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【シン・ゴジラ】絶望の歌が泣ける!【ネタバレ注意】

2016年08月29日 16時48分01秒 | 映画・ドラマ

 こんにちは。

 また雑談動画を作ってみました。
 先日『nicotalk』というフリーの動画支援ソフトを見つけたので、これはブログと連携させると、音でも聴けるブログとして使えそう! と、思いついて使ってみました。

 その日記動画で、今回の話題にしたのは『シン・ゴジラ』の音楽についてです。
 ソース元は、コピーライターでCMプランナーの田中泰延さんが書かれた映画批評からの引用となります。

 合わせて、↓こちらもご覧ください。


◆シン・ゴジラ【連載】田中泰延のエンタメシン党



 それでは、まいりましょう。







(以下は、動画で使用した台本になります。文字オンリーで読みたい方は、こちらをどうぞ)





ゆかり「こんにちは、結月ゆかりです」
マキ「こんにちは、民安ともえです(CG素材の関係上、表記は〝マキ〟となっています。以下同)」


ゆかり「さて、今回も『シン・ゴジラ』からの話題です」
マキ「今回は、『nicotalk』というフリーの動画作成支援マクロを使ってみました」
ゆかり「とっても便利なツールね」
ゆかり「今後はこれを使って、私たちが喋る日記も出来るようになるわ」
マキ「ええ、頑張りましょう!」


ゆかり「さて……『シン・ゴジラ』」
ゆかり「ネットでは、いろんな話題が出ていて毎日が楽しいわ」
マキ「ええ。その中で面白かった記事を引用させてもらうことにしました」
ゆかり「私ね、この記事にある内容は知らなかったの」
マキ「私もです」
ゆかり「驚いたわ」
マキ「はい。では田中泰延さんのエンタメシン党の記事からの引用になります」


◆シン・ゴジラ【連載】田中泰延のエンタメシン党



マキ「ゴジラのテーマ、「ドシラ ドシラ ドシラ ソラシ ドシラ」と、この映画でもオリジナルの音源が使われている」
マキ「これ、「伊福部昭が原子爆弾への恐怖、迫り来る巨大な物のイメージを旋律にした」とか「ゴジラを音にしたからドシラ」とか適当なこと書いてる評論あるが、1948年の映画「社長と女社員」のテーマ曲が出発点……これですね。ちょっと聴いてみましょう」







ゆかり「これ、東宝じゃなくて、松竹映画というのも驚きだけど……」
マキ「それ以前に、『社長と女社員』というタイトルもスゴイですね」
マキ「なんか、とってもエッチな内容を想像しちゃうんですが……」
ゆかり「あらまあ……」
マキ「でも、昭和23年の作品ですから。きっと時代的にも健全な内容でしょう」
ゆかり「そうね……」
ゆかり「でも、なんか社長が女社員にグイグイ押していくような、おじさんパワーにあふれるようなコメディのノリも感じられちゃうんだけど?」
マキ「そ、そうですね……」
マキ「この絵を見ながら聴いてるだけだと、だんだんゴジラってことを忘れていきそうになります。えへへ……」

ゆかり「こんなふうにゴジラのテーマ曲の使い道があったなんて……」
マキ「いえ、これだけではありませんよ」

ゆかり「もっとスゴイのがあるの?」
マキ「はい。聴いて驚け」
マキ「さらに、田中泰延さんの記事では、そのゴジラのテーマの原点となった旋律があると書かれてあったんです」
ゆかり「まあ、さらに遡っちゃうの?」
マキ「はい。それは、こちらになります」



M.ラヴェル/ピアノ協奏曲 ト長調 第3楽章/演奏:金平泰介




マキ「ラヴェル作曲の「ピアノ協奏曲ト長調」の第三楽章」
マキ「伊福部昭が好きだったというこの曲の2分55秒のところから聴いてみてください」


↓動画の2分55秒のところから~


ゆかり「あら? ここにゴジラの旋律が……」

マキ「これは驚きましたね」

マキ「歴史的なバトンタッチというか、メロディーが受け継がれて時代と共に発展していく……」

ゆかり「その可能性を見た感じね」

ゆかり「そういえば、ピアニストの女性が『シン・ゴジラ』を観て以来、ピアノでゴジラのテーマばかりを弾いてしまうという動画を観たけれど」
ゆかり「心に刻まれるメロディーというのは、長い時間をたどってきただけの魅力がこもっているということかしら」

マキ「はい」
マキ「時代を超えて人気が不変的な音楽は、それだけ残ってきたという事実、そして力を持っていますね」
ゆかり「そうね。すぐにメロディーが思い浮かぶものね」
ゆかり「ゴジラ、ゴジラ、ゴジラとメカゴジラ……ゴジラ、ゴジラ、ゴジラとメカゴジラ……って」
マキ「それ、某お笑い芸人も使った宴会芸のほうです」
ゆかり「あら、そう?」
マキ「ええ。しかも歌えてないし……」
ゆかり「そんなぁ……」

マキ「さて……気分を変えて、次の話題に行きましょうか?」
ゆかり「ええ。お願いするわ」







マキ「また田中泰延さんの記事から引用となって恐縮ですが、この部分に、私たちはとても感動いたしました!」
ゆかり「ええ、私も……さらに『シン・ゴジラ』の深みを知れたわ」
マキ「そうなんです。以下、引用いたします」







