日食なつこ -「真夏のダイナソー」MV
Janis Joplin "Maybe" on The Ed Sullivan Show
Feeling 山本潤子
Joe Strummer - I Fought The Law (Live) [Official Video]
(ちんちくりんNo,38)
昼間はボランティアの学生を先頭にバーベキュー場に移動した。場所の予約と主な食材や道具などは彼らが準備したが、その他横山先生たちを含む子供たちはそれぞれ何か一つ、野菜類でも焼きそばの玉でも調味料でも、皿や箸一本でも良いので持ってくることになっていた。そうとは知らなかった僕は「いいのでしょうか」と移動時に隣を歩く横山先生に尋ねたら、「いいんだ、いい。今日、君は招待客なのだから」と笑われた。バーベキュー場は運動場から歩いてもさほど時間がかからなかった。南北に長く高い堤防が続いていて、堤防を中心に西側下に川が流れ、東側下には青々とした森林に囲まれた、屋根付き・かまど付きのバーベキューテーブルが何棟か並んでいた。僕の住んでいる地域の駅から一駅、そこからニ十分程歩いたところに県立の森林公園がある。そこには博物館もあれば、フィールドアスレチック場も設置されている。先程の運動場もこのバーベキュー場もその森林公園の中の施設の一部というわけだ。「大きい」、僕は来た道を振り返りながら、「こんなところがあったなんて」と、大学に入学してから三年余り、改めてその月日の中での我が行動範囲がいかに偏っていたかを知らされた。
バーベキューの前にボランティアの一人が中心になって、一班につき十人程度の班分けをした。全部で50人程いるので、AからEまでの五班、メンバー表らしきものに目を落としてそれぞれの班員の名前を読み上げた。僕はB班で靖と、見覚えのある、恐らく別のクラスで国語の授業をしたときの生徒であろう女の子と一緒になった。横山先生はE班へ行った。先にボランティアの二人が、かまどが下に設置されたテーブルの中央にあいた長方形の穴に木炭をくべ、火を起こし調整していたが、集まってくる僕らに気づくと、穴の四角に置かれたレンガの上に鉄板をのせた。靖がさっそく彼らのもとに駆け寄り、テーブルの後ろの長椅子に並べられた、食材が盛られた大皿の一つを手に取り、肉をトングでつまもうとするのを「まだ早い!」とたしなめられ、一気に情けない顔になる。それを見ていた僕らは大笑いしたが、先ほどの女の子だけは何処か遠くを見ているような眼をしていた。気になる。この子にはどのような“闇”があるのだろうか?
最初はボランティアの学生が、肉を焼いたり野菜をのせたり焼き鳥のように串刺しにした食材を並べたりして、食べごろになったら、「これ、もういいよ」と手際よくそれぞれの前にそれを食べるよう寄せてくれていたのだが、「俺、やる」と靖がトングを手にしてからは、続々と「僕やる、私やる」とテーブルの周りは騒がしくなった。全くしょうがねえなぁ、と僕は自分が食べる分だけの分量を取り皿にのせ、少し離れてその様子を眺めていた。みんな楽しそうだ、と僕も思わず苦笑してしてしまったが、しばらくみているとその輪の中に一人いないことに気が付いた。先程の女の子・・・。トイレにでも行ったか、と考えたがどうもそうではなさそうだ。僕は靖たちの後ろで同じように様子を窺っているボランティアの傍に行き、彼女の行方を尋ねてみた。「女の子がいない、・・・ですか?ああ、加耶子ちゃん。加耶子ちゃんなら横山先生と一緒に・・・」彼は「土手の、川の方に」とバーベキュー場の入口左に見える階段を指さした。横山先生と?僕は不思議に思い、「ちょっと僕も行ってみます」と彼に言い置き、横山先生たちがいる方へ向かうことにした。
階段を上りきり土手の上まで来ると今度はそれこそなだらかな坂が下方へ続いている。途中、中腹辺りで段になり、南北に軽自動車が二台すれ違い出来る位の幅があるサイクリングロードが延びているのを見る。そこからまたなだらかな坂が続き、ごつごつした川原に行きつくことになる。川はその先を流れているのだが、深さも川幅もそれほどではない。堤の規模を考えると、昔は船が行き来出来るくらいの川であったのではないだろうか。辺りは緑が広がっていた。別に芝ではなかろうが、そう思えるほど綺麗に刈り上げられていた。
Janis Joplin "Maybe" on The Ed Sullivan Show
Feeling 山本潤子
