堀琴音・柏原明日香と若手が活躍、それにアマチュアの長野と畑岡、韓国勢の申ジエとイチヒとチョンインジという優勝争いは、変則的だが刺激的である。しかし日本女子オープンという女子ゴルフ界の最高峰を決める大会で、アマチュアが二人も優勝争いに絡むというのはどうなのか。私はゴルフという競技は「調子によって左右される度合いが大きいスポーツ」だと思うが、その事がアマチュアの活躍を許している一つの要因だとも思っている。少し前に勝みなみがツアーで勝って同じようなことを言われた事があったが、その後プロになってからは余り上位には来ていない。実力が抜きん出ていれば、もう一勝くらいしてもおかしくはないのだが。
アマチュアの場合はプロの試合に100試合予選落ちでも「1試合ものすごく調子が良くて大当たりする」ことで満足するだろうが、プロは稼がなくちゃならないわけで「予選を通らなければ賞金は無し」なのであり、自然と無理をしない安全な戦い方をせざるを得ない。その点アマチュアは「何やってもいい」状況でガンガン攻めてくるのだから、有利であるとも言える。今回のアマチュア畑岡の勝因は、18番のセカンドでピンをデッドに狙ったショットにある。堀琴音は17番で刻んでボギー、結果論だがマネジメントとしては堀の攻め方は正しいといえる。だがこういう一発勝負では、平均よりもまぐれ当たりの一打がモノを言うのであろう。アマチュアだから許されるチャレンジという武器を年中使っている選手と、滅多に使えないでここぞという時に使うプロとが戦ったら、金持ちと貧乏人との勝負みたいに、アマチュアが勝ってしまうのかも知れない。つまり慣れているのである。
その思い切りの良さがパッティングにモロに現れる。もちろんプロの上位選手は技術もあるし、芝目や傾斜を読む力も格段に優れている。だがその分プロは考え過ぎることもある。アマはストレートに読むから入るということもあるし、入れることしか考えてない。あるいは読むパターンが、アマはプロほど多くないのかも知れない。勝みなみがアマとして勝ったときは、ロングパターが信じられないくらい入った。無心で一打一打に集中するというのも、アマチュアには有利な点である。アメリカ女子ツアーでアマチュアで優勝したオーストラリアのリディア・コは、現在世界ランク1位である。タイガー・ウッズは全米アマを4連覇して世界ランク不動の一位になった。プロで活躍する選手はアマでも勝っている。今回のアマチュアがどの位の力量かはわからないが、プロになってバンバン勝てるようになるかというと、疑問は残る。
パターが入って上位にくるのはアマチュアでもプロでも同じく「たまたま調子がいい」だけである。女子ツアーは3日間競技が多いので、絶好調が3日ぐらい続くこともあり得るのである。ただ最近のアマチュアは「ショット力がある」。子供の時からキチンとした指導ですくすく成長した今の女子は、体格もそこそこで力もある。ちょっと前までゴルフをやる子は、男子ゴルフの「添え物」だった。ジャンボや青木の全盛時代にゴルフを始めた子供と違い、今の若い子のゴルフ観は「よりアスリートのスポーツ」である。それを考えると、身長165〜170cmというのが普通になってもおかしくない。飛距離も270位は出てくるだろうと思う。アメリカやヨーロッパの男子ツアーは、トップクラスは340ヤードぐらい飛ばしてるのだから、日本の女子ツアーも270ヤードが当たり前というのも無理な話ではない。
私は、プロとアマの差は経験値の差だと思っている。昔は中学・高校でゴルフを始め、22〜23歳でプロになった。今は3歳でクラブを握り、中学3年になる頃には10年のキャリアが出来ている。つまり同じである。レッスンプロに教わって理にかなった綺麗なスイングを身に付け、アプローチやバンカーの練習もしっかりやっている子が殆どであるならば、後は才能のある子が伸びてくるのは当たり前である。体の出来上がるのが早い女子の場合、16歳と言うのは充分な年齢である。はっきり言えば、私は畑岡奈紗はアマチュアだと思っていない。プロとアマの差は、お金を貰っているかいないかである。いや言い方が曖昧だった。「ゲームの賞金を生活の糧とする」職業の人をプロという。その意味では、畑岡はアマチュアである。大昔はアマチュアの方が偉かった。そりゃそうだろう、金には困っていない連中がゴルフをやっていたのだから。
