明日香の細い道を尋ねて

生きて行くと言うことは考える事である。何をして何を食べて何に笑い何を求めるか、全ては考える事から始まるのだ。

ネット検索にコンシェルジェ機能を導入

2018-11-10 14:00:32 | 科学・デジタル
ネット検索にコンシェルジェ機能を入れるのはどうだろう。今でもアマゾンや楽天などで多少は似たような機能があるが、私的にはやや不十分である。

そこでネットショッピングで色々な品物を探す時に「AI」を使って希望の物を「ドンピシャの候補」で選んでくれるアプリがあれば、検索の手間が省けて最高だなと思う。例えば靴を選ぶとして、形を「つま先が上がっているか、ずんぐりしているか、薄べったいか、幅広か」と言う風に細かく好みを選び、靴底からアッパーの材質や靴紐の材質や締め方など、全体で100項目くらいの選択肢を決めると、それに合致した品物を「現在市販されているすべての靴」から選び出して画面に表示してくれるアプリである。人間がやったら大変だが、AIなら簡単だ。最後に決めるのは「あなた自身」であるから主体性は確保できる。選択する基準となる情報は、「普段の私の行動・思考」からAIが推測して絞っていくので、付き合いが長いほど「正確さが増してくる」仕組みである。要は「あなたに合うのはこれです」と押し付けるのではなく、まず「希望の品物を探してくる」コンシェルジェの役に徹することが、このアプリの特徴である。

普段から自分の好みを一から十まで全て知り尽くしているのであれば、あなたの「最高の理解者」と言えるではないか。もちろんこのコンシェルジェの情報を企業が使えば「バカ売れすることは確実」だから、なんとか盗めないかと必死になるだろうが、そこは完全にシャットアウトする。あくまで個人専用である。このコンシェルジェが「限りなく私のみに特化した物」であれば、世間一般の流行や嗜好とはずれているだろうから商業的利用は効果がないであろう。もしこのコンシェルジェ情報を公開・データベース化することによって商品の動向が「そちらの方向に動く」のであれば、一層欲しいものにドンピシャの品物が増えるということで嬉しい限りなのだが、そういう全員の意見を足して平均値を出すようなやり方では今の多くの企業がやっているリサーチと余り変わらない。なぜなら売れるものとは、大多数の人が欲しがるような平均的なものを見つけることだから、私のような変わり者は「除外」されるだろうから意味ないとも言える。それでも「まだ世の中にない」ものはこのコンシェルジェに問い合わせることである程度反応が読めるから、新に天才的な人(例えばスティーブ・ジョブスみたいな)がいて新商品を開発すれば、それは全く市場になかったものであり「爆発的に売れる可能性」があるとも言える。つまり市場に出す前に売れ行きが読める事になる。使い方によっては新しい技術を後押しする凄いアプリでもあるのだ。

アマゾンの「おすすめ」は似た機能であるが、その仕組みをもっと拡大誇張して「こちら側のアプリ」で行うのである。つまりアマゾン側は相変わらず10万とか30万とか商品を表示している「つもり」だが、画面に表示する手前で「こちら側のアプリが、その情報を受け取り、さらに絞り込んで」20アイテム位に減らして表示するのである。他の通販サイトからも情報を得たりして、「価格.COM」みたいな全方位型の検索をAIが実行する。それで最後にコンシェルジェがご主人様(つまり私)の「好み」をズバッと読み切り、おもむろに「これはどうですか?」みたいな商品を「おすすめ」提示してくれるのだ。もちろん選ぶのは私である。例え長年仕えてくれるコンシェルジェが提示したお薦めであっても、嫌ならニベもなく突っ返せばいいのだ。相手はAIだから気にすることもなく情報として受け取り、「その時の私の感情や、たまたま起きた人間関係のトラブルなど、状況によって正常に判断できない場合などの要素を加味して」情報データベースに加えるのである。その場を察して一旦は引っ込めた商品だが、後でまた提示し直して見ることもあり得る。そのような「いたれりつくせりの執事=コンシェルジェ」をアプリで作るのである。便利だとは思わないだろうか。

