サイケデリック・ペンタトニック!?

カリメロレコード(架空)の店主の何でもござれの日々の音楽コラム

中央線な本

2008年04月21日 20時57分49秒 | 邦楽
51DF0tUc3OL._SL500_AA240_ 07202068.jpg

自分は中央線在住者ですが、なぜ中央線が好きなのか?
この本を読めば分かるような気がする本2冊をご紹介。

一冊目は、左の写真の『たのしい中央線5』。
いつも立ち読みで済ませてたんですが、
今回第5号が出てて、手に取ったら知り合いが写真で出てるんでびっくり!
思わず買ってしまいました(笑)

まだ全部読んでないのですが、
銀杏ボーイズやリリー・フランキー、みうらじゅんなど、
サブカルなメンバーが中央線についてあれやこれやいってるわけなんですが、
リリー・フランキーのかばんチェックは面白かったなぁ。

やっぱりリリーさん粋ですよ、男の格好良さを知ってる。
「この子は中央線から抜け出せない」「変な草が見つかったら警察に通報だね」
「コアラのマーチを入れておいて欲しい」「六角レンチで何をまわしてるのか」
など、つっこみのコメント一言事に笑ってしまいました。

そしてみうらじゅんx鈴木研一(人間椅子)の対談!
これも笑ってしまいました!
「田園都市線なんてもうロックじゃないラインだと思ってるでしょ?」
という発言だったり、中央線ロック事情(?)だったり、
中央線ロックの今昔だったりを、二人の昔ばなしに例えて対談していて笑えました。

他にもなぎら健一が語る高田渡など、音楽的にも面白い記事があるので楽しみです。

あ、でもこれが面白いと思うのは、自分が中央線に染まっているからだろうか(笑)?

もう一冊は、右の写真の『中央線ジャズ決定版101』。
今まで「中央線ジャズ」という言葉を耳にしたような気はしますが、
これを読めばより明快に分かりそうな一冊。

中央線の「メインストリームとは違う独自の方向」というのが、
ジャズというジャンルでもまんま当てはまるというのが面白い。
でもメインストリームではないのだけど、重要な一面があるっていうのが格好良い。

こないだライブを見て、CDもこのブログで取り上げた古澤良治郎さんなんて、
本当に中央線ジャズって感じだもんなぁ。
さっきの「たのしい中央線」を引っ張ってくれば、
田園都市線でジャズって言ったらやたらお洒落そうでなんか違うわけで(笑)
ロックもジャズも、これぞ中央線って感じです。

ある意味今盛り上がっている和ジャズとは絡みそうで、絡まないが、
実は非常に日本ジャズ史にとっても重要な一冊であると思う。
年代順に並べてあるのも良いですね。

中央線に住んでる人も、住んでない人も是非興味ある人は手にとってみて下さい。

GSフィルム・パーティー~黒沢進を偲んで

2008年04月21日 13時35分19秒 | 邦楽
4月18日(金)は、阿佐ヶ谷に黒沢進さんの追悼イベントに行ってきました。

亡くなった時は、新宿のロフトで追悼イベントがありましたが、
今回は復活した阿佐ヶ谷のロフトでのイベントとなりました。
黒沢さんがなくなって、早くも二年が過ぎたことにあります。

残念ながら、仕事で終わりの方しか見ることが出来ませんでしたが、
貴重な映像を見ることができ、満足です。

私が着いた時には、1981年の日劇さよならウェスタン・カーニバルの
映像が長く流れておりました。

映像は初めてみましたが、本当に感激するくらい格好よく、
あまりGSブームの頃の映像は残ってませんが、
それを偲ばせるステージ・アクションに目から鱗でした。

特にタイガースとスパイダースのステージに時間が割かれておりましたが、
GSブームからまだ10年ばかり、メンバーも恐らく30歳前後、
GS後に、それぞれ役者にソロにと活動していた時期で、
皆さんまだまだ現役バリバリの頃なんですね~。

タイガースは、今の俳優姿からは想像できませんが、
サリーのグルーヴィンベースが大好きなんですが、
そのベースもブリブリいっており、シーサイド・バウンズにおける、
メンバーそろってのステージアクションが格好よかった!

さらに名曲「君だけに愛を」におけるジュリーの指を指すアクション!
あれは女性だけでなく、男性でも思わずグラリと来てしまう格好良さ!
これは人気が出るのも当たり前ってもんです!

スパイダースはもうさすが!と言いたいステージング。
演奏もさることながら、もうマチャアキのMCが素晴らしいのなんの!
きっと60年代もこんな風にお客さんをわかしていたんだなぁと想像出来ました。

わざわざ81年のこのステージのためにおろしたという、
おそろいのミリタリールックも勇ましかったですが、
ロックの先駆者!といえるような堂々のロックン・ロールさに感激しました。

思えば今や「日本のロック」といえば、「はっぴいえんど」がやたらと持ち上げられる時代ですが、
やはり日本のロックの最初はGSにあったのではないかと思います。

もちろんロカビリーやエルビス・プレスリーの影響もあり、
それこそウェスタン・カーニバルが全盛を極めていましたが、
ビートルズ・ショックのあとに自分達でロックをやりたい!と
純粋にロックを始めたのが、戦後生まれのベビーブーマーたちであり、
ただそれが既存の歌謡曲という枠に埋め込まれてしまい(当時はそれしか適わなかった)、
それが「グループ・サウンズ」というかたちで消費されてしまったわけである。

GS終焉後のニューロックの時代だって一朝一夕で出来たわけではなく、
GS畑出身のミュージシャンがそれこそ大勢いたわけで、
どう考えても無視できる存在ではない。

と、まぁ、長くなってしまいましたが、
この1981年の「さよならウェスタン・カーニバル」のステージをみて、
キョウレツにロックを感じてしまったわけなんです。

結構YOUTUBEにUPされてるみたいなので、
探してみてください。

スパイダースによる「デイ・トリッパー」のカバー!
あえてあのリフを使わないアレンジが逆にファンキーさを出してます。
メンバーの振り付けも要チェック!
(観客の女の子がカメラを向けられて顔を隠す/そむけるのが、なんとも当時を偲ばせます・笑)