だが今はれっきとした「賞金を争う」スポーツである。アマチュアに負けたからといって悔しがる必要は全然無い。大事なのは「どの位稼いでいるか」である。アマチュアは勝負の対象外、堀琴音は優勝賞金を貰えるのだから、胸を張って堂々とすればいい。畑岡がプロに転向して同じ賞金を争うことになった時、初めて同じ土俵に立ったと言えるのでは無いか。もちろんすごい才能であることは間違いないが、ゴルフはメンタルのスポーツである。お気楽なアマチュアとしてではなく、プロとしてどの位の成績が残せるかが畑岡の本当の意味での試練である。
長野はテレビ放送の最初の方では「もしかして優勝?」とアナウンサーも持ち上げていたが、ボギーを打って優勝戦線から脱落してからは全く映像に映らなくなった。アマチュアだから注目されてたが、最後まで調子を維持するのは難しかったのであろう。その点、畑岡は筋肉モリモリで格闘技でもいけそうな風貌は完璧な「ヒール役」ではある。堀琴音に勝たしてやりたかったというのが、大方のゴルフファンのおじさん達の正直な気持ちであろう。無念!私の大好きなチョンインジは、今回出だしにもたつき終盤追い上げたが差を詰めることは出来なかった。しかしスイングは今のゴルフ界の主流であり、メジャーハンターの称号は嘘じゃないと思う。アメリカツアーでの活躍を期待したい。アリヤ・ジュタヌガーンとの一騎打ちなど、来期はワクワクする勝負を見せてくれる筈である。
ところで申ジエだが、どうも最近は得体の知れない存在だ。テレビでしか見てないけど、全く人間の「生命の発する温度」が感じられない。アメリカに行く前はもうちょっと人間らしいところがあった筈だが、彼女が優勝しそうな試合は見てても面白くないのでチャンネルを変えてしまう。やはり女子ツアーは、優勝争いに可愛い子が一人くらいはいないとつまらないね。何も女優みたいなゴルファーがいいといっているわけでは無い。スポーツだから明るくて、健康そうで笑顔が溌剌としている(そしてミニスカートの似合う)女性であれば、人気も出るしツアーも盛り上がると言える。今年はそろそろスターが現れる頃だと思うのだけど。
アマチュアの場合はプロの試合に100試合予選落ちでも「1試合ものすごく調子が良くて大当たりする」ことで満足するだろうが、プロは稼がなくちゃならないわけで「予選を通らなければ賞金は無し」なのであり、自然と無理をしない安全な戦い方をせざるを得ない。その点アマチュアは「何やってもいい」状況でガンガン攻めてくるのだから、有利であるとも言える。今回のアマチュア畑岡の勝因は、18番のセカンドでピンをデッドに狙ったショットにある。堀琴音は17番で刻んでボギー、結果論だがマネジメントとしては堀の攻め方は正しいといえる。だがこういう一発勝負では、平均よりもまぐれ当たりの一打がモノを言うのであろう。アマチュアだから許されるチャレンジという武器を年中使っている選手と、滅多に使えないでここぞという時に使うプロとが戦ったら、金持ちと貧乏人との勝負みたいに、アマチュアが勝ってしまうのかも知れない。つまり慣れているのである。
その思い切りの良さがパッティングにモロに現れる。もちろんプロの上位選手は技術もあるし、芝目や傾斜を読む力も格段に優れている。だがその分プロは考え過ぎることもある。アマはストレートに読むから入るということもあるし、入れることしか考えてない。あるいは読むパターンが、アマはプロほど多くないのかも知れない。勝みなみがアマとして勝ったときは、ロングパターが信じられないくらい入った。無心で一打一打に集中するというのも、アマチュアには有利な点である。アメリカ女子ツアーでアマチュアで優勝したオーストラリアのリディア・コは、現在世界ランク1位である。タイガー・ウッズは全米アマを4連覇して世界ランク不動の一位になった。プロで活躍する選手はアマでも勝っている。今回のアマチュアがどの位の力量かはわからないが、プロになってバンバン勝てるようになるかというと、疑問は残る。
