児童生徒 学級 学年 学校の取り扱い説明書

教育のことや子育て 不登校問題への対応等について、考えてみます。

自死について 3 対策を考えてみると・・・

2025-02-03 17:32:05 | 学校での活動について
自死について 3 具体的な方策を考えてみると・・

今回は表題のようにしました。見ていただければ幸いです。

 前回で1の項目としてあげた心の健康に関する教育の活動で、できそうなことやこうし
てみたらどうかと言うようなことについて触れてみます。

 ストレスがとても強い状況ですので、それらへの対処の方法を知ることが必要と思いま
す。
 ストレスの強さは、睡眠の質と大きな関係を持っていると思います。過剰なストレスで
睡眠が浅くなったり眠れなくなったりします。その状態が続くと、そのこと自体がストレ
スになったり不眠の状態になったりします。それで、良くない方への循環が始まり強くな
ってしまいます。
 眠りたいのに眠れないのが続くと、衝動的や突発的な行動に出てしまうことがあります
ので、十分な注意が必要と思われます。ストレスの影響を強く受けていると思われる人の
周りにいる人は、相手の人が眠れているかをきちんと確認する必要があると思います。
 眠れていなそうに見えれば、その時は、多くの周囲の人がフォローする必要も出てくる
と思います。
 但し、多すぎる言葉、多すぎるかかわりは相手を追い込む危険性もあると思いますので、
十分に注意をする必要があると思います。学校ではSC等との連携が必要でしょうし、会
社等では、専門職との連携が必要かと思います。
 受容的な雰囲気や親和的な関係が大切です。孤独・孤立ではないことを相手が感じ取れ
るようにしていくのが基本と思います。医療への受診も必要なケースがあるとも思われま
すので、風邪で受診するのと同様な感覚で、受診を勧めることも考える必要もあると思い
ます。

 話が具体策から少し離れましたが、具体策としては、医療の受診と服薬とは別に、以下
のようなことが考えられると思います。但し、これも該当者がもうすでに追い込まれてい
る状態だと、実施しようとしてもうまくできずにストレスがかえって増すことも考えられ
るので、留意が必要と思われます。

 適切な呼吸の仕方、落ち着いたある程度深い呼吸法を身につけること。呼吸法ですね。
それから身体をリラックスさせる方法を知ること。この方法はネットにも多く紹介されて
いますので、検索で調べられると思います。ストレッチや体操は、自分に適したものを知
っていると、いつでもできて良いと思います。

 自律神経は、心の働きを正常に保つのにとても大切です。ふだんは自律的に働いていま
すが、ストレスや不安、心配、イライラ等が長く続くと、自律神経の分野まで影響してき
ます。これが乱れると心身に不調が現れやすくなると思います。継続的に必要な実施しや
すいストレッチ運動を知らせることも必要です。身体に良いことは心にも良いことが多い
と思いますので、予防の点から教えておくことも大切と思います。
 支援者もやってみて経験しておくことがよいと思われます。その他として、自律訓練法、
リラクセーションの方法、ヨガ、マインドフルネス等々、多様な方法を伝えておけると良
いと思いますが、専門性の高いものは多少の練習や研修が必要な場合もあると思いますの
で、留意が必要です。

 感情の取り扱いの方法も大切な知識だと思います。時々の自分の気持ち・感情をきちん
と自覚することができ、状態に合わせて解放しやすくするようにしておけると良いと思い
ます。
 感情の解放に必要なもっともよい方法は、話をきちんと聴いてくれる人がいることです。
さらに共感してくれれば、それはとても助かることです。共感は一番良い援助法です。何
もしてくれなくても、傍に人がいて、共感的に話を聴いてくれれば、それが不安やいらい
ら等の中にいる人にとっては一番ありがたい人です。共感力は最大の援助力です。
 相手の話を評価をせずに、真摯に耳を傾けて聴く、余分なことは言わないことが相手を
再起させるコツと思います。但し、あまりにも落ち込みすぎている、すでにひどい不眠に
なってしまっているような場合には、医療の力を借りることも必要になります。

 心療内科や精神科は、身近な診療科です。いつでも利用可能です。医療が必要な人が偏
見を持たないように適切に知らせておくことが大切と思います。但し、医療に任せきりで
は良くならないことが多いです。少しずれますが、不登校でも医療の力だけで再登校に至
った例は多くないのではないかと思われます。周囲の人の力が本当に大きいと思います。
医療をはじめとして、各種の相談機関、カウンセリングルーム等と、学校その他組織の連
携が一番大切なことと思います。
 
 感情、特にマイナス感情が内にこもってしまうと、動けなくなります。マイナス感情が
自分を責めるからです。責め始めたらそれは循環してさらに強くなりさらに動けなくなり
ます。マイナスに焦点化すると、マイナスの循環になってしまいます。ルソーが「手を洗
えばさらに汚くなる」と言いましたが、汚さにとらわれてしまうと、汚さから逃れられな
くなってしまうこともあります。
 ある中学生は、一度制服を着ると、それをすべてアルコール消毒しないと二度と着られ
なくなりました。どこかに汚れが付いていると思って着られないわけです。そのような例
もあります。普通の清潔度で十分なのですが、気に病むとそうなるわけです。この循環か
ら抜け出すのは本人だけの力ではけっこう難しいです。
 ですので、その現状を受け入れつつ、そこから抜け出られるように、相手のペースを尊
重しつつ、回復できることも尊重しつつ、あきらめずに適切に歩むことが必要と思われま
す。

 当人が感情を解放できるようにするには、聴く人が必要と思われますが、加えて、当人
の、感情処理に関する知識も必要です。自己表現をしてよいこと、する方が良いこと。聴
く人がいること。話し方、話す方法を教えることも必要です。自己表現のソーシャルスキ
ル(生活技術)を学ばせることが、予防としても大切です。これは方法があるのですが、
ここでは書ききれません。あらかじめ場面を設定して、それぞれの場面での表現法を考え
させる、教えることが必要です。後に余裕があれば触れてみたいと思います。

 他に、毎日の感情を記録すること、その時にあまりマイナスの感情ばかりに注目しない
で、プラスの感情を多く書いてみること、例えば今日一日に良かったこと、嬉しかったこ
と等を書いて、一つだけ、嫌だった、さみしかった、怒ったことなどを書くようにして、
プラスを多くして、一日を終える等の工夫が必要と思います。これは下がってしまってい
る自己肯定感を少しでもあげるという意味です。一日がプラスで終えれば、安眠にもつな
がりやすと思います。
 アート療法、音楽療法、などもありますので、本人の興味や関心・特性に応じて活用で
きるように伝えることも必要と思われます。他にも方法はあると思いますが、検索等をお
願いします。
 今回は、長くなってしまいましたがここまでにしたいと思います。また続きを記してみ
たいと思っています。今後ともよろしくお願いいたします。
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