明日香の細い道を尋ねて

生きて行くと言うことは考える事である。何をして何を食べて何に笑い何を求めるか、全ては考える事から始まるのだ。

身の回りを清潔にする

2017-03-24 20:30:00 | 今日の話題
誰でもそうだが駅のトイレは大変に汚いし臭いがキツい。私は年齢による頻尿なので、電車に乗る前と降りた後は、大体トイレに寄る癖がついた。で、会社に行くときは家を出る時に1回、柏駅に着いた時に2回目、快速に乗って上野に着いて3回目というのが決まりのコースである。場合によっては(かなり調子がいい時)そのまま会社のある御徒町までトイレに寄らずに行くこともある。とにかく駅のトイレは、行きたくないのだがしょっちゅう寄っている「公衆トイレ王」だ、自慢では全く無い。

でその一日何回もお世話になっている駅のトイレが、耐えられない位クッサーいのだ。あれは尿に含まれる何かの成分が大量に放出されるために、嫌が応でも臭ってしまうのだろう、どうにかならないものかと思うが駅員もお手上げの様だから、きっとどうにかなる代物ではないのだろう、毎日掃除をさせられる新人駅員こそ「一番の迷惑」である。私は寡聞にして知らないのだが、ご婦人用のトイレでも臭うのだろうか、別に知りたくもないがふと気になった。おそらく男性と違い女性トイレは構造上毎回綺麗に洗い流しているために臭いが残らないのだろう、それに単位時間当たりの人数というか、放出量が半端無く多いということも大いに影響があるに違いない。

男性用も一回ごとに洗い流している筈なのだが、その効果は悲しいかな出ていないのが現実である。便器に的をつけて遊び心を刺激する駅もあるそうだが、私の利用している柏駅南口のトイレや上野駅二階南コンコースのトイレには残念ながらついていない。「いつも綺麗にお使い頂いてありがとうございます」などと貼り紙のしてあるのを見るにつけ、駅員の張り裂けんばかりの苦悩の、誰にぶつけようもないやるせない怒りが人格破綻して、屈折した御追従の態度となって張り紙に現れたのだなと、もはや笑うこともできない哀しい思いで一杯になるのである。

しかし便器の中に尿が流れてそれが臭うというのなら我慢できるかどうかは別として、もうどうしようもないことであるから、それが嫌ならデパートの美しく掃除の行き届いたトイレにでも行けば良い。問題は真ん中が出っ張っていてぺったり便器にくっつかなくても用を足す時に当該部分の下側をカバーするように作られている「突出部分」があるにも拘らず、どこのトイレに行っても便器の手前側の床が「びちゃびちゃに濡れている」ことである。靴がその液体をべったりと踏みつけなければ用が足せないくらいの範囲に広がっているのは何故なのか前から疑問だった。私はミズノのスーパースターというブランドのトレーニングパンツをちょっと長めの裾を引きずる感じで履いていたのだが、ある時急に催して駅のトイレに駆け込んだ際、そのびちゃびちゃの液体(言うまでもないが、見ず知らずの他人の尿である)に靴ばかりか、「スーパースターの裾までも」濡らしてしまった!

「あー、何ということだ!」

あろうことか靴でさえ我慢ならないのに、買ったばかりの新品のパンツの裾までも濡らしたってーのは、げに恐ろしや!」。上野の電気の余り明るくないトイレで、便器の前で呆然としていると、隣の便器で何やら変な音がしている。「何だ?」と思ってそちらを見たら、ホームレス風のオッサンが便器の前に前を開けた状態で何やら「あー、あー」と言いながら立ち尽くしている。そしてなんと便器より10センチも前の床に直接、「じょーじょー」と尿をモロに出しているじゃないか!

「な、何なんだ!」

その男は私の目を物ともせずに出し続けている。私は、その光景には驚愕仰天した。


これは病院でよく見かけた「介護の光景」である。世の中には介護の必要な人もいて、スタッフの優しい手助けに感謝しながら生きざるを得ない人生も不本意ながらあるという現実には目を向けなければならない、のかも知れない。だがそれにしても、白昼堂々と駅のトイレという公共の場所で尿を「ダダ漏れしっぱなし」してたこの老人の哀れな姿を思い出す度に、人生の長い道のりの行く末というものについて、「結局どうなんだろう」と深い疑念に襲われた。私にできることは、私自身このようなことにならない事をただ祈るばかりである。

上野の駅のトイレは今日も多くの人を飲み込み、また吐き出している。何事もなかったかのように、人々は急ぎ足でトイレから出て行く。そして相変わらず便器の前には、液体の海が広がっているのである、例外なく広がっている。だからあのホームレス風の老人に限らず、あーあー言いながらダダ漏れしている男が一杯いるのであろう。

あーヤダ、もーヤダ、どーしてもヤダ。

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