マキ「シン・ゴジラは伊福部節も炸裂するが、なんといっても今回の鷺巣詩郎の音楽については素晴らしい」
マキ「サントラも、もちろん購入。なかでも、このメインの2曲の旋律と、また歌詞が素晴らしすぎる」

ゆかり「メインテーマの「Persecution of the masses」は、「罪なき者を責め給うな」と」
(ボイスロイド英文訳⇒「メインテーマのパーセキューション・オブ・ザ・マセス」は、罪なき者を責め給うなと)

ゆかり「神であるゴジラ、そして我々の罪」を暗示する……」







マキ「絶望絶望絶望シーンに流れる悲劇のテーマ!」

マキ「「Who will know」は、男女の掛け合いで牧博士と死んだ妻の会話のようにも取れる……」
(ボイスロイド英文訳⇒「フー・ウィル・ノウ」は、男女の掛け合いで牧博士と死んだ妻の会話のようにも取れる……)

ゆかり「絶望絶望絶望シーンをこの曲で包んだ演出のすごさたるや!」
マキ「すごいすごいすごい! また泣けてきた!」








※ここから以下は、しばらく英文の歌詞(訳)をアレンジして演劇風に……。



ゆかり「……もし、この世界で私が死んだなら……」


マキ「いったい誰が、私のことを知ろうとするでしょう?」


ゆかり「私は迷子……」
マキ「誰も、私を知らない……」

マキ「私の願いを示す物は……」
マキ「何も無い……」


ゆかり「私を追悼する痕跡すら」
ゆかり「ここには何も残らない……」


マキ「だけど私は」
マキ「歩みを止めてはいけない……」

ゆかり「今よりも悪い事は」
ゆかり「起こらないはずだから……」


マキ「私の恐怖と」
マキ「私の涙が……」

ゆかり「私の心に」
ゆかり「穴が開いているのと伝えてくる……」


マキ「私がまとうのは虚無……」

ゆかり「私こそは」
ゆかり「無我の衣をまとう」

マキ「望みなど抱かない……」

ゆかり「目の前に広がるのは……」
マキ「私を殺す闇ばかり」

ゆかり「けれども」
ゆかり「私が最期の息を吐くまでは……」
マキ「希望を捨てはしない……」


マキ「一条の光は、私が必要とする」
ゆかり「すべてです」



※朗読劇風シーンの終わり。



ゆかり「いいわね……」
マキ「もの悲しくも、美しいですね」

ゆかり「牧博士の心情もそうだけど、シン・ゴジラそのものの気持ちを代弁しているようにも聞こえるわ」
マキ「はい、私もそう思えました!」

マキ「それで、次にこんな文章へと続くんですよね」
ゆかり「ぜひ、読んでみて」
マキ「はい。これは、リュッケルトの詩にマーラーが曲をつけた、『私はこの世に忘れられて』 も彷彿させるのだ……」








ゆかり「……これ、まさにシン・ゴジラの気持ちそのものに感じられてくるわ」

マキ「ええ、私もです」
マキ「また違った涙を誘います」



※再び、英語の歌詞をアレンジした朗読劇シーンのスタート。



ゆかり「私は、この世に忘れられた……」


マキ「この世で、無駄な時を過ごし……」

ゆかり「誰も、私を気にせず、長い年月が経ち……」

マキ「きっと思われているだろう」
マキ「私は死んだと!」


ゆかり「私には関係ない」
マキ「たとえ死んだと思われようと」


ゆかり「私は、静かな世界で安らぎ……」
マキ「たったひとりでいる……私だけの世界に」

ゆかり「私だけの愛に……」
マキ「私だけの歌に……」







ゆかり「……また、泣いてしまいそう……」
マキ「はい……私も……」


ゆかり「シン・ゴジラは永遠に忘れられた存在として眠っていたのに……」
ゆかり「核廃棄物の海中汚染によって、目覚めることを余儀なくされた……」

マキ「静かな世界での安らぎを追われたシン・ゴジラは、自分だけの世界を求めて、さまよい続ける……」

ゆかり「そして日本の中枢で、私だけの歌を歌う」
マキ「歌という放射熱線を、力のかぎり吐きだし続ける……」





ゆかり「シン・ゴジラって、全身から赤い血を流してるみたいに、傷つきながら歩いているのね」
マキ「ええ……例えば、イエス・キリストが十字架を背負って、ゴルゴダの丘をめざしていたような感じで……」

ゆかり「そんな孤独感も、あの神獣のようなシン・ゴジラの姿に重ねられるから不思議よね……」
マキ「はい、不思議な映画です」
マキ「いろんなメッセージがあるように見えてきて、人によって受け取り方も違うから」
ゆかり「そうね。観た人の数だけ解釈があるわ……」
マキ「はい。そのどれもが、間違いじゃない……」

ゆかり「ええ。その人にとっての答えが、目の前のスクリーンにある……そういうことね」
マキ「そのことを認めるのが悲しくもあり、嬉しくもあるといった、心の中に異なる解釈や感想が複数、湧き上がってくる」
ゆかり「まさに、現代の神話ね……」
マキ「ですね……」


ゆかり「とっても面白いお話だったわ」
ゆかり「引用させていただいた田中泰延さん、ありがとうございました」
マキ「おかげで充実した時間を過ごせました!」



ゆかり「それでは、皆さん。そろそろこの辺で……」
マキ「ごきげんよう!」


ゆかり「ありがとうございました」
マキ「ありがとうございました」




※以上、おわりです。



↓ちなみに前回の動画(再掲)です。





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