CQ誌の今月号(5月号)にNICTが提供しているHF-STARTという短波帯電波伝搬シミュレータが紹介されていた。
面白そうなのでちょっと試してみました。
これはリアルタイムの伝搬データを使って電波がどこに飛んでいくのかだわかるツールです。ネットのWeb上で動作するのでソフトウエアをインストールするなどの面倒なことは一切不要で下記のアドレスにアクセスするだけで使えます。
https://hfstart.nict.go.jp/jp/
日本国内版(GNSS)と世界版(GAIA)の2種類があるのでエリア等の指定はいらないのでわかりやすいです。
国内版の例
GNSS
日時を指定することでその時点のデータでシミュレーションしてくれます。最新データは現在の最新の状態がわかります。
送信場所の緯度や軽度を指定します。ここでは横浜が送信地点とし7MHzとしました。
次に目的地の緯度経度を指定します。
ここでは九州の鹿児島と北海道の稚内を目的地としましたが、目的地はいくつも指定することができます。
天頂角は電波の打上げ角情報なんですが90度から打上げ角を引いたものです。要するに、打上げ角度を30度にしたいときは90-30=60を指定します。ここは要注意!
計算スタートで以下のような結果が表示されます。
鹿児島も稚内にも2回程度の反射で届くようです。
上空からの伝搬経路です。
特に問題なく届きます。
伝搬の詳細データも下記のように表示されるので細かく見ることはできますが読み解くにはいろいろ知識がいりそう。
世界版の例
GAIA
指定の仕方は国内版と同じですが、西経や南緯の場合はマイナス(ー)の値でしますので注意です。
上の例では打上げ角度30度
周波数は14MHz
目的地は上から、南アフリカ、ニューヨーク、サンフランシスコとしました。
南アフリカへは10回くらい反射していきますがどうにか届くようです。
一方、ニューヨーク方面は5回は反射していきますが6回目で力尽きるようです。同様にサンフランシスコも途中までのようです。
この線の途切れるところまでは行くようですが届かない。
電波の打上げ角度変えると届かなかったところに届いたりしますので右飛上げ角度が重要であることも再認識させられます。
このようになんとなく電波が飛んでいく様をイメージできるのでおもしろいです。
DXができるとHop数などをみるとすごいなぁというわけであわせて光の速度に近い通信という点で非常にアマチュア無銭というものに傾倒してしまいました。
QRPでへなちょこアンテナを地面近くで使っていたので打ち上げ角はおそろしくでたらめだったと思い起こしました。今も大して変わらないかも。。
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打上げ角の影響もすごいことがわかるし、こういったビジュアルのものもいいですね。
面白いですね
面白いですね。