高輪プリンスホテルに就職してから、いろんな仕事を経験し元気に活躍している次男坊の招待で、初めて妻と尋ねる事に相成りました。
今回も妻は窓側に陣取り私の手を握り富士山が見えたよと、とても綺麗ねと、息をひそめまんじりともせず、私たちの真向こうに見える深遠なる清らかな富士山の姿を窓からきえるまで見つめていました。
間もなく眼前に広大なビル群が広がる世界が現れ、無事着陸し羽田からモノレール、山手線、井の頭線と乗り継ぎ駅の近くの八百屋で住所を聞くと親切丁寧に教えて頂き東京にも人情味がある事を感じ、有りがたくも嬉しく思われました。
地図を片手に歩き、マンションの部屋入ると此処にも大都会の夢と希望に満ちた世界が現れ、子供の想いが感じられこの16年間の息吹が伝わってきました。
間もなく勤めから帰って来た次男坊に大変歓迎され夜が更けるまで話が進み、翌朝近くの大宮八幡宮に参拝し、午後は妻の大好きな天丼をいただき、またハトバスをお世話して貰い、妻と二人で浅草観音、二重橋、東京タワーなど見物させて貰い有りがたく楽しい時間を過ごし、次男坊の愛深さをしみじみと感じました。
「白露も紅葉に置けば紅の珠と見ゆれどまこと色なし」 法然上人
「苦難」は實は苦難そのもではなく、仮面をかぶった「愛」の慈手(みて)であるのです。苦難の意義を知るとき、それを受けることからくる苦痛の感覚は半減いたします。