ここまで考えたときに、これって Google の「オッケー、グーグル」って言うヤツと同じシステムじゃないの?、と思った。

全ての物について、興味がある理由と興味がない理由を判定して集積し、「私の」物に対する興味というものを理解していくことで「アプリが私自身」になっていく。だから時間の経過と失敗の経験からコンシェルジェは「私の脳」そのものになっていく。私とこのコンシェルジェが違うのは、「完全な記憶力と、市場を網羅する情報収集力」である。このコンシェルジェは普段から商品に対する嗜好を細かく収集していて、メガネ型のウエラブルデバイスにカメラを仕込んだ「コンシェルジュの眼」を使って私の見るものをすべて情報としてインプットすることも行う。私はコンシェルジェを育てるという意識は全然無く、知らないうちに「最高の相談相手」を作り上げているのである。彼は(既にこの段階で単なるアプリから「彼」に昇格している)私以上に私の過去や性癖・習慣・愚痴・憧れや理想といったものを理解していて、私の欲しい物が「何であるか」を熟知しているのだ。そんな全能の神のような存在であるのにも関わらず、決して出しゃばらず自分を語ったりしないで黒子に徹しており、主人の性格・思考の傾向を話さなければいけない時には、控えめに尊敬の念をもって語るのである。例えば仮に私が「どMの変態」だったとしても(誓って言うが、私にそんな性癖はない。あくまで例えば、である)、「理不尽な虐待に耐えることで自身のストレスを発散させる、一種のショック療法的な訓練」と婉曲に表現してくれ、私の自尊心を損なうようなことが無いように配慮するのである。そのうえで変態が好みそうなアイテム、例えばムチとかハイヒールとかを「アマゾンや楽天やその他の市場に売られている全ての商品から探し出して」提示するのだ。正に「執事」である。

結局 Google の検索システムは「ほぼ私のコンシェルジェ機能に近いが、データのもとになっているのが「集積された一般ユーザーの行動」である。私の個人的な意向は考慮されてはいないのだ。私のコンシェルジェは「完全に個人のデータのみに準拠」している。Google はデータを収集していると噂の多い企業だ。だから私は Google の「教えてくれる機能」は一切使っていない。データを集めて企業に販売しているのが、グーグルの営業である。だから商品もそれなりにバイアスが掛かっている。それが私は嫌なのだ。コンシェルジェは、私個人だけの物でありたい。

当然このコンシェルジェは「法律」にも精通しており、危険な行為やスレスレの行為またはアリバイが必要な犯罪とかの場合は、その法律に照らして的確なアドバイスを言ってくれるので、安心である。もちろん詐欺などにも万全の注意を働かせて、ご主人様が不利益を被らないように「引っかからないための防御方法」を伝授してくれる。スターウォーズに出てくる「R2D2やC3PO」のような可愛いいキャラクターなら完璧である。コンシェルジェアプリ、近い将来に出てくるかも知れない。価格は全くわからないが、プログラムにAIを駆使しているから、最初は100万位はするのではないだろうか。何れどんどん下がっていって、24回払いかなんかで月々3980円とかでソフトバンクあたりが売り出したりして。そしたら私も一個ほしいね、私個人の専用コンシェルジェ。何か言えば「何でも探してくれる」なんて、もう言うこと無いよね。

ただ私が死んだ後、彼は私のことを「どういう人」と思っていたか大変気になるのだ。私のコンシェルジェが、私の死後に初めて主人の「人となりや思考」を懐かしく語りだす。そんなシュールな光景が眼に浮かぶ。きっと私の秘密を全て知っているコンシェルジェのことだから、最後の最後は「黙って初期化される」んだろうな。そう思うと、ちょっぴり感傷的になったりして・・・

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