蕎麦打ちを始めて暫くなる。始めた頃は毎週のように家族に食べさせていたが、
近頃は食べてもらえず、蕎麦打ちの技術が衰えてくるような気がして心配である。
緊急家族会議を開いて、『食べてもらえない蕎麦』をテーマに意見を交わした。
妻は「お腹が冷えるから」、息子は「別に食べたいと思わない」などの回答。
いずれも意見の後に「決して美味くない訳ではない」と付け加える。不思議だ?。
そういえばこんなことがあった。初めて蕎麦を打ち家族に食べさせた時、麺は短く、
やわらかすぎて明らかに失敗作を食べさせたことを思い出す。確かにあの時は
美味しくなかった。
私は何かを始める時ほとんどの場合、形から入る。蕎麦打ちも、鉢、のし板、のし棒、
石臼等の道具を揃えてから蕎麦の打ち方を覚えた。道具を揃えもう逃れられない
状況に自分を追い込んでから取り組むのが好きだ。一人で蕎麦を食べるなどして、
今後も技術向上に努めるしか方法はないようだ。