空観方程式

「色」と「空」の一体化によって可視化され、相互作用で共感・共鳴が生じ、新たなる思いや生命力が実体化される。

高度15km、偏西風による飛行機体揚力の計算例

2014年07月24日 | 滞空飛行の実用化
高度15km、毎秒20mの偏西風(ジェット気流)がある環境で
風上と風下を往復するときの仕事量。  

[1]滑空下降時の計算



高度15km流体の密度:0.09 kg/m3
翼面積:15m*2m=30m2
翼と流体の相対的迎え角:2°
翼と流体の相対速度:20m/s
揚力係数と抗力係数は下に示す例示グラフより
C(L)=0.7
C(D)=0.02

であるから揚力は
L=1/2{0.09(kg/m3)*20^2(m2/s2)*30(m2)*0.7}=378(N : kg.m/s2)
抗力は
D=10.8(N : kg.m/s2)

滑空比は揚抗比(378/11)に等しい。
滑空飛行可能重量は38 kg/COS(θ)≒38 kg

10N=1kgx1mの仕事量であるから
上記の揚力は37.8kgの重量物が1m上昇移動する仕事量である。
このときの揚力が働く方向は風上で、重力と揚力の合成方向に進行する。

重力と揚力の合成方向は抗力と同等なので、このエネルギーが風上に向かう
エネルギーである。
抗力D=10.8(N : kg.m/s2)は37.8kgの重量物が移動する量
として換算してみると、0.028mとなる。従って毎秒2.8cm下降
しながら風上に向かって滑空する。




[2]翼の迎え角を増加した後の機体上昇の計算



翼面積:30m2
迎え角:15°(最大値:失速の直前)
翼と流体の相対速度:20m/s
揚力係数
C(L)=1.3
C(D)=0.17


L=702(N)となるから、重力分を差し引いた残りが上昇分となる。
702-378=324(N)
差引324(N)/COS(15°)≒337は、
37.8kgの重量物が一秒間に0.89m風下に上昇する仕事量である。
従って0.89/0.028=31.8秒の滑空時間内であれば、
風速20m/sの偏西風が吹いている限り、推進動力を持たなくても
飛行機体の一定範囲内での長期間の滞空が可能である。




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飛行機体の揚力計算例

2014年07月02日 | 滞空飛行の実用化
毎秒10mの横風がある環境で、風上と風下を往復するときの仕事量。  

[1]滑空下降時の計算



流体の密度:海面高度の大気中なら 1.2 kg/m3
翼面積:6m*2m=12m2
翼と流体の相対的迎え角:2°
翼と流体の相対速度:10m/s
揚力係数と抗力係数は下に示す例示グラフより
C(L)=0.7
C(D)=0.02

であるから揚力は
L=1/2{1.2(kg/m3)*10^2(m2/s2)*12(m2)*0.7}=504(N : kg.m/s2)
抗力は
D=14(N : kg.m/s2)

滑空比は揚抗比(504/14)に等しい。
飛行可能重量は50 kg/COS(θ)≒50 kg
このときの揚力が働く方向は風上である。

一方必要動力は抗力分で14x10=140W
風力よる揚力が、風上に向かう分のエネルギーを供給する。
ポテンシャルエネルギー(mgh)換算では、50kgの機体の場合
毎秒0.28mの高度変化するエネルギーである。
10秒間の滑空では、50kgの機体は2.8mの高度差となる。

ここでの滑空は、動力がなくてもグライダーのように自重によって毎秒
0.28m分のポテンシャルエネルギーを放出しながら風上へ下降する。



[2]翼の迎え角を増加した後の機体上昇の計算



翼面積:12m2
迎え角:15°(最大値:失速の直前)
翼と流体の相対速度:10m/s
揚力係数
C(L)=1.3
C(D)=0.17


このとき揚力と抗力の合成力が働く方向は風下である。
揚力は風向きに対して垂直に働き、その量は
L=936(N)となるから、重力バランス分を差し引いた残りが上昇分となる。
936-504=432(N)
差引432(N)/COS(15°)≒450は、50kgの機体が1秒間に0.9m
風下に上昇するエネルギーに相当する。
およそ3秒間の滑空で下降したポテンシャルエネルギーに換算される。


飛行機体の一定範囲内での長時間滞空方法が可能である。




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