邦画を立て続けに観ました。
最近観たのは『海街diary』と『永い言い訳』です。
昔は、邦画って暗いからと嫌ってハデな作品のほうに走っていたのですが……最近は、少し邦画の味わい方がわかるようになってきました。
『海街diary』は、3姉妹の家に異母兄弟の妹が加わる話。
綾瀬はるか、いいですね~。
責任感が強く、いろんなものを背負い込みすぎて疲れてるのに、自分にムチ打って懸命に頑張ろうとする怒りっぽい女性……いますね、そういうタイプ。見事に表現しています。
いや、もしかしたら、これが綾瀬はるかの地かもと思わせるくらい自然でした。
長澤まさみも地のキャラっぽかった。
広瀬すずは猫を被ってそうでしたが、そうではなくいい子のまんまで……これもちょっとやられたかなって感じ。
淡々と日常が流れていく様子は「この世界の片隅に」と似た描かれ方のタイプで、お笑いシーンがそんなにないシリアス寄りのバージョンといったところでしょうか。
是枝監督の作品は、現代の小津安二郎って匂いがしていいですね。
他人の人生を覗き見しているような後ろめたさがあって、それが次第に心に染みてくるんですから不思議な魅力です。
続いての『永い言い訳』も同じ日常を描くタイプの映画で、是枝監督が企画に関わっておられました。
そのせいか、似たようなタッチで進みます。
しかし冒頭がボソボソと会話していて、変化に乏しいので、「もしかしてハズレの映画?」と、再生停止ボタンに手が伸びかけました。
しかし、主演が本木雅弘だから、絶対に途中から面白くなるはず――と我慢して観ていたら、本木雅弘演じる主人公の奥さんがいきなり亡くなるという意外な展開が訪れ、そこから一気に「どうなるんだろ?」と、引き込まれていきました。
結果、最後まで観て良かった~と思わせる作品でした。
本木雅弘演じる主人公は、途中から子供たちの世話をすることになり、苦手だったはずの他人との交流がうまくなっていく過程が自然で、さすが本木雅弘、うまいなぁ~と思わせます。
子供たちと疑似家族になろうとするキッカケも、その家庭の男の子に自分と同じ匂いを感じたからなんでしょうね。セリフではなく、芝居でそれを観客に伝えているかのようで、うますぎます。
「家族の死に自分は泣けなかった」と少年が告白したのも、それも主人公そのもののことじゃなかったかと……そんなことを思わせるほどです。
そうした子供たちを助けようとしつつ、実は本木雅弘演じる主人公が癒やされて助けられていたと受け取れる点が、次第に感動を呼びます。
余談ですが、黒木華のベッドシーンが意外でエロかったです。
その濡れ場は2回戦あるんですが、1回目がよくある美しく撮るベッドシーンであるのに対して、2回戦は滑稽なほどリアルで生々しいシーンというメリハリを付けていたのも面白い演出でした。
良作を立て続けに観られたので、3Dの作業も少し捗りました。
新しいことに挑戦しようとして、うまく行かず、停滞していましたが……今回はきれいサッパリそれをあきらめ、いつもやっている慣れた方法へと切り替えることにしました。
あんまりズルズル足踏み状態が長引くのも良くないでしょうから……。
(自主制作はそんなところから中断し、作業から遠のき、やがて完全にストップしてやらなくなってしまう……そういう落とし穴があるのです)
ローポリの顔モデルに戻して、モーフを頂点の移動でコツコツ作りました。
この方法は地味で時間かかるから、新しく別の方法にチャレンジしてみたら返り討ちを食らったという……。
というわけで、慣れた方法に戻って参りました(笑)。
こういった極端に驚く表情が欲しかったのです……。
マンガちっくですが、マンガですから……。
ピクサーなど、ハリウッドのCGアニメ映画でやりそうな大胆な表情……やっぱり私のマンガも、このくらいのハデな表情も用意しておいたほうが幅が出ていいのでしょう。
新しい方法ではうまく行かず、慣れてる方法だとうまくいく……うーむ。成長がないというべきか、私としては何とも複雑な心境ですが……。
しかし、この方法で、乗り切るしかないでしょう。
前に進むために。
さて、参考書の「キャラクターの喜怒哀楽の描き方」でも見て、他の表情も模索してみましょうかね。
ではではまた! ^▽^/