パターが入って上位にくるのはアマチュアでもプロでも同じく「たまたま調子がいい」だけである。女子ツアーは3日間競技が多いので、絶好調が3日ぐらい続くこともあり得るのである。ただ最近のアマチュアは「ショット力がある」。子供の時からキチンとした指導ですくすく成長した今の女子は、体格もそこそこで力もある。ちょっと前までゴルフをやる子は、男子ゴルフの「添え物」だった。ジャンボや青木の全盛時代にゴルフを始めた子供と違い、今の若い子のゴルフ観は「よりアスリートのスポーツ」である。それを考えると、身長165〜170cmというのが普通になってもおかしくない。飛距離も270位は出てくるだろうと思う。アメリカやヨーロッパの男子ツアーは、トップクラスは340ヤードぐらい飛ばしてるのだから、日本の女子ツアーも270ヤードが当たり前というのも無理な話ではない。
私は、プロとアマの差は経験値の差だと思っている。昔は中学・高校でゴルフを始め、22〜23歳でプロになった。今は3歳でクラブを握り、中学3年になる頃には10年のキャリアが出来ている。つまり同じである。レッスンプロに教わって理にかなった綺麗なスイングを身に付け、アプローチやバンカーの練習もしっかりやっている子が殆どであるならば、後は才能のある子が伸びてくるのは当たり前である。体の出来上がるのが早い女子の場合、16歳と言うのは充分な年齢である。はっきり言えば、私は畑岡奈紗はアマチュアだと思っていない。プロとアマの差は、お金を貰っているかいないかである。いや言い方が曖昧だった。「ゲームの賞金を生活の糧とする」職業の人をプロという。その意味では、畑岡はアマチュアである。大昔はアマチュアの方が偉かった。そりゃそうだろう、金には困っていない連中がゴルフをやっていたのだから。
だが今はれっきとした「賞金を争う」スポーツである。アマチュアに負けたからといって悔しがる必要は全然無い。大事なのは「どの位稼いでいるか」である。アマチュアは勝負の対象外、堀琴音は優勝賞金を貰えるのだから、胸を張って堂々とすればいい。畑岡がプロに転向して同じ賞金を争うことになった時、初めて同じ土俵に立ったと言えるのでは無いか。もちろんすごい才能であることは間違いないが、ゴルフはメンタルのスポーツである。お気楽なアマチュアとしてではなく、プロとしてどの位の成績が残せるかが畑岡の本当の意味での試練である。
長野はテレビ放送の最初の方では「もしかして優勝?」とアナウンサーも持ち上げていたが、ボギーを打って優勝戦線から脱落してからは全く映像に映らなくなった。アマチュアだから注目されてたが、最後まで調子を維持するのは難しかったのであろう。その点、畑岡は筋肉モリモリで格闘技でもいけそうな風貌は完璧な「ヒール役」ではある。堀琴音に勝たしてやりたかったというのが、大方のゴルフファンのおじさん達の正直な気持ちであろう。無念!私の大好きなチョンインジは、今回出だしにもたつき終盤追い上げたが差を詰めることは出来なかった。しかしスイングは今のゴルフ界の主流であり、メジャーハンターの称号は嘘じゃないと思う。アメリカツアーでの活躍を期待したい。アリヤ・ジュタヌガーンとの一騎打ちなど、来期はワクワクする勝負を見せてくれる筈である。
ところで申ジエだが、どうも最近は得体の知れない存在だ。テレビでしか見てないけど、全く人間の「生命の発する温度」が感じられない。アメリカに行く前はもうちょっと人間らしいところがあった筈だが、彼女が優勝しそうな試合は見てても面白くないのでチャンネルを変えてしまう。やはり女子ツアーは、優勝争いに可愛い子が一人くらいはいないとつまらないね。何も女優みたいなゴルファーがいいといっているわけでは無い。スポーツだから明るくて、健康そうで笑顔が溌剌としている(そしてミニスカートの似合う)女性であれば、人気も出るしツアーも盛り上がると言える。今年はそろそろスターが現れる頃だと思うのだけど。
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