彫刻家の独り言

北海道出身の彫刻家 黒田栄一のブログです。Yahoo!ブログ「彫刻家 黒田栄一 山のアトリエ」も見てください。

銀座へ行きました2

2010年07月31日 19時49分20秒 | 日記
坂井さんの個展をでてすぐに 中田真央さんの個展会場が目につき 見せていただきました。

写真は田中さんの個展の案内状です。

この個展も今日が最終日でした。
木版画の個展でしたが、私の抱いていた木版画のイメージを裏切ってくれていました。
思わず 作家に技法の質問をしてしまいました。

少しイラストっぽい感じはしましたが、女性らしい感覚がとても魅力的に思えました。
又 木版画とは思えない繊細で不思議な感触の世界を表していました。
それがとても刺激的でした。
私が金持ちなら買っていたでしょう。

帰りに新宿で降りて 世界堂という画材店で画材を色々買って帰ってきました。
私にとってはかなりの散財でしたが その分ワクワクしてます。
これで さて どんな作品が生まれるのか・・・

銀座に行きました

2010年07月31日 19時17分53秒 | 日記
今日は銀座に個展を見に行きました。坂井桂子さんの個展です。彼女は小学校の現役の図工教員です。今回で3回目の銀座での個展です。今日が最終日でした。よく頑張っておられる様子が伝わってきました。分類分けすると陶彫の分野になるのかと思います。彼女の人柄が現れていて ほのぼのとした誠実な作品でした。焼き具合がよく工夫されていて感心しました。写真は坂井さんの作品の一つです。

石頭

2010年07月27日 19時47分39秒 | 日記
写真は尾張旭市の城山公園に設置されている作品。

人体彫刻を離れた最初の作品がこの石頭シリーズ。

次なる方向を模索していた時、たまたま動物園に行った。
そこでキリンの顔に直接触れる機会に恵まれた。

今まで知っていたはずのキリンではない キリンの顔がそこにあった。

自分が知っていたキリンの顔は単なる思いこみ又は既成のイメージだと知った。
直接触れてキリンの顔の新鮮さと迫力に感動した。

それから動物の頭を石で作ろうと思い立ち それから数年色々な動物の顔を石で制作した。

昨日 石のが小品1点出来上がった。
大まかな形はすでに出来上がっていたので 仕上げをしただけ。
今日は次の石の小品を手がけ始めた。
これも形はほとんど出来上がっていたので仕上げをするとともに台座部分を作り心棒で接合してゆく。

未だ次のメインの作品の構想が決まっていないのでしばらく作りかけの小品を1つ1つ作り上げていく予定。

作りかけ作品は未だ10点近くあるのでしばらく制作素材に事欠かない。

杜の詩

2010年07月25日 19時49分41秒 | 日記
この写真の題名が「杜の詩」。
杜の精霊が喜びの調べをうたっているところ。
このテーマでの制作は今も続いている。
私の作品は自然や動物をテーマにしたものがほとんどだ。

私もはじめは ご多分にもれず人体彫刻から始まった。
大学では裸婦モデルを使った人体彫刻の制作がメインだった。

私は高校時代に佐藤忠良という彫刻家の作品に惚れてしまった。
佐藤忠良氏の作品は私の中学校の美術の教科書に載っていた。

高校時代には音楽、演劇、美術と文化方面への関心が高く、東京に出てきてからよりも多く観たり 聞きにいったりしていた。

そんな時、佐藤忠良先生の作品に出会い(氏は今私が所属している全道美術協会の会員だったので毎年北海道に出品されていた。更に個展も開かれた。)、講演会を聞く機会に恵まれた。
そうこうするうちに すっかり氏の作品と人物に惚れてしまった。佐藤先生の作品は堅牢でありながらおしゃれ感覚もあり、上品でもあった。何とも底深い彫刻だと分からないながらも 感じていた。
又 自分のことを職人と呼ぶ 謙虚な態度にも感銘を受けていた。

高校2年で芸術方面に進もうと決心していた。
それまでも絵を描いたり作ったりするのは大好きだった。
しかし それを生涯の仕事にすることは恐ろしいことだと漠然とは感じていた。
高校時代は生まれて初めて人生と向き合った時期で、人は何のために生きるのか、人生の意味とは何かを知りたくて本を読み漁った。
そこで得た その時期の私なりの結論が「芸術こそが人生をかけるのに値するもの」だった。
高校1年から油絵を描き始めていたが、私には立体を作る方がより好きだと感じていた。
美術の技法書をみながら独学で粘土で作った物を石膏にしたりしていた。
佐藤忠良先生が東京造形大学で教えていると知り、そこへの進学を強く希望した。
だが、父は北海道の国立大学以外の進学は許さないと言っていた。
そこで仕方なく北海道教育大学特設美術科を受験し、見事不合格。

浪人中に父は亡くなってしまった。
残された祖父母と姉を説得し、何とか 佐藤先生が教えている東京造形大学で氏から学ぶことが出来た。

この辺の経緯はかなり複雑であり、私のとって思いで深いことでもあるので又の機会に詳しく書きたい。

作戦変更

2010年07月23日 20時11分28秒 | 日記
ここ数日 夜明けとともにウォーキングをするのをやめた。 
どうも 制作が思うように出来ない日が長く続いたからだ。