Joe Strummer - I Fought The Law (Live) [Official Video]
(ちんちくりんNo,38)
昼間はボランティアの学生を先頭にバーベキュー場に移動した。場所の予約と主な食材や道具などは彼らが準備したが、その他横山先生たちを含む子供たちはそれぞれ何か一つ、野菜類でも焼きそばの玉でも調味料でも、皿や箸一本でも良いので持ってくることになっていた。そうとは知らなかった僕は「いいのでしょうか」と移動時に隣を歩く横山先生に尋ねたら、「いいんだ、いい。今日、君は招待客なのだから」と笑われた。バーベキュー場は運動場から歩いてもさほど時間がかからなかった。南北に長く高い堤防が続いていて、堤防を中心に西側下に川が流れ、東側下には青々とした森林に囲まれた、屋根付き・かまど付きのバーベキューテーブルが何棟か並んでいた。僕の住んでいる地域の駅から一駅、そこからニ十分程歩いたところに県立の森林公園がある。そこには博物館もあれば、フィールドアスレチック場も設置されている。先程の運動場もこのバーベキュー場もその森林公園の中の施設の一部というわけだ。「大きい」、僕は来た道を振り返りながら、「こんなところがあったなんて」と、大学に入学してから三年余り、改めてその月日の中での我が行動範囲がいかに偏っていたかを知らされた。
バーベキューの前にボランティアの一人が中心になって、一班につき十人程度の班分けをした。全部で50人程いるので、AからEまでの五班、メンバー表らしきものに目を落としてそれぞれの班員の名前を読み上げた。僕はB班で靖と、見覚えのある、恐らく別のクラスで国語の授業をしたときの生徒であろう女の子と一緒になった。横山先生はE班へ行った。先にボランティアの二人が、かまどが下に設置されたテーブルの中央にあいた長方形の穴に木炭をくべ、火を起こし調整していたが、集まってくる僕らに気づくと、穴の四角に置かれたレンガの上に鉄板をのせた。靖がさっそく彼らのもとに駆け寄り、テーブルの後ろの長椅子に並べられた、食材が盛られた大皿の一つを手に取り、肉をトングでつまもうとするのを「まだ早い!」とたしなめられ、一気に情けない顔になる。それを見ていた僕らは大笑いしたが、先ほどの女の子だけは何処か遠くを見ているような眼をしていた。気になる。この子にはどのような“闇”があるのだろうか?
最初はボランティアの学生が、肉を焼いたり野菜をのせたり焼き鳥のように串刺しにした食材を並べたりして、食べごろになったら、「これ、もういいよ」と手際よくそれぞれの前にそれを食べるよう寄せてくれていたのだが、「俺、やる」と靖がトングを手にしてからは、続々と「僕やる、私やる」とテーブルの周りは騒がしくなった。全くしょうがねえなぁ、と僕は自分が食べる分だけの分量を取り皿にのせ、少し離れてその様子を眺めていた。みんな楽しそうだ、と僕も思わず苦笑してしてしまったが、しばらくみているとその輪の中に一人いないことに気が付いた。先程の女の子・・・。トイレにでも行ったか、と考えたがどうもそうではなさそうだ。僕は靖たちの後ろで同じように様子を窺っているボランティアの傍に行き、彼女の行方を尋ねてみた。「女の子がいない、・・・ですか?ああ、加耶子ちゃん。加耶子ちゃんなら横山先生と一緒に・・・」彼は「土手の、川の方に」とバーベキュー場の入口左に見える階段を指さした。横山先生と?僕は不思議に思い、「ちょっと僕も行ってみます」と彼に言い置き、横山先生たちがいる方へ向かうことにした。
階段を上りきり土手の上まで来ると今度はそれこそなだらかな坂が下方へ続いている。途中、中腹辺りで段になり、南北に軽自動車が二台すれ違い出来る位の幅があるサイクリングロードが延びているのを見る。そこからまたなだらかな坂が続き、ごつごつした川原に行きつくことになる。川はその先を流れているのだが、深さも川幅もそれほどではない。堤の規模を考えると、昔は船が行き来出来るくらいの川であったのではないだろうか。辺りは緑が広がっていた。別に芝ではなかろうが、そう思えるほど綺麗に刈り上げられていた。
フィーリング、確かに。
私も聴き惚れました。
山本潤子さん、病気療養中らしいのですがもう長い事メディアでみていません。大丈夫なのでしょうか。
「女の子の闇」(・。・;
あー、そこ。いわれるかなと思っていました。
闇と言えるかどうかわかりませんが。
説明はするつもりであります。(^_^;)