釣れづれNickey

時々行く釣りや身近な出来事などのレポートです。つれづれなるままに、心にうつりゆくよしなし事を・・・。

(作文)命を見つめて

2005年01月27日 | Weblog
がんと闘い
昨年9月に13歳で亡くなった
猿渡瞳さんの作文を紹介します。

 みなさん、みなさんは本当の幸せって何だと思いますか。
実は、幸せが私たちの一番身近にあることを病気になったおかげで知ることができました。
それは、地位でも、名誉でも、お金でもなく「今、生きている」ということなんです。

 私は小学校六年生の時に骨肉腫という骨のガンが発見され、
約一年半に及ぶ闘病生活を送りました。
この時医者に、病気に負ければ命がないと言われ、
右足も太ももから切断しなければならないと厳しい宣告を受けました。

初めは、とてもショックでしたが、必ず勝ってみせる
と決意し希望だけを胸に真っ向から病気と闘ってきました。
その結果、病気に打ち勝ち右足も手術はしましたが残すことができたのです。

 しかし、

この闘病生活の間に一緒に闘ってきた十五人の
大切な仲間が次から次に亡くなっていきました。

小さな赤ちゃんから、おじいちゃんおばあちゃんまで
年齢も病気もさまざまです。

厳しい治療とあらゆる検査の連続で心も体もボロボロになりながら、
私たちは生き続けるために必死に闘ってきました。

 しかし、あまりにも現実は厳しく、
みんな一瞬にして亡くなっていかれ、
生き続けることがこれほど困難で、
これほど偉大なものかということを思い知らされました。

みんないつの日か、元気になっている自分を思い描きながら、
どんなに苦しくても目標に向かって明るく元気に頑張っていました。

 それなのに生き続けることができなくて、
どれほど悔しかったことでしょう。

私がはっきり感じたのは、

病気と闘っている人たちが誰よりも一番輝いていた
ということです。

そして健康な体で学校に通ったり、
家族や友達と当たり前のように毎日を過ごせるということが、
どれほど幸せなことかということです。

 たとえ、どんなに困難な壁にぶつかって悩んだり、
苦しんだとしても
命さえあれば必ず前に進んで行けるんです。

生きたくても生きられなかったたくさんの仲間が
命をかけて教えてくれた大切なメッセージを、
世界中の人々に伝えていくことが私の使命だと思っています。

今の世の中、人と人が殺し合う戦争や、
平気で人の命を奪う事件、そしていじめを苦にした自殺など、
悲しいニュースを見るたびに怒りの気持ちでいっぱいになります。

一体どれだけの人がそれらのニュースに対して
真剣に向きあっているのでしょうか。

 私の大好きな詩人の言葉の中に
「今の社会のほとんどの問題で悪に対して
『自分には関係ない』という人が多くなっている。
自分の身にふりかからない限り見て見ぬふりをする。
それが実は、悪を応援することになる。

私には関係ないというのは楽かもしれないが、
一番人間をダメにさせていく。
自分の人間らしさが削られどんどん消えていってしまう。
それを自覚しないと悪を平気で許す無気力な人間になってしまう」
と書いてありました。

 本当にその通りだと思います。
どんなに小さな悪に対しても、
決して許してはいけないのです。

そこから悪がエスカレートしていくのです。
今の現実がそれです。
命を軽く考えている人たちに、
病気と闘っている人の姿を見てもらいたいです。

そしてどれだけ命が尊いかということを知ってもらいたいです。
 みなさん、私たち人間はいつどうなるかなんて
誰にもわからないんです。

だからこそ、一日一日がとても大切なんです。

病気になったおかげで生きていく上で一番大切な事を知ることが出来ました。

今では心から病気に感謝しています。

私は自分の使命を果たすため、
亡くなったみんなの分まで精いっぱい生きていきます。

みなさんも、今生きていることに感謝して悔いのない人生を送って下さい。
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1 コメント

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感謝って (ひとみ)
2005-01-31 20:34:15
コメントありがとうございました☆

「感謝」難しいことですよね。

ありがとうと口で言うのは簡単ですが、心から感謝することって、すごく難しいですよね。

今生きていることに感謝する。

あたしも心がけたいと思います!!
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