日中は猛暑。
制作意欲は衰えるばかり。

私は昔から朝方人間。

大学時代もほとんどPM8~9時には寝るようにしていた。
朝は日の出前には起きていることが当たり前。
卒業してからもそんな日々が続いた。
たまに寝坊すると 1日が無駄になった気がして 自棄をおこし1日を台無しにすることも多かった。
それから 何十年も経っているのに 未だに朝方人間は直らない。

食べてゆくために 長いこと、学校で美術や図工を教えていた。
朝、夜明け前に 制作を始め その後学校の仕事に行く日々が続いた。
時々 身体が悲鳴をあげオーバーワークで病気になる、そんな繰り返しで生きてきた。

今年は 学校の仕事も無く 彫刻だけで生きているのだが、どうも うまく制作ができずにいた。

今年の11月には個展が決まっている。
本気で制作に入らなければもう間に合わない。
そろそろ 本当にタイムリミットが近づいている。

そこで苦肉の策、夜明けのウオーキングを犠牲にして制作と入れ替えてみた。
今のところ、まんまと 作戦成功。
数ヶ月かかっていた作品(今回の個展の代表作のつもり)が完成。
その後 小品4点完成。
そのうち2点はほとんど出来上がっていたのですが、最後の仕上げをせずに放っておいた彫刻なのです。
そうした作品が 後数点あるので これらをとりあえず完成させることにしました。
と、いうのも次のメインになる作品の構想がまだ決まらないのです。
時間稼ぎと、ペース作りといったところ。

今作っている小品のほとんどは 石を見て発想します。
石の彫刻は はじめに構想を練って制作するのがほとんどですが、こうした端境期には次の制作につなげるために こうしたことも試します。
石から発想を得るのです。 
結局は自分のイメージでしか思いつかないのですが ただ、紙を見つめていても思いつかない形が出てきたりします。

今年の個展には そうした作品を多くならべようかと考えています。
それらはいわば舞台裏なので 今まではあまり発表していないのです。

さて、もう寝る時間。
明日も早朝から制作です。
もう、寝ます。
おやすみなさい。



訂正

2010年07月12日 05時23分06秒 | 日記
一番はじめに載せた彫刻の写真の題名が間違っていたので訂正します。
正しい題名は「遥」です。
ここにアップした写真が「白い想い」です。
昨日は石の作品の磨きをしていました。
仕上げ作業です。
まだ数日磨きが続きます。
屋外で磨いているので作業の進捗は天気が関係します。
もちろん晴れてくれると作業が進みます。

民主党大敗、残念です。
民主党政権は長い自民党政権よりは国民に目が向いていると思うのですが、そんなよい面に目がいかなかった原因をよく吟味してほしいと思いました。
我々国民も拙速に結論をくださず、もう少し長い目で見守っていった方がいいと思うのですが・・・。

読書会

2010年07月12日 04時27分06秒 | 日記
一昨日 読書会に参加した。
課題本は「山之口貘」。
今まで全く知らない作家でした。
沖縄出身の詩人です。不思議な詩でした。
図書館で借りて随筆も読んでみました。
沖縄がいかに戦争で痛めつけられたを少し知ることが出来ました。
私はいい加減な奴で 本も読まずに参加したりします。
じゃあ何のために参加するのかというとそこに参加している魅力的な人たちの話を聞きながら1杯やる愉悦という不純な動機からです。
次回の読書会は2ヶ月後で課題本は中村 すなお著「三国志逍遥(さんごくししょうよう)」です。
この本には安野光雅さんの絵が98枚も使われています。著者の中村さんとはこの読書会の関係でで直にお会いしたこともあります。
その関係で私の銀座での個展を見に来て下さったりもしました。
ありがたいことに、この本は発売前に著者ご本人から入手出来ました。
この本はまさに画期的な本だと思いました。
従来の漢文の読み下し文とは全く違い、その文字の持つ意味をより厳密によりわかりやすく翻訳してあるのです。
更に従来の曹操像を覆す曹操像を提示されてもいます。
他にも読みどころが多数あり、正に驚きの本です。
多くの方々の読んで欲しいと心から思っています。

初めて

2010年07月08日 14時17分37秒 | 日記
ブログを今日初めて始めました。
やり方もよく分からずに始めてしまいました。
数年前からホームページを立ち上げたいと思っていましたが、やり方が分からないので未だに立ち上げていません。
なんとしても今年中には立ち上げようと決心しています。
とりあえずブログからデビューすることにしました。
私は北海道出身の彫刻家です。
主に石の彫刻を作っていますが、他にもいろいろ制作しています。
追々 このブログで紹介できると思います。
最近 毎朝、日の出とともに ウオーキングをしています。
今朝は1時間8分程歩きました。
はじめは1時間15分程かかっていたコースですが、歩くのが少し早くなったようで時間が縮まりました。
写真はウオーキングコースの1風景です。 
樹木の多い道を見つけながら歩いています。
今のコースは適度にアップダウンがあり、緑も多く気に入っています。