に京都仏教会理事長に、95年に相国寺派トップの管長に就任した。
同時に金閣寺、銀閣寺の住職を兼ねている。
「人も虫も鳥もあらゆる生命を奪ってはいけない」との信念から
原子力発電や集団的自衛権に反対している。
主な著書に「禅と茶の湯」(春秋社)
「禅僧が往く」(日本経済社)など。
       
   

臨済宗相国寺派トップで、
金閣寺、銀閣寺の住職も兼ねる有馬頼底管長(82)は、
もの言う高僧として知られている。
一九八〇年代の古都税紛争では、寺院を拝観停止し、
京都市と徹底的に争い、廃止に追い込んだ。
今は命を大切にする仏教の立場から、
原子力発電所再稼働や集団的自衛権に反対する。
一方で、相国寺承天閣美術館をオープンさせるなど、
文化振興にも力を入れる。

(以下対談)

ー 文化財保護に力を入れてます。

 中国河南省の専門石窟へ行った時にびっくりしたのですが、
壁がごっそりはぎとられて、そこにあったはずの彫刻が消えて、
代わりに写真が置かれていた。海外へ流出したのですね。
それの実物を米国の美術館で見たことがある。
やはりあるべきところにないといけないと感じた。
振り返って相国寺はどうかというと、人ごとではない。
雪舟の水墨画など、重要な作品が流出しています。
 きちんとしなくてはいけないと感じて承天閣美術館をつくった。
創建六百年の記念事業で。円山応挙の牡丹孔雀図、
七難七福図などの名品を散逸させてはいけない。
伊藤若沖(じゃくちゅう)や長谷川等伯の作品も。
 若沖というと、明治時代の廃仏毀釈(きしゃく)の時代、
寺を維持するのが大変だった。なんとかしなくてはいけない、と
若沖の作品「動植綵絵」(どうしょくさいえ)を明治天皇に献上した。
要するに買ってもろうた。で、一万円をいただき、
相国寺はなんとか境内を保てた。
寺にとっては若沖さまさまなんです。
 (つづく
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする