児童生徒 学級 学年 学校の取り扱い説明書

教育のことや子育て 不登校問題への対応等について、考えてみます。

一学期の活動 続き

2024-06-06 07:44:32 | 学校での活動について
 続きですが、一学期の活動について、より具体的にしていきましょう。
一学期のポイントは、生徒を学級や学年、学校になじませることが基本的なこととしました。そのために、まずは、教員の方から生徒に近づいていく必要があると考えました。
言葉かけを多くして、固有名詞もきちんと呼んで、人間関係をつくること、そしてさらに維持して、深めることが大切と思います。教員の方から生徒に近づいていくと、生徒間でもそれに倣ってたがいに近づこうとするようになると思います。生徒間のよい交流が生まれ始めれば、それでよい交流の方向に向かい始めると思います。但し高校などでは、学校の特性がいろいろと違っていて、先生の思うように進まない場合もあるかもしれませんが、落ち着いて冷静に、求める方向を明確に意識して一歩ずつでもよいと思いますので着実に進むことだと思います。
 
このように、関係づくりをしながら、各生徒の特性を把握する活動も行います。クラスや学年の中には、気になる生徒も見受けられるかと思いますので、場合によっては対象の生徒を決めて、視点や観察のポイントも明らかにして、継続的に観察を行います。
観察のポイントは、けっこう細かい点にあると思われますので、細かい点まで見ることが必要と思われます。表面的に見られることも大切ですが、心の中の状態を見ることはさらに大切と思われますので、生徒の全体的な様子や姿勢、行動までをていねいに見ていくことが必要と思われます。自分なりの味方のポイントができるといいなと思います。
観察を基に、能力や良い点、伸ばせそうな点、改善が必要かなと思われる点について整理して明らかにして、各生徒や集団への指導・援助に役立てます。指導・支援の狙いや方針を明らかにしておくことも大切です。
生徒を観察するときに、大切なポイントは、マイナスの部分を見過ぎないことです。発達の過程にある生徒は、必ずしも良い点ばかりを持っているとは限りません。教員はともすると、マイナスと思われる点に気づきすぎる傾向があると思われますが、もっと大切なことは、「伸ばせそうなポイント」「その子の独自な良さ」の方に目をみけて観察することが必要です。良さを発見しようとしていると、教員の生徒に対する視点が肯定的なものになります。マイナスばかり見ていると、否定的な見方が強くなる危険性があります。
教員の視点に対する生徒の感覚は鋭いですので、先生に対する生徒からの見方もマイナスが多くなりがちです。そうすると、人間関係も作られにくくなりますし、以後の指導や支援もしにくくなる可能性がありますので、注意が必要な点と思います。
教育活動の一つのポイントは、生徒のよさを伸ばすことにあると思われます。自己肯定感の低いと思われる生徒に、マイナス発見型のかかわりをすると、さらに肯定感を低めることにもなりかねませんので、そこは留意が必要と思われます。
教員の生徒へのかかわりは迎合等をすることではありませんので、そこの判断はきちんとしておくべきです。

日常的な一学期の生徒とのかかわりでは、観察の結果を、それは一時的なものであるにせよ、ある程度の整理を行って記憶、記録をしておくと、後々役に立つと思われます。生徒の変化は大きいですので、観察の結果も一時的なものですので、随時変化した様子をまた、記録するとよいと思われます。変容の過程をとどめておくと、指導・支援の適切さ等も自然に明らかになると思われます。
このように考えながら、一学期を一年間のスタートとして、一年間を通して生徒を伸ばす活動をすることが教育の活動と思われます。

具体的な4月、5月の活動まで至りませんでしたが、今はここまでにして、また後に続けます。


取説 一学期の活動

2024-06-05 08:13:02 | 学校での活動について
 二回目は、学校の各分掌・係とその役割について記すつもりでしたが、6月にもなっていますので、一学期の運営の仕方の方を先にして、記したいと思います。

学校は一学期から三学期まで、各学期に分かれていますが、当然のことですが、各学期で行うことや目標は違っています。このことは、学校行事の違い等からも自然にわかることと思います。
 そこで、今回はまず一学期の目標や具体的に行うことについて触れてみます。

初めの一学期には、一年間を見通した活動を意識しておきながら、その基礎となる部分をきちんと作ることが大切と思われます。
年度初めは、一年間を決める大切な時期です。特に4月は、出会いの時期で、児童生徒(以下は生徒と記します。)が学級学年として集まる時期です。
人間関係の基礎がつくられるときですから、生徒がなるべく早く学級や学年、学校自体になるべく早くなじみ、相互のスムーズな関係が作られて、「心の居場所」が得られるようにすることが大切です。集団になじめないと、後になって、さまざまな問題・課題が生じやすくなって、集団の運営も難しくなるので、十分に留意することが大切と思われます。
いわゆる適応指導が一番求められる時期だと思われます。
教員の方から生徒に近づいていかないと関係はなかなか作れません。生徒の方から先生に近づいてくることはあまりありません。特に心の中に問題や課題を持っている生徒は、自ら来ることはありませんので先生からの接近が必要です。但し、大きな問題を抱えている生徒は、他の生徒と違う行動を取りがちなので、その行動の起こる時期や種類、心の状態との関連について、きちんとメモなどをして、その後も継続的に観察していく必要があると思います。
 なるべく早く顔と名前を一致させて記憶し、名前を呼んでみる等はできることですので、留意してなるべく多くやる活動だと思います。
 
 かかわりの機会を増やすようにして、言葉のやりとりを行います。特に教育相談やカウンセリングの技術は人間関係づくりに役立ちますので、十分に活用することが必要です。カウンセリングの理論については、いずれどこかで触れたいと思っています。
まずは先生と生徒との間での人間関係、信頼関係をつくることが必要です。ただ、深い関係はなかなかできにくいので、この時点では表面的な状態でも、交流を多くすることが必要と思います。
教育相談では、受容とか、共感とか言いますが、忙しいこの時期ではそれもなかなか難しい部分もあるのが実態と思います。
ただかかわりの中での相手の生徒の反応の仕方については、冷静に見ておく必要があります。反応の仕方に相手の特性が現れますので、落ち着いて観察して、必要があれば記録して置くことがよいと思います。
記憶・記録の積み重ねを冷静に見ていくと、各生徒の特性が自然に表れてくることと思います。それはとても貴重な情報ですから教員として、心の中にとどめておくべきことと思います。

 一学期の中心的な活動は、人間関係づくりと生徒理解を進めることにあると思います。生徒理解が適切に進まないと、その後の教員としての活動のポイントを見つけ出すことができません。各個の理解、それを積み重ねての集団としての学級理解、学年理解が可能になると思われます。

かかわりと観察を積み重ねて、生徒理解を行い、特性を理解する活動をおこなっていきま注意することが大切と思います。このことが十分に行われないと、有意義で、効果的な教育指導にならず、教員からの一方的な指導になる危険性があり、教育活動の効果も期待できなくなりますので、冷静な立場から十分に注意することが大切と思われます。

4月・5月の具体的な活動の要旨については次回に触れてみたいと思います。















子ども、学級、学年、学校の取説

2024-06-04 15:24:04 | 学校での活動について
 このブログでは、これまで教育の中でも、カウンセリングや教育相談について中心的に記してきましたが、それの範囲を広げて、表題のような項目を中心に記してみたいと思います。
 
 教育に関する各種の記事や経験的な知見を投稿しますので、よかったら見ていただけると幸いです。よろしくお願いいたします。

 本日は第一回ですので、まずは、教育という活動の全体的な仕組み等について触れてみたいと思います。
教育の活動は、未来からの留学生である子どもたちに対して、狭い範囲では学校という組織の中で、広くは、地域や社会全体で、年齢や発達段階に応じて、子どもたちにさまざまな体験を持たせて、その中で考えさせたり、感じさせたりしながら、人間性や能力の伸張を図る活動だと考えられます。

 学校では、毎年毎年の年度ごとに、ふだんの学級での生活、授業や部活の中で、生徒間での人間関係、教職員と生徒との間の人間関係をつくり、保ち、深めながら、各個のよさを発見し、一層伸ばすことが大切だと思います。
 また、生徒が持っている課題や改善を必要とする点について、人間関係の中で可能な限り改善して次の年度に進めることが必要と考えられます。このように、時期に応じた指導や支援を行って、確実に成長を図り、次の年度に進めることが大切と考えられます。

 学校は、在籍する児童や生徒の年令に応じて、小学校としての教育活動、中学校、高等学校として、それぞれの教育目標の実現を目指して組織的に一貫性を持って運営されるものと考えられます。

 次回は学校の組織と運営の目標等について触れてみます。
 学校内には、教務部、生徒指導部、進路指導部、渉外部、事務部等の部署・係がありますが、それらの役割と目標について明確にしていきたいと思います。

 また、1年間を見通した教育の活動についても、既に6月になっていますので、4月、5月の活動をまとめながら6月の活動について触れてみて、これを見ていただいた学校関係者の方々にも具体的に参考になるようにしていきたいと思います。今後とも、よろしくお願いいたします。
感想、コメントなどは遠慮なくお願いしたいと思っています。重ねてよろしくお願いします。