お茶の子ワールド

日常と、背中合わせの非日常
どちらも私の世界
お茶の子ワールドに遊びに来てください!

海棠の花

2008-04-30 02:37:14 | Weblog
夫の里は母亡き後、大改装をしました
今は94歳の義父と義母が住んでいた家です
庭は植木市から買っては植えた木々で
日のあたらぬジャングルのようでした
主がいなくなってみれば家は不用品の山です
トラック7台分も捨てるゴミがあったのです
義母は絶対の権力者でしたから
生存中は家をさわるなどもってのほかだったのでしょう
亡き義母の七七忌が過ぎると、義父が一人でも住めるようにと
水廻りから風呂、給湯設備に至るまで大改修をしました
それは要らなくなったものとの格闘でもあったようでした
UR氏は毎日のように家のあちこちから出る不用品の選別廃棄、庭の剪定、
とよく働きました
ジャングル状に茂った庭の木々は家に日が刺すように
丈を短く切りつめたのだそうです
 だれも見る人がいない庭に、今年はひときわ美しく
花々が咲き誇っていたのだとか
 かいどうの花を枝ごとたくさん切ってきました
 枝を花器に差し、あふれんばかりの花を大きな皿に盛りました
亡き母の丹精した花木を思い切りよく切り詰める息子の心中
 その花が鮮やかであればあるほど、母亡き後のぽっかり空いた
胸のうつろさがいやまさる、
そんな時間に一人向かい合っていたUR氏は
兄弟姉妹みなが認める甘えんぼの末子次男です
 
コメント (3)
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